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馬体減の心配なし「意外と大丈夫なんです」

-:今週の追い切りは、坂路で4F52.7―12.8秒でした。いかがでしたか?

吉:(開場から)時間も経っていた時で、動き自体は悪くなかったです。その後も良い感触ですし、来週は水曜日に(藤岡)佑介に乗ってもらいます。追い切りにもずっと乗ってもらっているから、感触で足らないなと思ったら、仕掛けるくらいの感じでやってもらおうかなと思っています。

-:ちなみに、中京への輸送は昔に比べると、高速が出来たことにより楽になったとはよく耳にします。若い頃は長距離輸送でも苦労したパリにとってはどうですか?

吉:距離的には阪神とかよりも掛かるのですが、意外と大丈夫なんですよね。何が違うのか分からないですけど……(苦笑)。何故か中京は身体が減らないんですよね。京都大賞典の時(-10キロ)も減らないだろうと思っていたら、一番近い京都でも減ったりしていましたし、クイーンSの時(+6キロ)も函館から札幌の輸送で絶対に減るだろうなと思っている時に減らなかったり、いまだにその辺は掴みどころが難しいというか……。ただ、前よりも変動の落差はそんなにないので、安定はしてきているのですがね。

マキシマムドパリ

▲3日、坂路を単走で駆け抜けたマキシマムドパリ

-:確かに初めてこのコーナーで紹介させていただいた際、札幌に行く前も「馬体減りが心配だな」と言っていて、結局増えていたというくらいでしたからね。

吉:結局、そこばっかりを懸念して、攻め馬自体が甘やかし過ぎたのかなという反省もありましたけどね。掴みどころが難しいです。

-:今回は、おそらく最後のレースということでよろしいでしょうか?

吉:一応、3月いっぱいまでがクラブの規定だと思うので、今回とあっても、もう1走かなと思います。

-:「もしかしたらもう一走あるかもしれない」ということですが、重賞を勝った馬ですし、思い入れはかなり強いと思います。今まで記憶に残るエピソードやレースはありますか?

吉:全部と言えば全部なのですが、やっぱりフローラS(3着)で“限界やろ”と思うくらいの体で、あの走りをした時は感動しましたね。

「フローラSの時は18キロ減ったんですよね。装鞍所からパドックまで元気がなくて、 “これは走らせるのはかわいそうだな”という程だったのに、勝ちそうな勢いの走りをしたから。あれで“無事なら絶対に重賞を勝てる”と思いましたね」


-:デビュー戦が470キロだったのに、その時は432キロでしたね。

吉:あの時は18キロ減ったんですよね。装鞍所からパドックまで元気がなくて、パドックでも首を垂れて歩かないくらいだったんですよね。“これは走らせるのはかわいそうだな”という程だったのに、勝ちそうな勢いの走りをしたから。あれで“無事なら絶対に重賞を勝てる”と思いましたね。結果、その通りになって良かったですけどね。

-:いま振り返ると、レース時の馬体重で言ったら、デビュー戦が一番あったのですね。

吉:そうなんですよ。普通なら段々と増えていくのですがね。新馬戦は重かったですし、中身が違うとはいえ、あの時が一番ありました。

-:しかし、繊細なところがありながらも、どのレースでも結果を残して、段階を踏んで成長してきた馬ですね。

吉:そうですね。常に一生懸命で全力を出してくれる馬なんですよね。2桁着順といったら大阪城S(13着)の不利があった時くらいですから。

-:芦毛なので、けっこうファンも多いのかと思います。そういう実感はされたりしませんか?

吉:取材に来られる方でも「かわいい、かわいい」と言ってくれるので、やっぱり人気はあるのかなと。

マキシマムドパリ

▲マーメイドSと愛知杯の重賞2勝を挙げているマキシマムドパリ

-:しかし、性格的には女の子らしいというか?

吉:そうですね。嫌な時は怒っていますもんね。

-:そういうキャラクターだから、穏やかな吉田さんが担当されたのでしょうか?

吉:いや、そんなことはないと思うのですがね。たまたまですよ。

-:普段、トレセンにもたくさんの牡馬がいるでしょうけど、周りの馬を気にすることはありませんか?

吉:いや、横を歩いていても、全然気にしたりしないですね。

-:しかし、競馬場のパドックでの気の入り方が独特というか。関西の現場に行けない人間からすると、パドック映像は一瞬だったりするので、そこまで聞くほど激しいのかなという気はしました。

吉:けっこううるさいところはありますね。前回も最初は大人しくて、途中で急にスイッチが入ったんですよね。それで、2人で曳いて、と。

-:途中から2人だったのですね。

吉:はい。馬も雰囲気でレースだと分かるのかと。

デビュー時から安定感抜群「ありがたい」
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