関係者の素顔に迫るインタビューを競馬ラボがオリジナルで独占掲載中!

ピュアブリーゼ&スピードリッパー&レッドエレンシア&アカンサス

ピュアブリーゼ&スピードリッパー&レッドエレンシア&アカンサス

スピードリッパー
~持ち前のセンスに期待!~


-:秋華賞に出走を予定しているスピードリッパーレッドエレンシアについて、鹿戸雄一調教師に伺います。よろしくお願いいたします。

鹿:よろしくお願いします。

-:まずはスピードリッパーの春シーズンを振り返っていただきたいと思いますが、クラシック桜花賞とオークスに出走されました。

鹿:そうですね。桜花賞は、順調にいっていたので勝負になるかな、とは思っていましたけど、道中でモマれたり、途中でかかったりして、最後も不発に終わってしまい、良いレースが出来ませんでした。オークスは、力は出してくれたと思いますけど、最後の直線で不利がありましたからね。ただ、それでも5着に来ていますし、あの不利があったことを考えれば、凄く良いレースをしてくれたと思っています。

-:オークス後、夏はどのように過ごして来られたんでしょうか?



鹿:いつも通り山元トレセンでリフレッシュしてもらって、良い感じで美浦に帰ってきました。春先に比べると、馬自体ずいぶんとしっかりして、数字以上に体が立派になってきました。

-:そして秋緒戦、2番人気に推された紫苑ステークスは13着という結果でしたが…。

鹿:ちょうど一番暑いときにレースを使うことになってしまいましたけど、体調自体は悪くなかったと思うんですけどね。久々もありましたし、ハイペースに付いていってしまったというのもありますし、オークスが厳しいアクシデントのある競馬だったので、ちょっとモマれるのを嫌っていたのかな、ということもあって、思ったよりも不甲斐ない競馬になってしまいました。

-:レース後はどのように過ごして来られましたか?

鹿:一旦、短期放牧に出して、元気が良い状態で戻してもらいました。戻って来てからも稽古は順調にやっていますし、昨日(10/5・木)の1週前追い切りはウッドコースでやりましたけど、動きも良かったですし、今のところ問題はないと思います。

-:今後の調整予定はどのようにお考えですか?

鹿:何も問題がなければ、日曜日にサラッとやって、水曜日の最終追い切りは併せ馬で速いところをやって、レース前日の土曜朝に出発する予定です。変わったことはしないで、普通通りにやろうと思っています。

-:秋華賞の舞台、京都内回り2000メートルというコースに対する適性と長距離輸送についてはいかがでしょうか?

鹿:スピードも必要ですし、なかなか難しいコースだとは思いますけど、リッパーは競馬が上手な方だと思いますし、スムーズに流れてくれれば力は出せると思います。前走を見た限り、あまりゴチャゴチャになってしまうとちょっと厳しいところがあるのかな、とも思いますけど、今回は休み明けを1回使っているので、精神的にもだいぶ良い方に向いてくるんじゃないかな、と思っています。輸送に関しては、いろんな競馬場に行っていますし、牧場にもしょっちゅう行ったり来たりしているので問題ないと思いますよ。

レッドエレンシア
~前走の再現で一発を!~


-:ありがとうございます。では続いてレッドエレンシアについて伺います。春シーズンを振り返っていかがですか?

鹿:エレンシアも、桜花賞に行きたいなと思っていましたけれども、折り合いにちょっと難しい面もあって、短いレースの方が良かったので、短いところばかり使っていました。7月に中山で使った後に休みを挟んでから札幌のUHB賞を使いましたけど、休む前に東京のエーデルワイスステークスで良い競馬をしていたので、ちょっと期待していました。体さえ増えてくればちょっと変わってくるかな、と。

-:休養前の隅田川特別出走時は406キロでした。

鹿:そのレースの後に、美浦トレセンちかくのミホ分場で十分にケアをしてもらって、カイバもずいぶん食べるようになったと聞いていたんですよね。回復も早そうでしたし、それなら札幌の1500を使ってみたいなと思っていたので、函館で調整して札幌でレースを使うことにしました。

-:その前走のUHB賞を振り返っていかがですか?

鹿:前半が凄く遅いペースで、折り合いが心配でしたけど、上手く折り合いもつきましたし、最後も切れてくれて、ほとんど楽勝みたいな感触のレースでしたね。頭数は少なかったですけど、結構メンバーも揃っている中で強い競馬をしてくれましたし、乗ってくれた四位君も「弾け方も良いし、このくらい折り合いがつけられれば距離も問題ない」と言ってくれたので、それだったら秋華賞に行こう、と。

-:そうなんですね。UHB賞後はどのように過ごして来られましたか?

鹿:レース後は放牧に出さずに、札幌競馬場に置いて調整をして、速いところをやれるようになってから美浦に戻そうと思ったので、札幌で1本速いところをやってから戻しました。

-:美浦に戻って来てからの状態はいかがですか?

鹿:涼しくなって過ごしやすいですし、良い状態をキープ出来ていますよ。カイバも食べていますし、体重も維持出来ています。昨日の1週前追い切りの動きも良かったですよ。

-:今後の調整予定はどのようにお考えですか?

鹿:エレンシアもリッパーと同じで、日曜日と水曜日にやって、土曜日に出発する予定です。

-:エレンシアのコース適性についてはいかがでしょうか?

鹿:コース経験が無いので、どんな競馬をするのか不安もありますけど、前走のような強い競馬をしてくれれば、という楽しみもあります。順調に来ているので力は出せると思いますし、良いところを見せてくれると期待しています。

-:2頭の活躍を期待しています。今日はお忙しい中ありがとうございました。

古賀慎明&畠山吉宏調教師インタビュー
ピュアブリーゼ&アカンサスなどへ

1 | 2




【鹿戸 雄一】 Yuuichi Shikato

1962年北海道出身。
2007年に調教師免許を取得。
2008年に厩舎開業。
JRA通算成績は84勝(11/10/10現在)
初出走
08年3月2日 1回中京2日11R ダイワジーニアス(4着/15頭)
初勝利
08年5月17日 1回新潟5日9R ダイワバイロン


最近の主な重賞勝利
・08年ジャパンカップ/・08年アルゼンチン共和国杯
(共にスクリーンヒーロー号)


08年の開業初年からエフティマイア号が牝馬クラシック路線で活躍し、秋にはスクリーンヒーロー号がアルゼンチン共和国杯とジャパンカップを連勝し、JRA賞(最優秀4歳以上牡馬)を授賞するなど、華々しいスタートを切った。 11年秋華賞にはスピードリッパーとレッドエレンシアの2頭が出走を予定。厩舎2つめのG1タイトルを狙う。