道悪もこなすものの理想は良馬場

-:普段は吉田さんが乗られていますが、追い切りもですか?

吉:追い切りもよく乗っていますね。

-:乗っている時はどのような感触ですか?

吉:デビュー前からずっと言っていたことですが、やはりフットワークが凄くいいです。

-:跳びの綺麗さは、やはりディープインパクト産駒ならではですね。同様に馬場のいいところ、時計の速いところも理想なのでしょうか?

吉:はい、やはり良馬場が理想ですね。それだけに、紫苑Sもよく走ってくれたと思います。

-:そこが意外ですね。

吉:お母さんの血が影響しているのだと思います。フレンチデピュティが入っているので。

-:この馬の体がモチモチしたところは、やはり血統から来ている力強さでしょうか?

吉:骨格がしっかりしている辺りは影響していると思いますね。

ショウナンパンドラ

-:馬券ファンからしてみると、ディープインパクト産駒といえば、雨になったら一番滑りやすそうなタイプなので、真っ先に切ってしまうのですが……。

吉:雨でもパンドラは走ってくれますね。パワフルな走りをしますからね。

-:単に軽いだけではない、と。

吉:得意ではないけれども、こなしてはくれますね。

-:他の馬が限定付きだと、やはりこの馬の出番ですね。

吉:同じディープ産駒なら、ですね。

フロック視を払拭するエリザベス女王杯

-:秋華賞は内の経済コースでぐっと脚を溜めて、最後に空いたスペースから抜けてきましたが、今後は古馬牝馬に加え、秋華賞で悔し涙を飲んだヌーヴォレコルトも参戦します。五分の勝負にもう一度持ち込むとするならば、何が一番注文の付く要素だと思いますか?

吉:こちらは色々と積み重なって勝てましたし、実力はそんなに変わらないと思うのですけどね。

-:では、距離が延びてこの馬のペースでなら、と。

吉:次でまた勝負ができて、優劣が分かるのではないしょうか。

-:ならば前回の3番人気というのは、フロックではなくて、実力があるから勝ったという。形としては内をすくって人気薄の馬が勝った構図でしたが、仕上がりや能力自体には自信があったのですね。

吉:自信はありましたね。偶然ではないと思っています。むしろ勝つと思って行っていましたね。


「秋華賞で勝ってくれたからこそ(自信は)余計にありますね。やはり1回勝つだけじゃフロックと言われるので」


-:その自信が今回も同じだけあると。

吉:秋華賞で勝ってくれたからこそ余計にありますね。やはり1回勝つだけじゃフロックと言われるので。

-:では、根性強いパンドラの勝負強さをみせてください。3番人気に推されていたということは、多くの人が単勝馬券を買って当たったということですから。

吉:記者さんも沢山推してくれていましたね。

-:最後に、推してくれたファンの皆さんへ、意気込みなどがあればお願い致します。

吉:大体はいつも期待通り走ってくれる馬なので、応援を宜しくお願いします。

-:この馬は前回も勝っていますが、勝ちそうな時のパドックでの仕草だとか、こういうのがいい、というのがあれば教えて下さい。

吉:パドックではいつも集中してくれていていいですね。こちらが引っ張っていて疲れるくらいなので。

ショウナンパンドラ

-:いい感じに気合が乗っている状態がいいと。

吉:成績をみれば安定しているように、いつも気を抜くことなく走ってくれる馬です。ですから、いつも勝つと思って送り出しています。

-:では、勝ち味の遅さを指摘するよりも、常に上位にきている安定感を信じたらいいわけですね。

吉:また頑張ってくれるでしょう。

-:馬券ファンとしたら、馬券圏内に来てくれることが一番嬉しいです。

吉:ははは(笑)。圏内というか、今回も勝ちたいと思っています。

-:分かりました。どうもありがとうございました。

(取材・写真=高橋章夫)

ショウナンパンドラの吉田宏樹調教助手インタビュー(前半)はコチラ⇒

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