遂に重賞へ登場!話題の白毛ブチ模様ブチコ
2015/2/28(土)
パドックで多数の注目ポイント
-:この馬はダートで走れていますから、芝で走る時は多少馬場が荒れている方が良いのでしょうか?
橋:どうでしょうかね。今回の追い切りの動きを見ていても、スピード不足とも感じられないので、そこまで馬場状態に左右されるとは思わないです。むしろ最後の坂がどう出るかですね。3戦目の阪神での走りは納得できないところもありましたから。
-:ただ、その時よりもパワーアップはしていますよね。
橋:そうですね。間違いなくパワーアップしていると思いますよ。
-:競馬の時には左トモに脚あてをしていますよね。
橋:ブチコスペシャルですね(笑)。デビュー前からの追い切りですが、少し速いのをやると毎回左トモをぶつけていたので、その保護のためにつけていますね。キャンターとかは大丈夫なのですが、速いのをやるとフォームがバラついてしまって、ぶつけてしまいますね。
前走時のブチコ 高橋氏の指摘どおり左トモだけに脚あてを付けている
-:今後、体がしっかりしてきたら脚あてはなくなるのですね。
橋:そうなってくれたらとは思っています。ただ面白いところもあって、脚あてが影響しているかは分かりませんが、ダートを使っている時は全くぶつけてこなかったんですよ。最後まで余裕があったのかもしれないですけどね。
-:その点は今後の課題になると。
橋:そうですね。まだまだ良くなる余地はあると思います。
-:体的にもこれからもっと成長すると思います。
橋:もっと幅が出て欲しいですからね。まだ筋肉量が足りないと思うのでね。
-:前走から体重の変化というものはどれぐらいありましたか?
橋:現時点で前回と同じぐらいなので、少し減るのかなとは思います。
-:それは仕上げた分でしょうか?
橋:芝なので、軽いほうが良いのかなと思っていますね。デビューした時からあまり変わっていないので、無駄な肉は取ってしまって必要な筋肉だけ、という感じで良いですね。
-:あとは女の子なので、春先になると(フケなど)デリケートな問題も出てくるかもしれません。今のところはいかがですか?
橋:今は問題ないですね。
-:ブチコに対して気を付けていることはありますか?
橋:“常にキレイに、白い部分はより白く”というところですかね(笑)。あとは女の子なので、常に可愛い顔を見てもらえるように、とは思っていますね。パッと見は怖い顔かもしれませんが、よく見ると可愛いのかな、と思えるのではないですか(笑)?
-:特に左目はアイラインが入っているようにも見えますね。
橋:お客さんはパドックだと右側しか見えないですから、止まった時は左側を見てもらえるようには気を付けています。
-:阪神のパドックは多少見にくいですが、それでも見て欲しいですね。
橋:そうですね。ぜひ注目して覚えておいてもらいたいです。
-:今回の結果が万が一、ダメでもダートという舞台もありますからね。橋本さんとしてはダートなら、どの辺りまでいけると思っていますか?
橋:行ってほしいのはJBCのレディスクラシックですね。やっぱり女の子の中で一番になってほしいです。
-:これまでは人気先行型のイメージもありましたが、2勝を挙げましたし、桜花賞トライアルというところまでたどり着きましたので、あとはどれだけ上に行けるかというところだと思います。
橋:そうですね。これからは走りに注目してもらいたいですね。今までは僕のファッションも注目されましたが、これからはブチコを見てほしいです(笑)。
-:これからもJBCレディスクラシックに向けて頑張ってください。
橋:まずは桜花賞ですけどね。
-:僕らが何もしなくても人気になる馬だと思います。
橋:おかげさまで凄い人気ですからね。
-:チューリップ賞ではレースだけでなく、パドックから楽しみたいと思います。ありがとうございました。
(取材・写真=高橋章夫 写真=競馬ラボ特派員)
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プロフィール
【橋本 真悟】Shingo Hashimoto
三重県出身。小学生の頃、友人と一緒に買ったゲームがきっかけで競馬に興味を持ち始める。自宅の近所に牧場があり、そこで勤める装蹄師の紹介で愛知県のイクタトレーニングファームで4年間従事することに。その後、宇治田原優駿ステーブルを経て、23歳時に競馬学校へ入学する。
卒業後すぐには厩舎へ所属せずに、アイルランドへ行き、海外での経験を積んだ。帰国後は宇治田原優駿ステーブルの牧場長と繋がりのあった音無秀孝厩舎の所属となり、現在へと至る。担当馬にはニュージーランドTを制したサンライズプリンスなどがおり、モットーは「雑にならずに丁寧に接すること」としている。
【高橋 章夫】 Akio Takahashi
1968年、兵庫県西宮市生まれ。独学でモノクロ写真を撮りはじめ、写真事務所勤務を経て、97年にフリーカメラマンに。
栗東トレセンに通い始めて18年。『競馬ラボ』『競馬最強の法則』ほか、競馬以外にも雑誌、単行本で人物や料理撮影などを行なう。これまでに取材した騎手・調教師などのトレセン関係者は数百人に及び、栗東トレセンではその名を知らぬ者がいないほどの存在。取材者としては、異色の競馬観と知識を持ち、懇意にしている秋山真一郎騎手、川島信二騎手らとは、毎週のように競馬談義に花を咲かせている。
毎週、ファインダー越しに競走馬と騎手の機微を鋭く観察。馬の感情や個性を大事に競馬に向き合うことがポリシー。競走馬の顔を撮るのも趣味の一つ。
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