ドバイシーマクラシック(G1、芝2410m)には、天皇賞・秋を制したレイデオロを送り込む。ノーザンファーム天栄・木実谷雄太場長に、状態や手応えを聞いた。(取材、構成=競馬ラボ・狩野)

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日本との違い「花火や照明の影響もあった」

-:続いて、レイデオロについて伺います。昨年のドバイシーマクラシックは4着に敗れましたが、ドバイ遠征に関して最大の課題はどこにあるとお考えですか?

木:どこの国へ遠征しても同じですが、いかにして普段通りのパフォーマンスを発揮できる状態に持っていけるかだと思います。昨年のレイデオロ(4着)の場合は、私も直接行ったわけではないので現地に行ったスタッフから聞いた話ですが、花火や照明の影響もあって入れ込みがきつかったとのことでした。肉体面はもちろんですが、初めての場所で平常心でレースに臨めるかということも大事になってくるのではないでしょうか。

-:いろいろと環境が変わりますが、レースまでの調整が難しいのですか?

木:海外遠征となると、普段とは違う検疫厩舎に入って、慣れない空輸を経て、さらに初めての場所で調教されてと、ほとんどの部分で手探りの状況下に置かれます。ましてやそんな中で海外の強豪馬たちと走らなければならないわけですから、全ての部分でハードルが高いと言わざるを得ません。

木実谷雄太場長

昨年の経験を生かしたいレイデオロ

-:直面しないとわからない部分ですね。

木:何度か行っている場所でも変化したりする部分もありますし、その都度その都度での対応力が求められてくると思います。

「コーナーリングと位置取り」が重要

-:今年のレイデオロは有馬記念(2着)からの参戦です。去年は京都記念をステップに臨みましたが、昨年の結果を踏まえての変更でしょうか?

木:特に変更したわけではありません。有馬記念とドバイの間にレースを挟むと(ローテーションが)きつくなってしまいますからね。去年はジャパンCの後、ドバイまでの間隔が空いてしまうので京都記念を使いました。

-:有馬記念の後の状態はいかがですか?

木:こちらもアーモンドアイ同様、レース後のダメージは明らかに減りましたね。体幹も筋肉も強くなって、回復には手間取りません。本当に完成の域に入ってきました。

木実谷雄太場長

-:昨年の結果を見て、ドバイの馬場が合わなかった可能性はありますか?

木:昨年のレースを見ても、馬場が影響して負けたという印象はありません。結果的に前の3頭がそのまま残る展開でしたし、シーマクラシックはスタートしてからコースを丸々1周するレイアウトですので、コーナーリングやポジショニングは重要だと思います。一番のポイントは、先ほども言ったように平常心で臨めるかと言うところです。一度経験したので勝手はわかっていますから、昨年よりも入念に対策をして臨みたいと思います。

-:世界が注目するレースですし、チャンスがある馬たちですから、やはり力が入りますね。

木:ドバイだからといって特別な思いはないですよ(笑)。どのレースでも応援してくださる皆様のために結果を出したい気持ちは同じです。

日本でも頂点を極める
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