1番人気、タマモベストプレイが残り1ハロンで差す!!

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土曜京都5R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.22.4

タマモベストプレイ(牡2、フジキセキ・栗東・南井厩舎)

1番人気、タマモベストプレイが残り1ハロンで差す!!

1番人気のタマモベストプレイが勝ち上がった。と、結果はまあ普通なのであるが、4コーナーでの手応えといい、直線でステッキをふるっての追い上げも届くのかなと思えるもの。よく届いたものであった。逆に気持ち良く逃げたメイショウライナー。後続がなかなか迫る気配がなく逃げ切りかと思えた残り50メートル。最後のひと伸びで勝ちをさらわれてしまったが、レースはメイショウライナーのものだった。
タマモベストプレイは同じ配合の兄姉馬が全て南井厩舎に所属。この馬で実に5頭目となるのだが、新馬デビュー勝ちがこれで3頭目。実に初戦から力を発揮する血筋である。厩舎おなじみの血統となっている。

ゲートをいち早く出たのは真ん中のナンヨーカノン。タマモベストプレイもそう悪くないスタート。外からメイショウライナーがダッシュ良く出て行った。エーシンイェーガーは出もあまり良くなかった上にダッシュもなかなかつかない。あっと言う間に前から差が出てしまっていた。メイショウライナーが先手を取りナンヨーカノン、タマモベストプレイとなった内からエアウェーブが追い上げてきて3番手に入る。1ハロンと半分ぐらい行ったあたりではエーシンイェーガーもだいぶ内から追い上げてきて、先頭から真ん中まで進出する。

3コーナーのカーヴを廻って行くあたりでは、タマモベストプレイの後ろのオースミミズホの手がけっこう動いている。ペースが速いのだろうかと思えるほど。3ハロンを通過したが35.8。まずまずの流れである。先頭から続く馬群の一番最後尾にサイモンラムセス。後2頭は大きく離れている。
4コーナーが近づく。タマモベストプレイの内にエーシンイェーガーが、外にはオースミミズホが並ぶ。そのあたりからタマモベストプレイの鞍上のアクションが大きくなりだす。まるで手応えがなさそうである。まだここらでは追っている馬はそうはいない。前を行くミラクルラヴィだけである。
タマモベストプレイが、そのミラクルラヴィの内に入って2頭で追いながら前を追う。カーヴを廻る時には、タマモベストプレイに左ステッキが入って、さらに前へと進む。

直線に入ってきて先頭のメイショウライナーが追い出す。ついてきたナンヨーカノンを少しずつ離していく。外を廻って追い上げてきたタマモベストプレイがそのナンヨーカノンに並ぶ。その間にも先頭のメイショウライナーはゴールへ近づく。タマモベストプレイの鞍上がかなり追っているが、前との差が縮まらない。残り100ではまだ1馬身以上あった。しかし残り50メートルでやっと捕まえられるかなの差となり、半馬身抜いたのがゴールだった。
最後の1ハロンが11.9と止まっていないものだけに、追わすがなかなかに渋いタマモベストプレイの脚であろうか。3着には追い上げてきたサイモンラムセス。この馬の脚も目立っていた。

やはり血筋というのがあるのか、タマモベストプレイの新馬初戦勝ち。まずは勝ち星1個をあげた一戦であった・・。


平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。