勝てるサインを感じる凱旋門賞
2014/10/1(水)
大和屋暁オーナー:いつの時点かな。正直、びっくりさせられ続けているよね。セリで落とした時は「絶対に勝つ。G1を勝つ!」と言い張っていましたけどね。当時、周りは「また吹いてやがるな~」なんて思われていたでしょうが。
-:続いて“凱旋門賞を勝ったら、どんな人形を仕込んでいるのでしょうか?”こちらはいかがですか?
大:いつも人形を仕込むと思ったら大間違いです(笑)。
昨年の天皇賞(秋)ではジャスタウェイ人形を
安田記念ではジャスタウェイ(競走馬)のぬいぐるみを
-:“ジャスタウェイの一番の魅力はどんな部分ですか?”難しい質問ですね。
大:顔ですかね。
-:こちらはドバイまで行かれたという熱心なファンの方です。“まだ少し先のことだと思いますが、ジャスタウェイの引退式、引退レースで何かやりたいことは考えていますか?”
大:とりあえず今は凱旋門のことしか考えないようにしています。引退式のことなどはまだ何も決めていないですね。引退式をできるかどうかもわからないじゃないですか。その時になってからですね。
-:大和屋さんといえばの質問です。“今後もハーツクライ産駒の馬主になる予定はあるのですか?”
大:(即答で)買えません(笑)!これからはハーツクライの一口で十分かなあ。今年のセールを見てもわかる通りですよね。今の考えでは来年のセールで牝馬を一頭買うつもりです。引退した時にはジャスタウェイの繁殖牝馬になるようにね。ハーツクライ産駒は今の値段じゃあさすがに買えませんから。
-:しかも、凱旋門賞で勝ったら……もっと上がりますね。続いて“ロンシャンの芝、実績のない距離に対してはどう思いますか?”とのことです。
大:皆さん、ぜひ不安をあおっていただけると助かります(笑)。
-:ファンの皆さんも逆境を覆してきたジャスタウェイの走りを思い出して、改めて応援をしてほしいですね。
大:人気も程々の順番っぽいですよね。
-:ブックメーカーのオッズでは3~4番人気くらいですか。
大:海外馬は少頭数の競馬ばかりでしたし、人気馬、評判馬が軒並み負けてきた。こればかりはどんなものかわからないですよね。人気馬が負けるのも競馬ですし。こちらも正直やってみなければわからない部分は多いですから……でもまあ、ジャスタウェイは順調に来ているようなので大丈夫でしょう!
-:凱旋門賞のイメージのような頭数も揃わない可能性がありそうですよね。
大:その場合蓋される心配もなさそうですよね。
-:レースへ向けてのゲン担ぎはありますか?
大:順調に不幸です(苦笑)。今は風邪の兆候があるし、この前のコラムでも書いたように銀座ですっ転びましたからね。
-:“(運が)来ている”サインですね。
大:“来てます”。
-:ちなみに有言実行はいつからそうされていたのですか?
大:高校生の時から「馬主になるぞ!」と言っていましたし、ハーツクライも一口を勝った当初から「G1を勝つぞ」と言っていましたからね。
-:いくら社台さんでも、それだけの馬を引けるのは凄いことですからね。募集価格は幾らだったのですか?
大:150万円くらいかな。高いよねえ。その頃は凄く仕事を入れていて、忙しいから何にも考えてなくて、勢いで申し込んでしまったんです。ジックリ考える時間がないくらいの忙しさだったんです。
-:しかし、その忙しさが今に繋がったんですね。勢いで選んだ馬が当たり、その子供にこだわったことで、更に大きな活躍をみせたという。“持っている”としか思えないというエピソードです。
大:そうですね。ジックリ考えていれば、他の馬を選んでいたかもしれません。
プロフィール
【大和屋 暁】Akatsuki Yamatoya
ジャスタウェイのオーナー。幼少期から競馬に興味を持ち始め、若くして社台サラブレッドクラブ(一口馬主)に出資。同クラブで出資を始めた2年目に、ハーツクライと運命的な出会いを果たすと、ドバイシーマクラシックを制し、異国の地で人生初めての口取りに参加した。
その後、ハーツクライがノド鳴りによる突如の引退に一念発起し、馬主になることを本格的に決意。馬主としてもハーツクライに所縁のある血統にこだわりを持ち、初めて所有したジャスタウェイがアーリントンCを制し、天皇賞(秋)も制覇。
遂には、かねてから目標にしていた所有馬によるドバイ遠征に挑戦し、ジャスタウェイがドバイDFを圧勝。夢を実現させた。
本業は脚本家、作詞家。『銀魂』をはじめ、数々のアニメ・特撮などの脚本を手がけている。 勝負服の柄は緑、黒うろこ、袖黒縦縞。