【NARグランプリ】5年ぶり復帰 ママさんジョッキー宮下瞳騎「騎手、母、妻として」

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2月2日(木)、地方競馬において優秀な成績をおさめた人馬が表彰されるNARグランプリ2016の受賞式が都内某所にて行われた。

昨年の競馬界は何かと女性騎手の話題が付きなかった。出産を経験し、5年ぶりに騎手として復活した宮下瞳騎手特別賞を受賞。競馬界だけではなく、一般メディアも大きく取り上げ、その注目度は大きい。生涯勝利数654勝(2月2日時点)は女性騎手最多勝利数。今後更に記録を伸ばし、中央・地方の女性ジョッキーを牽引する立場として、これからも目が離せない。

【宮下瞳騎手のコメント】
「この場にいられることが嬉しいですね。出産後、一時は体重も60kgほどになりましたし、脂肪を筋肉に戻していくのも大変でしたね。しかし、復帰して、レースに乗れることがとにかく楽しかったですね。(復帰後初勝利について)めちゃくちゃ嬉しかったですね。息子からも大きな声で『おめでとう』と言ってもらいました。

昨年は満足以上の結果。それもいい馬を乗せてくれた関係者の皆様のおかげですし、感謝しかありません。騎手としては、今年は700勝達成を目標に。母としては、騎手に復帰して、子供といられる時間が短くなってしまったので、会っている時間は少しでも寂しい思いをさせないようにしたいですね。旦那さんも韓国へ行ってしまいますし、お互いを支え合っていきたいですね。

(騎手、妻、母と1人3役をこなす秘訣は?)子どもの笑顔ですね。勝ったりすると「ママかっこいい」と言ってくれます。これからも一生懸命頑張りたいと思います」

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重賞3勝を含む、年間70勝を挙げて優秀女性騎手賞を受賞したのは木之前葵騎手(愛知)。3歳優秀牡馬に選ばれたカツゲキキトキトとのコンビで重賞を制すると、ジャパンダートダービーにも参戦。キャリアを大きく飛躍させる年となった。

【木之前葵騎手のコメント】
「前の年の勝ち星を上回れたことは嬉しいですね。重賞を勝たせてもらいましたが、(カツゲキ)キトキトの能力が抜けていたから勝てただけです。まだまだ先輩方にも怒られることばかりですし、こうして結果が出るのも、馬が頑張ってくれているからこそ。ジョッキーとして少しでもいい扶助をできるように心がけていきたいですね。でも、去年より“馬を動かす”という点は少し良くなったと思います。

やっぱり目標とするのは宮下瞳先輩ですね。(日々心がけていることは?)馬に乗る頭数が多いですし、日頃から姿勢を良くするようには気をつけています。トレーナーさんのところに通う形なので、頻度は少ないですが、筋トレも取り入れてやっています。今年は元旦に重賞を勝てて、幸先のいいスタートを切ることができました。でも、さっきも言ったように、まだまだ怒られることも多いので、完璧なレースを普段から出来るようにもっと頑張りたいです」

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