さあ、秋の天皇賞だ。春の3200もいいが、JCへと続くこの2000芝は見どころがいっぱいで好きなレースでもある。この10年で3歳馬の参戦は7度、意外と連絡みは10年前のフェノーメノ。そして去年のエフフォーリアの勝利と少ない。もっと3歳馬が古馬を上廻る戦績を残していると思っていた。ただ去年のエフフォーリアはダービーでハナ差負けの鬱憤を晴らす勝利。コントレイルにグランアレグリアと時代を背負って戦ってきた古馬達を負かしてのもの。やはり若さがいい。

今年は3頭の3歳馬、ダービーで1番人気のダノンベルーガ、そしてドウデュースを最後まで追い詰めたイクイノックス、皐月賞馬のジオグリフと多彩な馬が参戦する。潜在能力の高いイクイノックスが中心となるのか。また古馬陣もダービー馬シャフリヤール、速さで甲乙つけがたいジャックドールとパンサラッサと面白過ぎる顔ぶれ。何処からでも買えるメンバーだ!。

【菊花賞の回顧】

22年10月23日(日)阪神11R 菊花賞(G1、芝3000m)
  • アスクビクターモア
  • (牡3、美浦・田村厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:カルティカ
  • 母父:Rainbow Quest
  • 通算成績:9戦4勝
  • 重賞勝利:
  • 22年菊花賞(G1)
  • 22年報知弥生ディープ記念(G2)


3000Mも走って最後はハナ差。今年の菊花賞も大激戦だった。写真判定にはなったが僅かに内が先んじたとTV画面は映していた。

最初の1000Mが58・7とハイペースをブリンカー着用のセイウンハーデスが行く。ゲートを出た瞬間から鞍上は押して押しての先頭と意図した先行策。その5馬身ぐらい後ろにアスクビクターモア。ダービーと同じ戦法の田辺J。ガイアフォースの最初は前の馬と差がないぐらい行きたがり馬が頭を振ったりのシーンを観た。

セイウンハーデスの逃げも道中は2馬身ぐらい、また向こう正面では少し離しての逃げ。後1000を切ったあたりで後続も追い上げて差は1馬身少し。800を過ぎて鞍上の手が動き出し、後600でアスクビクターモアが交わしにかかる。ボルドグフーシュが3コーナー過ぎから渋い手応えながら前へまえへと勢いを出す。前に居たプラダリアと位置が替わる。ジャスティンパレスとガイアフォースはほぼ同じあたりに居たが直線での勢いはまったく違った。

馬群の中をあがって行ったボルドグフーシュは4角入り口で一気に外へ出す。外に居たドゥラドーレスは前に入られてしまった。PVもレース映像も見直したが罰金5万円の制裁はちとオーバーかと思えるもの。ドゥラドーレスの前との5馬身差は少しは縮まってはいただろうが。アスクビクターモアは後300からステッキをふるう。ジャスティンパレスと並んで前を追うボルドグフーシュの2頭だが、ジリジリと差を詰める。併せて追う方が強い筈も差はジワジワしか詰まらない。それでもボルドグフーシュがゴール寸前で馬体を並ぶまで行ったが内が僅かに残っていた。

ダービーでも渋とさを発揮してたアスクビクターモア。レコード勝利であった。ダービー3着馬の責任として3冠目の菊花賞を勝利。ディープインパクト産駒のGⅠ勝利だった。ダービーに出走していない馬も差のない秋である。