【3回中京】シルバーステート…小平奈由木の注目新馬レポート

シルバーステート
(牡2、栗東・藤原厩舎)
父:ディープインパクト
母:シルヴァースカヤ
母父:Silver Hawk

稀代のスーパーホースであり、スタリオン入りしてからも日本競馬を牽引するディープインパクトの産駒。史上最速のスピードで勝ち鞍を量産している。昨年は自己最高となる232勝をマークし、3年連続のリーディングサイアーに輝いた。現3歳もショウナンアデラ(阪神JF)、ダノンプラチナ(朝日杯FS)、ミッキークイーン(オークス)が、早くもG1のタイトルを奪取している。来春のクラシックへも大挙して臨むこととなろう。

母シルヴァースカヤ(その父シルヴァーホーク)はアメリカに生まれ、フランスで5勝。ロワイヨモン賞、ミネルヴ賞と、芝の長距離重賞を2勝している。その半姉がデインスカヤ(G2・アスタルテ賞、シックスセンス、スペルバインド、デルフォイらの母)。同馬の兄姉に、G1・愛ダービーや同・レーシングポストトロフィーを2着したセヴィル、現2勝のオリハルコンらがいる。G1サラブレッドクラブの所属となり、総額1億円で募集された。

ノーザンファーム早来で順調に体力強化が図られ、5月21日、栗東に入厩した。様々なコースに慣れさせながらペースアップ。ゲート練習も並行して進め、6月11日の試験を一発合格。出走をあせらずに心身を磨かれてきたが、性格が真面目なうえ、仕掛けてからの反応も上々である。初戦から十分に動ける態勢が整っている。

いよいよ7月11日(土)、中京の芝1600mでベールを脱ぐ。熱心に追い切りから跨り、非凡な才能を感じ取っている福永祐一騎手で。


小平 奈由木(こだいら なゆき)

早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。

月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判 になっている。