オルフェーヴル・トーセンジョーダンの２頭出し
2012/4/26(木)
川合達彦調教助手(栗東・池江泰寿厩舎)
オルフェのライバルは身内!？トーセンジョーダン
－：続いてトーセンジョーダンについて聞かせてください。前走の大阪杯は驚きの逃げに出ましたね。
川：そうですね、はい。
－：この馬はスタミナが豊富なので、どのポジションでどう乗らないといけないというのはなく、自在性があると思うのですが…。レースを振り返っていただけますか。
川：先生の指示なのか分からないですけど、前に行ったのは「逃げた!？」というような驚きはちょっとありましたけど、ビューンと切れる馬ではなくて力強い走りをするタイプの馬なので、それはそれでレースは成功していましたね。2着のフェデラリストに来られてトーセンジョーダンらしい粘り腰も感じられました。
－：4コーナーでは沈むだろうなって見ていたんですけど…。
川：それまでスローに流れて3コーナーから一気に速くなったわけじゃないですか。そのせいで最後は勝ち馬がシャーッと嵌った競馬になってしまったわけですよ。
－：見た目では結構ペースが遅くて、途中からグンと上がっているトーセンジョーダンに一番不向きな流れではあったと思うんですよ。その中で逃げて粘り込んだというのは収穫だったのではないでしょうか。
川：そうですね、収穫でした。あれは良い経験にもなりました。
－：このレースは2000mだったのですが、天皇賞の3200mに向けてこの逃げたことはどういうものになりそうですか。
川：また前々で競馬ができるってことですよね。あとはやっぱりコースロスなく走れます。経済的なコース取りですよね。しかも粘り強いのでチャンスはあると思います。
－：舞台が京都に変わって馬場も良いでしょうから、また違った結果になると思いますが、上がりがある程度掛かった方が良いんじゃないですか？もしかしたら自分で動いて行く可能性もありますね。
川：そうですね…。岩田さんに調教でもずっと乗ってもらっているので、よく分かっていると思います。奇策なのかも分からないですけど(笑)。かなり思い入れを持って乗ってくれているので。
－：1週前追いの動きはどうだったのですか？
川：良かったですよ。3頭併せで。トーセンレーヴとジョーダンともう1頭で。突き抜けましたね。
－：スタミナだけではなく反応の方も抜群と。2頭で上位ということも十分考えられますね。
川：もしかしたらオルフェーヴルを負かすかも知れない(笑)。
－：川合さんはトーセンジョーダンに乗られたことはあるのですか？
川：以前は結構乗っていましたけどね。飛びが大きくて背中がシッカリしています。馬体重の割には幅があるんです。
－：確かに、見た目にも500キロと言われても不思議ではありません。長距離になるとどうしてもペースが落ちるというイメージがあるのですが、トーセンジョーダンって上がりが掛かった方がいいイメージがあって、京都のパンパン馬場の瞬発力勝負っていうとちょっと違うのかなという印象があるんですよね。長距離適性はあると思っていいのですか。
川：はい、パワーがあって…。レコードで勝ったこともありますしね。まあ、長く脚を使えるというのがセールスポイントです。
－：この馬は、枠順はそんなに気になりませんか？
川：そうですね。特に引っ掛かるような感じはありませんし。自在だと思います、はい。
－：昨年は阪神大賞典を取り消したあと休んで、天皇賞(春)は使わなかったのですが、その効果が夏からの凄くあったと思うのですが。
川：はい、凄いありました。
－：札幌記念・天皇賞(秋)・ジャパンカップと、ちょっと驚くような競馬だったのですが、その流れをそのまま春にも持ってこれそうですか？
川：持ってこられそうな感じはしますけどね。岩田さんが調教つけてくれて、やっぱり凄いなと思います。見ていて馬の動かし方が全然違うんですよ。岩田さんが乗ると調教でも動きが違う感じがしますね。
－：改めて、手が合いそうですか？
川：合いそうですね。
－：今回の馬体重はどのくらいでしょうか。
川：480キロ台、前走と同じくらいだと思いますよ。
－：トーセンジョーダンの長所というのは、やっぱり減点が少ない部分ですよね。オルフェーヴルはちょっと引っ掛かったり、馬群の中に入れようと思ったりとロスは若干あっても最後は能力でボンとくるタイプなんですけども、トーセンジョーダンがロスなく行くと、ちょっとオルフェーヴルにとっては恐い相手に…。
川：そうですね、ライバルとして面白いと思います。
－：直線早めに抜けてきて、それを後ろからオルフェーヴルが追いかけてくる。
川：はい。池江厩舎としては、両方とも頑張ってもらいたいです。どっちもいいですし。ファンの皆さんにとっては矛盾になりますけどね。恥ずかしくないレースをお互いしてくれると思います。
－：この番組の先にはNHKマイルCやダービーが続きますね。
川：3歳勢はダービーでワールドエースのリベンジがかかっていますし、マウントシャスタのNHKマイルCも期待しています。この馬の乗り味も素晴らしいです。今後も池江厩舎の応援をよろしくお願いします。
｢調教再審査でさらに進化したオルフェーヴル｣
川合達彦調教助手インタビュー前半→
1 | 2
|
