クローチェ、外から抜けていく脚が力強かった!!

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土曜阪神5R
3歳新馬
ダ1400m
勝ちタイム1.26.5

クローチェ(牡3、父ダイワメジャー・栗東、橋田厩舎)

※※クローチェ、外から抜けていく脚が力強かった!!

前を行く数頭の馬を見る形で4コーナーを迎えたクローチェ。まだゴーサインを出さずの鞍上福永J。カーヴを廻りきって残り1ハロンを迎えるあたりで、やっと仕掛けだした。左ステッキに呼応して、伸び出してスッと後続を離して行く。先に抜け出したエアラーテルをあっと言う間に捕えていったが、最後の1ハロンが12.1と切れ味十分。着差以上の強さを見せたデビュー勝ちでもあった・・・。

芝からのスタート。ダートに入るまでけっこう距離がある。出は速くなかったが、グローバルフラッグが内からダッシュをつけて先頭でダートに入って行った。ミチシルベバトルブラーヴォウハルシュタットが続く。その後にエアラーテル、クローチェと続く。2ハロン過ぎぐらいまでは速いのではと思われた流れもその後は落ち着き出す。
好位グループ組が前へとけっこう接近して行き、馬群は固まりつつある。内からナナヨーメロディーが上がりプレドーン、そしてエアラーテルが外を廻らずに馬の中にいる。その真後ろの外目にクローチェが追走する形だ。最後のカーブへと入って行く時には、10頭ぐらいがひと塊となっていた。

横に一列となりながら直線に入ってきたが、内から3頭目の間を突いたのがエアラーテル。最短コースを通った形だ。外ではハルシュタットの伸びが良さそう。クローチェはさらにその外から前を狙う。
1ハロンを通過。内からエアラーテルが前に出る。勢いが出ている。外のクローチェの伸びもいい。福永Jのステッキが飛ぶとエンジンのかかったクローチェが前へと出て行く。大きなストライドでさらに離していく。
2着エアラーテルで、3着ハルシュタットに4馬身もの差をつけていた。最後の2ハロンが12.2~12.1である。

道中は急がせずジワっと乗った感じがあったクローチェ。4コーナーでも本当にユックリと上がって行く感じさえもあった。着差以上の力を感じるものである。そして何よりも1番人気と、ちゃんと支持されているのが凄いと思うものだ。決してダートだけの馬ではない様な素質を持っている馬に違いない。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)

競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。