【3歳馬情報】あの皐月賞馬、ダービー馬の弟が待望のデビュー!

東京、京都開催も始まり、2歳新馬戦の足音も近づいてきた。3歳馬たちによる未勝利戦も少なくなってくる中、今週は皐月賞馬の弟、ダービー馬の弟がデビュー予定。注目馬たちを今週も厩舎育ちのPOG好き、数多くの名馬をPOGで指名した達人・山田乗男が紹介していく。

◆4月27日


●1勝クラス・東京芝1600m

ソニックライン(牡、リアルインパクト×ルミナスパレード、美浦・木村厩舎)
芝の2戦で連続3着の後、ダート戦を好タイムで勝利。この結果からダート路線を歩むかと思われたが再度芝に戻し、ここ2戦は5、2着。特に前走は前が狭くなって追い出しが遅れ、最後に差を詰めたもののクビ差届かず。スムーズな競馬なら勝っていただろう。もう一度ダートのレースを見たいが、芝でも1勝クラスの卒業は近い。

●矢車賞(牝馬限定1勝クラス・京都芝2000m)

チルカーノ(牝、ハービンジャー×アロマティコ、栗東・高野厩舎)
新馬戦は、2F10秒7-11秒6の高速上りのレースを、段違いの脚で差し切る強い競馬で印象を残した。続くリステッド・エルフィンSも期待されたが、道中で一瞬かかった影響もあったか、初戦の脚が見られずブービーの10着に終わっている。血統的に上積みも見込め、初戦の内容から1勝クラスなら上位のはずだ。鞍上は西村淳騎手。

●未勝利・東京芝1800m

コンドライト(牡、ドゥラメンテ×アエロリット、美浦・菊沢厩舎)
デビューから2戦連続2着で初勝利は時間の問題と思われたが、3戦目は4着。そこでダートを試した前走だが、折り合いを欠いて13着と大きく崩れている。

「ダートに挑戦した前走は適性が合わなかったか、断然人気に応えられなかった。今回は芝に戻しての一戦。いつまでも未勝利に甘んじる器では無く、立て直した今回は勝ち切りたい」と記者の話。追い切りの時計を見ても、未勝利クラスにいる馬では無い。芝に戻し、今度こそ初勝利を。

●未勝利(牝馬限定)・東京芝1600m

ホウオウシェリー(牝、ブリックスアンドモルタル×オヒア、美浦・池上厩舎)
年明けの中山マイル戦でデビュー。調教内容から初戦は厳しいと思われたが、10番人気で2着と好走。2戦目の東京マイル戦も、1分33秒6の好タイムで勝利したエコロライジンから0・1秒差の2着に来ている。追い切りの時計も以前に比べ詰まっており、今度の一戦できっちり勝ち上がりたい。

●未勝利・東京ダート2100m

リアルビギニング(牡、リアルインパクト×ゴジップガール、美浦・牧厩舎)
芝の新馬戦は勝ち馬から2秒以上の10着と大敗。ダート戦に出走した前走は一変し2着に入線。勝ち馬から4馬身差も、相手はユニコーンS有力馬サトノエピックでは仕方ない。間隔は開いたが、前走と同じコースを狙い撃っての一戦で、再度好勝負だ。鞍上は木幡巧也騎手。

●未勝利(牝馬限定)・東京ダート1400m

アピーリングルック(牝、パイロ×ブライトリビング、美浦・辻厩舎)
2月の東京ダート1600m戦でデビュー。カフェニクスには交わされたが、断然人気のグランメドウを抑え2着。そのグランメドウは次走を勝利し、1勝クラスでも2着と好走。本馬も負けていられない。鞍上はモレイラ騎手。

●未勝利・新潟ダート1800m

リエータメンテ(牝、ドゥラメンテ×レディスキッパー、栗東・藤原英厩舎)
初戦は芝で5着、2戦目からはダート戦で4、2、2、3着と常に上位には来ているものの、あと一押しが足りない。今回は西塚騎手に乗り替わる予定。減量効果で、今度こそ勝ち切りたい。

◆4月28日


●スイートピーS・東京芝1800m

シュネルラウフェン(牝、ドゥラメンテ×セリエンホルデ、美浦・手塚厩舎)
NHKマイルC勝ち馬シュネルマイスターの半妹。デビュー時は新馬戦がダートばかりで、芝を求め未勝利戦(東京芝1600m)に出走。経験馬相手の厳しい状況を跳ね返し初戦勝ちしている。未勝利戦からオークストライアルと一気にレースの格が上がっても、血統の良さから楽しみは大きい。鞍上は津村騎手。

●1勝クラス・京都芝1400m

ワールドシリーズ(牡、No Ney Never×Elyseas World、栗東・中内田厩舎)
2戦目に初勝利。前走のあざみ賞は中団から差を詰め3着と、格上げ初戦としては上々の結果だ。レース内容から1400mも問題なさそうなので、平場の1勝クラスなら今度も馬券圏内に入れる。鞍上は菅原明騎手。

●未勝利・東京芝2000m

フォティーゾ(牡、キズナ×スキア、美浦・宮田厩舎)
皐月賞馬ソールオリエンス、ドバイターフで2、3着の実績を持つヴァンドギャルドの半弟。昨夏にゲート試験を終えており、順調なら既にデビューしていたはずだが、その後は度々不安が出て遅れてしまった。4月頭に美浦に入厩し、その後は順調。

「兄よりも身体は大きく、キズナ産駒らしいボリュームも感じられる。ギアが入った際の走りは力強く、加速も十分。血統も含め、ポテンシャルの高さが伝わってくる」と記者の話。1週前にはウッド5F66秒9-11秒0と、終いの時計に良血馬らしい素質を感じさせる。鞍上は横山武史騎手。

●未勝利・京都芝2000m

シャハザマーン(牡、ドゥラメンテ×ドバイマジェスティ、栗東・藤原英厩舎)
ダービー馬シャフリヤール、皐月賞馬アルアインと、半兄にクラシックホースが2頭いる良血馬で、POGでも大人気を集めた一頭。ジャパンCデーのデビューが決まり注目を集めていたのだが、外傷を負いデビューは延期。傷の回復に時間がかかり、ここまでデビューが延びてしまった。

「500㌔近くの馬体でサイズ感もあるが、重苦しさはなく、この血統らしい軽さが特徴的。上と同様に中距離型。経験馬相手のデビューでも見劣らない」とは現地記者の話。1週前の追い切りはCW6F83秒3-11秒5と、水準をクリアする時計は出ている。なお翌週5月4日の京都芝2200m戦出走の可能性もある

◆2歳新規入厩


スティレセイル(牝、キズナ×コーステッド、栗東・福永厩舎)
半兄ダノンベルーガ(共同通信杯勝ち馬、ドバイターフ2着)、半姉ボンドガール(重賞2着2回)

ヘンリエッタ(牝、ドゥラメンテ×ドナブリーニ、栗東・武幸厩舎)
半姉ジェンティルドンナ(G1を7勝)、ドナウブルー(重賞2勝、ヴィクトリアマイル2着)、ドナアトラエンテ(福島牝馬S2着)、半兄スレイマン(アンタレスS2着)。セレクトセール2億3100万円(税込)

フォンデネージュ(牝、ドレフォン×ユキチャン、美浦・武井厩舎)
母は交流重賞3勝。半兄アマンテビアンコ(交流G3雲取賞2着)

アドマイヤキラメキの22(牝、スワーヴリチャード×アドマイヤキラメキ、栗東・中内田厩舎)
半兄トーセンスターダム(重賞2勝、豪州G12着)、半兄センテリュオ(オールカマー勝ち馬)