フランキー・デットーリ騎手、来年はフリーへ[和田栄司コラム]

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20年近くゴドルフィンの主戦ジョッキーを務めて来たフランキー・デットーリ騎手(41歳)が来年のマクトゥーム・ファミリーのレーシングオペレーションに残らない、旨の声明が21日ゴドルフィンから発表された。今月初旬フランキーは、ロンシャン競馬場で行なわれた凱旋門賞でクールモアから依頼を受けてキャメロットとパートナーを組んだ。これがゴドルフィンとの関係が終了するきっかけになったと広範囲の憶測に繋がっている。

ゴドルフィンの2013年の専属ライダーはミカエル・バルザローナ騎手とシルヴェストレ・デ・ソウサ騎手になる。ゴドルフィンのレーシングマネージャーのサイモン・クリスフォード氏は「我々は長年にわたって途方もない関係を続けてきた。彼はゴドルフィンに多大な貢献をし、世界の大レースで勝利して来た」とゴドルフィンのウェッブサイトで語った。

「しかしながら、フランキーは新しいチャレンジを求めている。我々は多くの日々を一緒に過ごして来た。彼が自分自信最良の方向に進むという考えなら、我々は尊重したい。彼は、来年我々の専属ジョッキーではなくなるが、偉大な友人として残り、今度はフリーランサーとして騎手を続けることになる」と続けている。

フランキーがゴドルフィンの馬に最初に騎乗してクラシックに勝ったのは1994年のバランシーン(オークス)だった。以来最良のゴドルフィン馬で110のG1レースを勝っている。フランキーは「私は18年間という素晴らしい日々を送らせて貰った。ゴドルフィンは私が競馬で達成した大部分を占めている。私はゴドルフィンをいつも愛して来た。しかし今、時代が変わったと感じている。私のステーブルでのポジションも少しずつ変わって来た。そして私には新しいチャレンジが必要だと感じている」とコメントした。

「シェイク・モハメド殿下は私にとって信じられない存在だった。まだ若かった頃から騎乗する機会をくれました。それから一緒に全ての記録を作り出して来たので、殿下には一生感謝して行くことになるでしょう。私にとって、また家族にとってもかけがえのない存在でした。チーム全体も素晴らしく、その内の1人が欠けていてもそれは可能ではなかったでしょう」と続けた。

フリーランスの騎手としての2013年、日本の競馬でも主戦ジョッキーとしてのフランキーの姿が見られるのも夢ではないでしょう。

美し過ぎる騎手として知られるシャンタル・サザーランド騎手が、21日のウッドバイン競馬場での2鞍の騎乗を終えた後、「人生の新しい1章を始める」と声明、突然の引退を発表した。ウッドバイン競馬場でデビューして13年間の騎手生活、主戦場を西海岸に移した頃は、サンタアニタパーク競馬場やデルマー競馬場のポスターガールとして騎手以外で重宝され、看板や雑誌の表紙に使われた。

騎手生活13年間での成績は、7350回の騎乗で931勝、内ステークス競走は71勝、G1サンタアニタハンディキャップを勝った最初の女性騎手となった。現在36才の彼女は昨年結婚した。彼女の声明文の全内容は「http://www.chantalsutherlandjockey.com」で利用出来る。


海外競馬評論家 和田栄司
ラジオ日本のチーフディレクターとして競馬番組の制作に携わり、多岐にわたる人脈を形成。かつ音楽ライターとしても数々の名盤のライナーを手掛け、海外競馬の密な情報を把握している日本における第一人者、言わば生き字引である。外国馬の動向・海外競馬レポートはかねてからマスメディアで好評を博しており、それらをよりアップグレードして競馬ラボで独占公開中。