「血統分析」に心血を注ぐこと数十年。東大卒の頭脳と豊富な経験によって完成した独自の理論から導いた自信の『本命馬』と、一発逆転の可能性を秘めた『お宝馬』を披露する。
直近の血統激走馬
- 4月21日 東京11R フローラS(G2)
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本命馬◎アドマイヤベル(2人気) 1着
土曜も日曜もヒット連発!
- 4月20日 福島11R 福島牝馬S(G3)
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本命馬◎コスタボニータ(1人気) 1着
勝ち切る1頭をガッチリ評価!
【アメリカJCC】中山ラストを飾る馬
2017/1/18(水)
★土曜中山11R ジャニュアリーS◎$本命馬&お宝馬 ナンチンノン 6番人気 2着 想定した通りの番手、平均的な流れに巧く乗り、よく粘った。2着を死守したあたりが力。ただこの馬は舞台や条件がハマらないと、連対まではなかなか届かないタイプ。
★日曜中山11R 京成杯(G3) ◎本命馬 ベストリゾート 6番人気 10着 前走の差し損ねを反省してか、今回は前に行ったのにはいささか驚いた。ただ前に行ったことでタメが無くなった上に、後半5Fがいずれも12秒台前半と緩まず、前に行った馬が総崩れ。普通に中団から差す競馬をしてくれていたら、どうなっていたか…。
$お宝馬 アサギリジョー 8番人気 5着 こちらは中団から終始外を回らされて、最後はジリジリになってしまったが、バテずに走り切れた。勝ち馬から0秒3差なら、まずまず力は出せている。
★月曜中京10R はこべら賞◎本命馬 サンマルライバル 7番人気 4着 出負けシンガリは想定内。お誂え向きのハイペースとなり、4角を手応え十分、さあここから大外一気と思ったら、なぜか内へ突っ込んでいこうとして前が壁。慌てて横に走って大外へ出し、そこから凄い脚で追い上げたが3着馬をハナ差捕えられず。痛すぎる。最初から外を回していたら、2着も際どかったはずだ。何とも諦めきれない。
$お宝馬 サノサマー 5番人気 2着 こちらもサンマルと同様のレースぶり、スムーズに外目へ出して伸びる。ただ勝ち馬が強過ぎた。思ったより人気になってしまったが…。
★火曜京都11R 日経新春杯(G2)◎本命馬 カフジプリンス 3番人気 5着 以前から少しはあったのだが、ズブさがかなり目立ってきて、追ってからの反応が鈍い。競馬に対して少し疲れてきている感じもある。次走については中間の動きと、当日の気配が乗っているかどうかが大事となりそう。
$お宝馬 トルークマクト 8番人気 7着 輸送がありながら、やはり2日間留められたためかプラス8キロ。関東馬には、この日程変更は痛かった。それでも馬場悪化と鞍上が魅力で選んでみたのだが…。もちろん相手も強かったこともあるが、今回はノーカウントでいいだろう。
【今週のポイント】
今年のアメリカJCCはかなり役者が揃った。今年の中距離戦線で大きいところを目指す上で、足掛かりのタイトルが欲しいゼーヴィント、復帰戦となる春の天皇賞を目指すステイヤー・タンタアレグリア、一昨年のグランプリで手応え十分の4角で故障し、個人的に「幻の有馬記念馬」と思っているリアファルの叩き2走目。女王杯で驚きの連対を果たしたシングウィズジョイ。上がり馬のミライヘノツバサ、ナスノセイカン、一昨年の勝ち馬クリールカイザー…。目移りするメンバーだ。 血統的にはステイヤー寄りの組成の馬が好走し易く、なぜかアルゼンチン共和国杯との連関も見られる(今年はアルゼンチン好走馬の出走はなし)。また後方一気はハマリづらいコースでもある。さらにトニービンの血は持っていた方が良い。そして冬の中山芝中長距離を席巻するステイゴールド。これらを総合して、冬の中山最終週を締めくくりたい。
【次回の狙い馬】
土曜・中山8R 6着 道中でポケットに入ってしまって、全く動けないまま直線に。外へ持ち出すのにも手間取り、そこから凄い脚で伸びたが届かず。まともならおそらく上位だった。次走は東京1300、1400でも問題なしだろう。
月曜・中京8R 4着 前が崩れるハイペースを逃げて、それでも押し切る寸前だった。もう少し楽に行ける中距離の方がいいかもしれない。東京1600mへの遠征でも、小倉1700mでも良いだろう。
プロフィール
水上 学 - Manabu Mizukami
1963年生まれ、東京大学卒業。 初めてレースを目にすることになった1971年の日本ダービーをキッカケに、競馬にノメリ込む。70年代後半から血統に興味を持ち、手製の血統表を作成。以後、試行錯誤を重ねつつ現在に至る。必然と偶然が折り重なる「血統」に魅了され、膨大なサンプルを解析。血統傾向を絶対評価と相対評価に体系化することで、より実践的な予想理論に昇華させている。多角的な観点から競馬を検証する鋭い分析力は、ファンのみならず関係者からも支持を受けており、現代競馬を語る上で欠くことのできない最重要人物である。ラジオ日本「競馬実況中継」メイン解説、雑誌「競馬の天才」など多媒体で活躍中。