いよいよドウデュースの始動である。昨年はダービー優勝の輝かしい頂点と凱旋門賞で40馬身以上の大敗と両極端な結果であった。

特殊な馬場コンディションとなったパリロンシャン競馬場。日本から遠征の4頭で最先着のタイトルホルダーも12馬身以上の11着だった。ディープボンドと共に暮の有馬記念へ出走したが、両馬とも馬群に沈んだ。

ドウデュースはしっかり疲れをとってここから3月25日のドバイターフへの青写真。先週に武豊Jを背に1週前の追い切り。ダービーから10キロ増での出走になると聞く。ライバルのイクイノックスは随分と先へ行っているがその背中を追いたい。

同じ4歳馬達、ダービーで戦った馬が3頭。キラーアビリティは重賞勝ち。プラダリアも前走でようやく兆しを見せた。また古豪のエフフォーリアは輸送を考慮で栗東入りする。本来のこの馬の姿を観たいものだ。今年を占う意味で大きな戦いとなりそうな予感だ。

【東京新聞杯の回顧】

23年2月5日(日)東京11R 東京新聞杯(G3)(芝1600m)
  • ウインカーネリアン
  • (牡6、美浦・鹿戸雄厩舎)
  • 父:スクリーンヒーロー
  • 母:コスモクリスタル
  • 母父:マイネルラヴ
  • 通算成績:20戦8勝


よもやウインカーネリアンが逃げるとは思いもしなかった。それも懸念のない逃げ、迷いなくゲートオープンから前へと出て行った。そしてギリギリに凌いで見せた。それも好時計の1・31・8。4年前にインディチャンプの1・31・9をも上廻るもの。

ゴール寸前にナミュール、プレサージュリフトが猛追。ジャスティンカフェ、そしてエアロロノアもが脚を伸ばしてきた。頭・首・首・首と辛勝気味の結末に見えてしまうが、実際にはとてもそんな着差では言い表せられない大きな勝利であった。

1000Mの通過が57・1は遅い流れではなかろう。過去10年で二度の逃げ切り劇がある。7年前スマートレイアー、6年前のブラックスピネルだが、共に1・00・6と1・02・2のゆったりな逃げでの勝利だ。

ウインカーネリアンは前走でゲート内での駐立が悪くて調教再審査。それも予定の金杯時には不合格、で再度の試験となったもの。その馬がこの快勝なのである。過去に中山でも同じ好タイムで勝利しているが、ここまでやるとは予測は出来なかった。

しかし相変わらず、コアな競馬ファンは凄い。4番人気、単勝が950円と10倍を切る支持である。競馬新聞上では人気していたプレサージュリフトをも上廻る支持だった。この結末をある意味予測していたと言うことだろう。

4着ジャスティンカフェまでの走破時計が1・31・9。プレサージュリフトもジャスティンカフェも直線半ばでの位置から良くここまで突っ込んで来たと思える。持てる能力を改めて再確認させられたものだった。

ナミュールは輸送しても馬体も減らずだったし、この外枠からスッと前めにつけてと、流れを読んだ騎乗だろう。頭差届かなかったがやはりマイルだと信頼は厚い。荒れるだろうの気持ちばかりで肝心の展開を読めなさ過ぎた。言えるのは相変わらず東高西低で関東馬が強い。この事実だけは間違いなさそうだ!