【川崎記念】ハッピースプリント森下師 上積み強調「前走以上」

1月28日(水)に川崎競馬場で行われる交流重賞・川崎記念(Jpn1)に向けての最終追い切りが行われた。ハッピースプリント吉原寛人騎手を背に3頭での併せ馬。4馬身ほど後方から追うかたちとなったが、時計は6F67.3-51.4-37.0-11.9秒を記録。これには管理する森下淳平調教師も「問題ない」と順調ぶりをアピールした。

「先週しっかりとできたので、今週は気持ちと息を整える程度に留めて、疲れを残さないような調整にしました」と状態の確認に終始。それでも最後の1ハロンは11秒台でまとめ、万全のかたちでレースに挑めそうだ。指揮官も「前走以上だと思います」と愛馬の出来に太鼓判を押す。

前走の東京大賞典では、ホッコータルマエら一線級との戦いとなったが、4着と健闘し次に繋がるレースを見せた。それでも「五分でやれると思わないですが、こういうメンバーと戦って力をつけていかないといけない」と、チャレンジャーの立場を強調する。明け4歳となる今年の初陣。挑戦者から王者への道はここから始まる。

ハッピースプリント

ハッピースプリント(牡4、大井・森下厩舎)を管理する森下淳平調教師の一問一答は以下の通り。

●能力の高さを再認識した東京大賞典

-:前走の東京大賞典4着という結果をどう受け止めていますか?

森下淳平調教師:勝島王冠があんな結果でしたので、そこからどこまで持ち上がっているかという不安もありました。中間はしっかり調整ができていたので、力が出せる状態だとは思っていました。超一戦級で走っている古馬たちと走るのは初めてだったので、緒戦からどこまで対応できるかという半信半疑の部分はありましたが、思った以上に対応してきてくれましたね。やっぱり力があると再認識できました。2000という距離も少し長いかなと思っていましたが、最後はしっかり伸びてきましたから、そういう面でも頑張ったかなと思います。

-:使ってからのここまでの中間はどうですか?

森:思ったほどの疲れも出ず、馬も長く休んでいた分、フレッシュなところもあると思います。大賞典の前にあれだけやり込まれて、あれだけ走ってきましたが、春みたいな反動が出なかったのは成長分かなと。大人の体に変わってきていると思います。

-:先週は速いところ(追い切り)をやったのですか?

森:先週にしっかりできたので、今週は気持ちと息を整える動きの調整程度にとどめて、疲れを残さないような調整にしました。レースまで中3日ということもありましたね。

-:今日の追い切りの指示を教えて下さい。

森:今日はちょうどプレティオラスとハブアストロールの金盃の一週前追い切りで、良いペースでリードしてくれる2頭がいました。2、3馬身後方から離れすぎないようにくっついて、最後はいつも通りに直線に入ったら2頭に体を並べて、100mくらい併せて気を入れて、タメを作って最後は反応を確認する程度まで伸ばすというものでした。その通りの内容ができました。

-:先生としても納得の内容ですか?

森:1000mの入りが少し遅かったのもありますが、1コーナーまでしっかり走っているので、問題ないと思います。

-:今日の馬体などを見て、先生として仕上がりはいかがですか?

森:中間を通してできていると思います。今日の追い切りで負荷を掛けて仕上げるという感覚ではないです。ここは疲れを残さない程度に動きを確認する感覚なので、あとは良いコンディションで競馬に出してあげられればと思います。

-:上がってきた時の息の入りはいかがでしたか?

森:いつもより楽そうでした。内容的にも楽ですし、あとは疲れをよく見て、しっかりケアして、良い状態で出すだけだと思います。(状態は)前走以上だと思います。

-:今日の追い切りですが、前回は内を突く初めての内容で、今回は外からに戻したのは、どういう理由からですか?

森:それなりの負荷を掛けておきたかったのもあるのですが、一週前も砂を被ってから外に出す形を取っていますし、川崎コースで内を突いて伸びくる部分もないと思うので、外から被せて交わすような意識を強くしました。大賞典で馬群の競馬を経験していて、外からのプレッシャーに馬も慣れている部分もあると思いますし、今回はそういう面で馬をいじめないでやりました。

-:1コーナーを過ぎてもかなり良いペースで最後まで行っていました。

森:100mから1コーナー手前までを伸ばして行くという内容だったので、そのままの勢いで持っていれば、それぐらいのペースで行きます。遅めの追い切りの時は、そういう感じになることが多いです。

-:いつもの森下厩舎のパターンですか?

森:あのクラスの馬は、ちょっと余裕残しで追い切ると、勢いついたままコーナーに突入するので、抑えに入っていても、無理やり抑えなければ、馬もそこからもうひと伸びしようとします。そのまま抑えておくと、それはそれで良い調教になるんです。そういう狙いもあって、そういう形を取っていました。

-:前走以上の状態で、しかも一週前にしっかりやれて、今日は息を整える程度というところから推測できるのですが、大賞典の時に、もう1ヵ月欲しかったですか?

森:普段のところでの乗り込み量がもうちょっと欲しかったですね。

ハッピースプリント・森下淳平調教師の一問一答(後半)
「三冠をさらわれたカゼノコとの再戦」はコチラ⇒

1 | 2


ハッピースプリント