「チーム・ミノルで」2年前の再現へ ルチアーナミノルで小倉2歳Sに挑む
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素顔は“かまってちゃん”の桜花賞馬

小倉2歳ステークス(G3)に挑むルチアーナミノルを担当の中井仁調教助手といえば、どうしても一つ聞いてみたかったことがあった。それは現在放牧中の担当馬・レーヌミノル(牝4、栗東・本田厩舎)との「やりとり」について。レーヌミノルといえばご存知の通り、昨年の桜花賞馬。桜花賞時は私も現地でその勇姿を目にすることが出来たのだが、愛馬が引き上げてきた際、涙を流していたのが中井助手だった。その当時は馬に対して愛情が深い人だな、程度に思っていたのだが、その「溺愛」っぷりはそれだけではなかった。

以降のレースに出走する際、パドックでは口づけをするようにレーヌミノルと寄り添っているのだ。実はそれを知ったのは競馬ファン(主にカメラファンと言えばよいだろうか)のSNSのおかげである。

《担当の方とレーヌちゃんがラブラブ》

《レーヌミノルと担当さんとのイチャイチャ》

《これが噂のやつですか!?》

もはやレーヌミノルが走る時は恒例行事と言っていいほど、SNSでは写真つきでカップルのアツアツぶりが話題になる(笑)。これをいつか御本人に聞いてみようと思っていたのだ。

「周りに写真は見せられて、知っていましたけどね。実は当初からこうしていました(笑)。パドックで止まれが掛かった時にちょっと話しかけながらやっていて、はじめは特に気にせずにやっていたのですが、いつの間にか話題にしてくれていたようですね。無事に帰ってきてもらいたい思いがあるから、それが第一です。そんな言葉を掛けているんです」と恥ずかしそうに答えてくれた。

ただ、パドックといえばファン、関係者に馬の姿を披露する場とはいえ、レースへ向かう直前の競走馬。馬の気持ちが高ぶっていないのか気になった。「レーヌ自体がすごく大人しいので出来るんです。 "かまってちゃん"で向こうから顔をバッと寄せてきたりするから、余計にかわいいじゃないですか。競馬にいってカッとなって牝馬で噛みに来る馬もいますけど、そういうタイプではないので。たとえば(過去に担当していたフミノイマージン)イマージンは競馬に行くと、気性がすごく勝っていたので、だいぶ違いますね」と中井助手は語る。

そんなレーちゃん(中井助手はこう呼ぶそう)の落ち着きをたとえるエピソードは他にもある。たてがみのわたり編みの際、余計な動きをしない分、他の馬よりも平均して半分の時間で終わるという。それも短い距離を走る馬がこんな性格なのだから、なお驚き。ただ、手早く終わるとはいえ、やってもやらなくても、競走成績にはかかわらないこと。これも愛馬が美しく映るよう中井助手の気遣いが窺える。

この夏は生産牧場である新ひだか町のフジワラファームで英気を養っているレーヌミノル。現在も放牧中であることから、早くても東京、京都開催以降で秋初戦を迎えることになるだろう。「一度出してもらった方が馬は良くなって帰ってくるので」と期待を寄せるが、桜花賞以来勝利に手が届いていないのも事実。しかし、「また勝てる馬だと思いますし、このまま終わる馬じゃないので」と仕上げ人はキッパリと再起を誓った。

秋の大舞台に挑む際はまた改めてインタビューさせていただくようお願いしたが、この秋はパドックだけでなく、勝ってSNSが湧くことを願うばかりだ。

(競馬ラボ・小野田)

読者からいただいた「レーちゃん」&中井助手の写真集!

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