はやくも今年最初のG1競走である。昨年は芝のG1馬、モズアスコットが初ダートの根岸Sを勝ってここへと、まさしく絵にかいた様なシナリオを観させていただいた。今年はそこまで強力なインパクトある馬がいない。

東のカフェファラオは、強い時とそうでもない時の差が大きい。ちょっと信頼性に欠ける人気馬である。西ではレッドルゼルに勢いがある。ロードカナロア産駒のダート重賞初勝利と好調な安田隆厩舎と、鞍上 川田騎手のコンビである。

ただトライアルである根岸Sは、どちらかと言うと差し馬が断然優位な結果が多い。流れが速く、終いも切れが要求されるからだと思える。ところがフェブラリーSは一昨年のインティの逃げ切りや、コパノリッキーの連覇とか、強い先行馬が押し切るシーンも多い。もちろん前半の入り次第なのは何時でも一緒だろう。

サンライズノヴァが何度かチャレンジしているが、昨年の3着が最高。やはり若い力が優位。レッドルゼルにチャンス到来だ。


【京都記念の回顧】

21年2/14(日)1回阪神2日目11R 第114回 京都記念(G2、芝2200m)
  • ラヴズオンリーユー
  • (牝5、栗東・矢作厩舎)
  • 父:ディープインパクト
  • 母:ラヴズオンリーミー
  • 母父:Storm Cat

京都記念(G2)の結果・払戻金はコチラ⇒

1.8倍の圧倒的な1番人気のラヴズオンリーユーが応えて勝った。結果だけをみればそう言えるのだろうが、何か物足りなさを感じるものであった。もっと楽に簡単に勝てていいはずの相手関係だっただろう。

2番人気のワグネリアンは今回がノドの手術明けの一戦であり、以前のあのあふれるパワフルな走りが戻っているのかが問われた。それ以外の馬では勝つと言うイメージがなかなかに沸かない面々と言ったら失礼か。とにもかくにもG2とは言え、ちょっと小ぶりなメンバー構成。ワグネリアンとどちらが勝つかの接戦をして欲しかったのだが。

忘れな草賞からオークスへ勝利と昇りつめたが、まだ素質だけでの勝利だった3歳春のラヴズオンリーユー。古馬になって馬体を大きく増やしだしたが、結果はまだまだ伴ってこなかった。乗り難しい馬のイメージを感じていた。だから今回の鞍上の変更なのだろうと勝手に解釈をしている。その新たなパートナーの川田騎手が3週間、稽古に乗って微調整をしたとあった。

スタートから絶好のポジションどりをして流れに乗る。レースが動いたのは向こう正面。ワグネリアンと同じ様な後ろめにいたジナンボー、インコースをスルスルと順位を上げる。3角手前では、ラヴズオンリーユーのすぐ内目にいた。それでも中団の少し前。逃げたハッピーグリンの2番手を進めたステイフーリッシュが4角手前で先頭に立ち、そのまま押し切るかの勢い。

あと1ハロンを過ぎても、まだラヴズオンリーユーはステイフーリッシュを抜けない。あと50あたりでやっと前に出たラヴズオンリーユー。そこから1馬身少しの差をつけたのはさすが。

粘るステイフーリッシュにダンビュライト、ジナンボーが2着争いを展開したがステイフーリッシュが粘りきった。ワグネリアンはジワジワと脚を伸ばした程度で、ダンスディライトを交わしての5着。モズベッロは後方のまま。

ラヴズオンリーユーには待望の勝利。そして今年も戦いがいよいよ始まった。