オメガパフューム・安田翔伍調教師インタビュー(1P)はコチラ⇒

相手は気にせず 自らの調整を

-:おそらくルヴァンスレーヴが注目の一頭になって、この馬がどこまでというファンの印になると思うのですが2戦目で挽回する余地はありそうですか。

安:このカテゴリーで数少ないG1なので、ルヴァンスレーヴに限らず、出てくる馬みなが強いと思います。それらの馬を気にして調整してもプラスには働かないと思います。前回のレースでの気持ち的なダメージがないか、次にどれだけ彼のパフォーマンスを見せられるだけの状態に持っていくかということしか、正直考えていないですね。あとは枠、並びを見た上で、それぞれの馬の特徴を意識してジョッキーと作戦を相談しようと思います。今の段階でルヴァンスレーヴに対する意識は全くないのが本音です。

-:先ほど先生がおっしゃられた「ストライドを邪魔しない、円滑でロスのない走り」という感じで考えると、枠は内外どちらが理想でしょう。

安:決められた枠でやるというだけなのですが、それも並び次第ですね。正直、中京の舞台ということで、これだけのメンバーだったら、そこまで位置を取りにいく馬じゃないので、外の枠を引いたら、外に振られる可能性があります。ストライドの大きさから言って、ペースがすぐに落ち着いてしまいそうな並びで内に入ってしまったら、そのストライドを邪魔しかねないです。そればっかりは全体の枠の並びによりますね。

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-:僕らも全馬の脚質と並びで見ていくといいですね。今朝(11月22日)、1週前追い切りを終えられたのですが、動きはいかがですか。

安:僕は別の馬に乗っていたのですが、良かったらしいですよ。本当に予定通りの時計でしたね。

-:今日も攻め専の柳田調教助手が乗っていたのですか。

安:そうですね。昨日、相談してレースが終わってから昨日に至るまでの馬の精神状態を考慮して「全部で4負荷を掛けられる内の、今週2、来週2で一緒くらいの負荷を掛けるか、今週3で来週1にするか、どうしましょうか」という話をしました。 「レースを使って集中度は高まっているから、直前により負荷を掛けて、その集中度を邪魔するよりは、今週2.5で来週1.5の負荷で、必要だったらもうちょっとやるようにしましょうか」という話をして、来週よりは負荷を掛けたいと思っていました。「52秒半ばくらいでやって良いか」という話でしたが、予定通り(52秒3-12秒5)の追い切りでした。

-:昔よりも段々と時計が出るようになっていますよね。

安:そうなんですよね。だから、体重は変わっていないのですが、腱、靱帯などが発達してきたんじゃないですかね。

-:研ぎ澄まされてきたんじゃないですか。

安:ちょっとずつ走りの効率が良くなってきたのかなと思いますね。

年明けデビューからまたたく間にダートの頂上決戦へ

-:今年で8戦目ということで、一頭の競走馬としたら、フル稼働で頑張ってきましたね。

安:そうですね。そんなに使っているイメージはなくて、僕は使ってすぐに放牧に出すようにしています。気持ちの面を重視してリフレッシュを入れたりしているので、あまり使い詰めというイメージはありません。前走が終わって初めて馬体的に、こんなにボリュームがあるように映る馬だったかな、ということを厩舎でも言っていました。 馬場状態にもよりますので、一概には言えないですけど、合図を出したら、トップスピードまでの時間が速くなって確実に走りの効率性は高まっていると思います。気持ちだけじゃなく、体の上積みを感じたのが今までなかったので、それだけ良い前走を終えられたのだろうなと思います。消耗しないとあまり上がってこないんですよね。だから、シリウスSの時はあまり消耗しなくて、JBCまでにどう整えるかが難しくて、一旦放牧に出すしか出来ないな、ということでしたね。

-:先ほど「体は見た目だけじゃない」という話だったのですが、だいぶ見た目も変わってきたということですね。

安:あの子なりに、そうですね。

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-:重賞は4戦目ですが、右回り、左回りで言うと、どちらが良さそうですか。

安:どちらも関係ないですね。個人的には左回りの方が好きですね。普段でも左に張るのは、右回りの追い切りでフワッとしてバランスを立て直している分、加速がワンテンポ遅れてしまうところがあります。左回りだとバランスの整い具合が右回りより楽なんですよ。だから、左回りが得意かは分からないですけど、苦にはならないですね。

-:レースでプラスに働くかもしれないということですね。

安:そうかもしれないですけど、どちらも同じパフォーマンスになるんじゃないかなと思いますけどね。

-:馬場状態は、締まっているのとパサパサとどちらが得意ですか。

安:当初は時計が掛かる方が良いのかなと思っていたら、実戦に行ったら、時計をまとめてきたりしているので、そんなに関係ないのかなと。

-:新しく出たスターホースという感じですけど、いきなりすごい馬に当たりましたね。

安:それはありがたいですよね。そんなにキャリアもない内から、こうやってG1に送り出させてもらえるのは、馬に対してはもちろんですが、オーナーへの感謝の気持ちで一杯です。

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▲開業初勝利もオメガパフュームによるものだった

-:しかも、普通の調教師さんで言ったら、セールで馬と出会って、その前に馬に乗ってというのがあって、それがまた成績に繋がるとはほぼないパターンですからね。

安:そうですね。稀なパターンだと思うんですけどね。

-:実際に良いと思う馬に出会っても、買えるかどうか分からないですし、それが走るかどうかも分からないし、ここからまたすごいストーリーが出来ていくかもしれないですね。

安:ストーリーが途切れないような走りをして欲しいなと思いますね。

-:最後にファンにメッセージを一言お願いできますか。

安:まだ成長途上だと思っていますし、まだパフュームには求めるところが正直、一杯あります。その中であの走りが出来ていますので、今後に楽しみが継続されるようなレースになって欲しいなと思っています。チャンピオンズCは凄くレベルの高い競走で、そのレースを盛り上げられる一頭になるようにしっかり仕上げて、当日レースに送り出しますので応援よろしくお願いします。

-:忙しいところ、ありがとうございました。

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