【エリザベス女王杯】ぶっつけミッキークイーン池江寿師「休み明けとして整った」

ミッキークイーン

9日、エリザベス女王杯(G1)の追い切りが栗東トレセンで行われた。

前走、ヴィクトリアM2着のミッキークイーン(牝4、栗東・池江寿厩舎)は前哨戦として予定していた京都大賞典を球節の捻挫で回避。大事には至らなかったものの、ぶっつけ本番を強いられた。
師は叩いて良化するタイプと話すものの、大敗は昨年のジャパンCのみと安定感がウリ。昨年の覇者マリアライトに挑戦する形ではあるが、G1・2勝馬としての意地とプライドは見どころの1つだ。


追い切り後、管理する池江泰寿調教師の一問一答は以下の通り。

●前哨戦を回避して、ぶっつけ本番で挑むエリザベス女王杯

-:今朝の坂路調教ですが、先週と全く同じ52秒フラットで上がってきましたね。

池:そうですね。全体の時計は全く一緒でしたね。

-:予定通りに仕上げられたという印象ですか?

池:前哨戦を使えなかった誤算はありました、それ以外は予定通りです。

-:前哨戦の京都大賞典を使えないという状況でしたが、原因としてはどのような事だったのでしょうか。

池:球節を捻挫しましたので、大事をとってぶっつけ本番を選びました。

-:その京都大賞典は体調面を見極めてとのお話でした。

池:ちょっと間に合わなかったので、女王杯であれば乗り込む時間があったので、無理に京都大賞典を使って再発するよりは、じっくり乗り込んでエリザベス女王杯ぶっつけという選択肢を取りました。

-:その乗り込みの過程で、先週、今週と52秒フラットで上がってきた内容そのものはいかがだったでしょうか。

池:先週はまだもっさりといった感じですが、今週の方がシャープに動きました。

ミッキークイーン

▲3日、3頭で坂路を上がるミッキークイーン(左)

-:馬の方も戦闘態勢に入ってきましたか。

池:一度使ってから良くなるタイプなので、その辺りはなんとも言えないですが、休み明けとしては仕上がったと思います。

-:過去、長期の休み明けは結果だけ見ますと2着という数字もありますね。

池:どうして、レース感覚が鈍ってゲート出遅れたり、勝負どころで反応が遅かったり、行き脚がつかなかったりするところがありますからね。小型馬なのですが、叩き良化型のところがあります。休み明けとしては整ったと思います。

-:その馬体の方ですが、現在の状況はいかがですか。

池:脚元保護の為に坂路で調教していますし、スタッフもケアしてくれているので、保っています。よくここまで牧場のスタッフも厩舎スタッフも頑張ってくれたなと思います。

-:馬体重の方はいかがでしょうか。

池:大きくなっていますし、若干背丈も伸びたと思います。

-:プラス馬体重で出るイメージですか?

池:そうですね。数字は関係ないかと思います。

-:昨年の2冠はなかなか強い内容で勝ち上がった馬です。もちろん今回久しぶりの競馬、かなりの注目を浴びるのではないかと思います。

池:そうありたいですね。注目を集められるような馬なので、ファンの方の期待に応えられればと思います。

-:今回は京都の外回り2200mというコースですが、この辺りはいかがですか。

池:マイルが決してダメだとは思わないです。春はマイル2戦を使いましたが、悪くない競馬をしていたのでね。ヴィクトリアMは勝った馬が強かったですが。2着きていますので、マイルはダメという印象はないです。

-:今回は2200mという距離になりますね。

池:もちろん、今回の方がいいと思いますね。マイルがダメだったというわけではなく、適性としては中距離だとは思います。ヴィクトリアMの時は1600m仕様にやっていたつもりでした。

-:池江調教師としても、この馬に3つ目の大きなタイトルをという気持ちが強いのではないかと思います。

池:頑張って欲しいですね。

-:当日の天候などを含めて、この馬にとって芳しくない状況というのはありますか。

池:緩い馬場もこなすと思うので、馬場状況は特別気にしませんが、特に注文はないと思います。

-:枠順はいかがでしょう。

池:枠順は偶数の方がいいですね。休み明けは出遅れるので。

-:今回はエリザベス女王杯でかなりの注目を浴びるかと思います。ミッキークイーンについて、改めて池江調教師から抱負をお願いします。

池:前哨戦を使えなかった誤算はありますが、休み明けとしての状態は整ったと思います。昨年のローズSや今年の阪神牝馬Sと同じくらいのデキに持ってこれたので、暖かく見守ってくれればと思います。

ミッキークイーン

▲休み明けとしての及第点はクリアと話す池江寿調教師