【皐月賞】内田博騎手「外へ持ち出す必要はないと思った」

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12年4月15日(日)、3回中山8日目11Rで第72回皐月賞(GⅠ)(芝2000m)が行なわれ、内田 博幸騎手騎乗の4番人気・ゴールドシップが優勝。勝ちタイムは2.01.3(稍)。

内田博幸騎手のコメントは以下の通り。

「返し馬から落ち着きがあり、改めて成長していることを実感した。スタートは良かったが、流れは速く、他の有力馬も後方。前は止ると見て、じっくりと進めたんだ。馬場がいいぎりぎりのところを走らせ、3コーナー手前で内に入れても手応えは抜群。これは外へ持ち出す必要はないと思った。勢いがついたところでは前がきれいに開いていた。『よし、エリザベス女王杯のスノーフェアリーだ』とひらめき、そのままインを抜けてきた。先頭に立つのが早すぎたけど、道悪は上手だし、力があるからこそできる芸当。うまくはまったね。

負けたときも、常に一番タフなレースをしてきたし、それがG1で花開いた。スタッフの毎日の積み重ねが実ったよ。折り合いが付くし、とても乗りやすい。課題のゲートに関しても、きょうはイライラして首を振ったりせず、進歩している。東京のほうが合っているタイプで、距離は延びたほうがいい。たくさんいる強い馬たちとともに、ダービーを盛り上げたい。
自分自身、昨年にケガによる長期のリタイアがあり、こんなに早くG1のチャンスが巡ってくるとは思わなかった。もう、最高に幸せ。感謝の気持ちで一杯だよ」

管理する須貝尚介調教師のコメントは以下の通り。

「オーナーをはじめ、関係者のおかげです。スタッフの努力にも感謝したい。日高地区の代表馬として臨んだ舞台。責任を感じていたなか、ゴールの瞬間は走馬灯のように、いろいろな思いが浮かんできました。
共同通信杯からの直行となりましたが、中間は弥生賞を経験させたのと同じくらいの調教メニューを課しました。体はぎりぎりでも、装鞍所では元気があり、早く走りたいといった雰囲気。それでいて、パドックでは落ち着いていましたね。馬場状態に左右されない馬ですし、あとはすべてジョッキーに任せましたよ。道中は少しひやひやしたことは事実ですが、馬を信じていました。

ジョッキー時代より縁があったオーナー。母馬にはジョッキー時代に跨った思い出があります。硬めの乗り味でダート向きだったのに、この仔はステイゴールドの特徴を受け継ぎ、とても柔らかいのが特徴です。同配合のオルフェーヴルに似て、賢すぎるところがある。気が入ったら、嫌なことを拒絶します。でも、レースは上手ですし、これまで教えたことはしっかり身についていますよ。
きょうも抜け出して遊んでいたくらい。距離は延びたほうがいいですね。ダービーはもっと最適の条件です。次も期待に応えられるよう、がんばっていきますよ」