競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【香港チャンピオンズデー】強力香港勢相手に日本馬の勝算は…
2023/4/29(土)
香港チャンピオンズデー
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クイーンエリザベス2世カップ(芝2000m、4月30日 日本時間17時40分発走)
クイーンエリザベス2世カップ出走馬
(左から馬番、ゲート番、馬名、騎手)
①4 ロマンチックウォリアー J.マクドナルド
②1 ドバイオナー T.マーカンド
③7 ダノンザキッド C.ホー
④6 トゥールビヨンダイヤモンド A.バデル
⑤5 マネーキャッチャー S.デソウサ
⑥3 プログノーシス Z.パートン
⑦2 ジェラルディーナ C.デムーロ
※勝馬投票券は馬番で発売日本馬の評価
▲ジェラルディーナ
大阪杯は6着だったものの、最内枠スタートから他馬に前に入られる苦しい展開で、後ろからの競馬となって最後は間に合わず、という内容。7頭立てでスムーズな競馬ができる可能性が高い今回は前進可能と見ており、叩き2走目の今回は反応面も良化してきそうだ。
△ダノンザキッド
昨年の香港カップでロマンチックウォリアーの2着に入ったように、シャティン適性が高い1頭。スタートを失敗しながら差しており、ゲートを互角に切れていたらロマンチックウォリアーとの着差はもう少し詰まっていたはず。ゲート難を克服できれば上位進出も可能だろう。
△プログノーシス
能力面はG1級とも思える馬で、初G1参戦ながら決して見劣らない1頭。じっくり間隔を取りながら使っていた馬だけに、金鯱賞からそこまで間隔がない中で海外への輸送が入る今回は、調整面の難しさが出てくるのではないか。素質は評価しても△評価としたい。外国馬の評価
◎ドバイオナー
英チャンピオンS2着などの実績がある馬で、ここ2戦はオーストラリアで走っている。前走クイーンエリザベスSは直線豪快に伸びて圧勝したように、近走の充実ぶりが著しい。
香港は21年香港カップでラヴズオンリーユーの4着となって以来の参戦となるが、当時は馬群の狭い所に入って、窮屈になるシーンがあった。強引に捌いて4着まで差してきた内容から、スムーズな競馬ができればここでも最上位の存在と言えそうだ。
◯ロマンチックウォリアー
昨年の香港カップでダノンザキッド相手に4馬身半差をつける圧勝劇を見せた香港のエース。ここ2走2着とはいえ、相手は現在の香港で最強格のゴールデンシックスティだけに決して評価は下がらない。安定感ある脚質だけに大崩れは考えにくい。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。