後藤浩輝騎手「福島への思い」

トピックス

今週末、土日共に福島競馬場で騎乗する後藤浩輝騎手に話を聞いた。

「震災の影響で福島競馬が中止と決まってから『福島が再開するときには乗ろう』と思っていました。福島は、若い頃から勝ち星をたくさんあげさせてもらっていますし、土日で9勝したり、94年に初めて重賞(福島記念・シルクグレイッシュ号)を勝たせてもらったり、自分にとってステップを上げてくれた競馬場です。出身地ではありませんが、僕にとって凄く大切な場所です」と後藤騎手は、再開する福島競馬への思いを語る。

昨年6月には避難所となっていた福島競馬場へ足を運んだ。
「避難をされている方たちと会いに行きました。僕たちも茨城県に住んでいますし、もちろん被害の大きさは違いますけど、同じ被災者ということで余計に痛みを感じ取ることが出来たと思います。ただ、励ましに行った自分が逆に皆さんから励まされてしまって…。僕の方が元気をもらいましたし、『何とかこの人たちを元気にさせたい』とより強く思いました。そのときに自分が出来ることとして思い描いたのが、また福島に戻ってきたいということなんです」と語るように、福島で生活を送る人たちとの出会いによって、更に思いが強まった。

「6月に福島競馬場で会った人たちのなかには、それまで競馬を見たことがなくて、競馬場に避難をされている方もいらっしゃいました。今回福島が再開することで、そのような人たちも僕を応援してくれると思いますし、競馬を楽しんでもらえるように頑張って乗ります。阪神の桜花賞に負けないくらい迫力のあるレースを見せたいですね」

福島競馬を盛り上げる後藤騎手の騎乗振りに注目だ。

福島で土日合計17鞍に騎乗の後藤浩輝騎手