第3章:セレクトセールで8800万円のタイセイスターリーがデビュー!
2016/10/2(日)
-:そして、オーナーに昨年、お話を伺うようになったキッカケがタイセイスターリー(牡2、栗東・矢作厩舎)だったのですが、近況をお聞かせいただけますか?
田:厩舎に入ったのが10日~2週間前くらいでしたかね。ゲートは先々週に受かって、先週初めて1本速いところをやって、51秒台が出ていましたからね。だから、スピードはあるみたいですよ。厩舎スタッフも「スピードが違う」みたいに言っていたみたいですね。楽しみですよね。ルーキーの坂井ジョッキーが乗っていたそうで、体重が軽いとはいえ、51秒2の終いは13秒1ですからね。
-:いくら鞍上が軽いとはいえ、という。
田:それに初めてですからね。9月9日にゲートを受かっていますから、先週の水曜日の14日に初めて速いところをやったんですよね。ただ、これは(ノーザンファーム)しがらきで乗り込んでいましたので、ある程度出来ていると思うので、だから時計も速いのだと思います。
-:ゲート試験に受かって、戻さずに追い切りをやっているということは、デビューに向けてこのまま行く、ということですね。
田:大丈夫だと思いますよ。夏前にしがらきに持ってきて、ジックリ、ジックリ来ていますから。なかなか入らなかったですもんね。厩舎の事情もあるでしょうが、その分、ジックリ育成場でやっていますから。
▲昨年のセレクトセールで8800万円の高額落札!オーナー肝いりのタイセイスターリー(今春撮影)
-:そして、具体的なデビュー日が気になります!
田: 10月8日の京都の1400の芝を予定しているようですよ。スピードがありそうなので、距離は長いところよりかは短いところから行くのではないでしょうか。
-:そこで走りを見つつ、と。
田:そうかもしれません。新馬の番組を見ると、阪神(の最終週)は適切なところがなかったのでね。新馬勝ちすれば、1400や1600の重賞とこれから沢山控えていますから。まずは新馬だけ勝ってくれれば、あとは選択肢が広がるので。まあ、走ってくれなきゃ値段的にも困っちゃいますね、ハハハ(笑)。
-:もちろんどの馬にも期待されていると思いますが、いまデータベース上に登録されていない、楽しみな2歳馬はいますか?
田:もうちょっと時間が掛かりますが、タイセイレガシー(牝2、栗東・高野、父マンハッタンカフェ×母ストゥデンテッサ)はノーザンファーム生産で期待しています。ただ、ケガというほどではないですが、多少、脚を痛がっているようです。
そして、タイセイキーマ(牡2、栗東・宮本、父ジャングルポケット×母カスタラナ)も走るという話。10月中に厩舎へ入ると思います。あとはタイセイロブスト(牡2、美浦・斎藤誠、父ゼンノロブロイ×母フレンチマリー)も良いかもしれません。ただし、時間が掛かりますよね。社台生産で、これもセレクトセール出身です。今560~70キロくらいあるので、なかなか絞れないようですが……。タイセイトラップ(牡2、栗東・西村、父カネヒキリ×母フィールドトラップ)も良いですね。これも来月くらいに入厩予定かな。どの馬も期待はしているので。
田中成奉オーナーSPインタビュー(3ページ)
「大盛況の「セレクトセール2016 」1億1000万円で1歳馬を落札!」はコチラ⇒
プロフィール
【田中 成奉】Seihou Tanaka
株式会社大成コーポレーション代表取締役。ハイセイコーが現役の競馬ブーム真っ盛りの時代に、周囲の影響で競馬に興味を持つ。不動産業、飲食業を営み、馬主資格を取得すると、2001年に所有馬が初出走。2008年のガーネットS(タイセイアトム)で重賞初制覇を挙げ、2012年にはタイセイレジェンドがJBCスプリントを制し、初のGⅠ勝利を果たす。今年はタイセイドリームで新潟ジャンプSを勝利し、障害重賞初制覇。
「安くて良い馬」を探すことに尽力を注ぐ一方、昨年のセレクトセールではスターアイルの2014(タイセイスターリー)を8800万円、今年のセレクトセールではミッキーパールの2015を1億1000万円で落札するなど高額馬も多数所有している。主な預託先は栗東では矢作芳人、宮本博、高野友和厩舎。美浦は池上昌弘厩舎など。