Part.4 いよいよ来年、岩田騎手Jr.望来君がデビュー!
2018/11/25(日)
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水:ここまで3つの大きなトピックスを伺ってきましたが、今年はまだ2カ月ちょっと残っていますが、岩田さんは先週まででJRAで64勝挙げられました。ここまで2018年の自己採点ということで言うと、何点くらいご自分にあげたいと思いますか。
岩:64点ですね(笑)。
水:64勝だからですかね(笑)。何か達成出来たこと反省点と両方伺いたいのですけど、良かったことというのはありますか?
岩:G1を久し振りに勝たせていただいて、(通算)勝ち星は1500勝もさせていただいたのですが、やっぱりまだ勝てるところがあったんじゃないかなと思いますね。
水:でも、今年は以前の内にグッと入っていって、パッと抜ける岩田騎手というのを見るシーンが増えた感じがするので、きっと体の調子も良くて、良い感じに行っているんだろうなと思うんですが。
岩:今週(菊花賞)も内からギューンと行けるように。
▲来年デビュー予定の岩田Jr. 望来(みらい)君
水:あと楽しみとしては早くも来年の話になっちゃいますけど、息子さんのデビューが近いということですが、望来(みらい)君とお呼びするんですけど、やっぱり岩田家最大のニュースはそこになりそうですか。
岩:そうだと思いますが、僕より望来の方がスポットを浴びてもらった方が良いと思うので。
水:正直、先輩騎手としての眼と父親の眼が当然両方あると思うんですけど、今の状態をどんな眼でご覧になっていますか。
岩:楽しみは楽しみなんですけど、心配な気持ちもあります。この間から学校に帰って、2回目の模擬レースをしたので観に行ったのですけど、やっぱりちゃんと乗れているとは思いましたが、望来曰く「お父さんのレースの難しさを分かりました」ということだったので。まだ模擬レースで、本当のレース自体には乗っていないのですが、やっぱり馬を動かすということに対しての難しさというのが分かり出したんじゃないかと思いますね。
水:学校に入っていると、なかなかお話しする機会も少ないと思いますけど、何か息子さんから相談されることはあるのですか。
岩:たまにはありますけど、所属調教師が「俺が育てるんやから」と(笑)。こうして乗った方が良いんじゃないかとか、ゲートの出し方であったり、馬の御し方は個人個人の感覚なので、ちょっとしたアドバイスは言っている感じですね。
水:岩田さんもアンカツさんも中央の競馬学校は出ていないので、地方から来た訳ですけど、アンカツさんはご自分の修業時代とかアンちゃんの時を思い出して、騎手デビュー直前はどんな気持ちで、あるいはどんなことをやっていらっしゃったのですか。
安:JRAと地方では全然違いますからね。僕らの年代は厩舎で修業をする時代だったから、とにかく地方では追うことに重点が置かれますね。中央は違って、折り合いの方が大事だから。距離も違うし、小回りというのも全然違うから、地方では位置取りが優先だからね。そういう意味で全く違うから、本当にそれで乗り方が全く違うし。
岩:模擬レースは学校の中しかなかったので、何回かしかなかったんですよね。
水:岩田さんの時は地方の騎手の学校ではあった訳ですね。
岩:ええ。試験をして卒業して、その1カ月後にデビューでした。レースも乗ったこともないし、能力検査でゲートから出して、ゴールまでその馬の能力試験をしてレースに向かうんですけど、そういうレースしかなかったので。その1カ月の間にそれを経験して、すぐにレースなんですよ。要は即本番なので、攻め馬の鞍とレース用の鞍で感覚が違うので、慣れるのにすごく時間が掛かった思い出がありますね。「こんなに違うんや」という戸惑いがあったことはすごく記憶に残っていますけどね。
水:岩田さんの場合、上下関係はいかがでしたか。
岩:上下関係はよく怒られていましたけどね(笑)。まだ御せないので先輩の邪魔をしてしまったり。
水:アンカツさんは怒られていたんですか。
安:覚えているのは、デビューしてすぐの時に、その時のリーディングの人だったけど、我慢できずに「俺のどこが悪いんや!?」と部屋に言いに行ったことがあるわなあ。
水:その先輩に何と言われたのでしょうか?
安:「とにかく部屋に帰ってくれ」と言われました、ハハハ(笑)。俺らの年代はちょうどデビューが多かったんですよ。たまたまその時のリーディングの人が大人しい人でもあったから、それで時代が変わったなと思いましたね。
岩田「(息子と同じレースに乗ることに) 何とか僕自身、緊張せずに本気で戦えるようにするだけですね」
水:それぞれ若い頃は色々悩んだり、挫折したりすることもありながら、お二人はスーパージョッキーになっていくということですが、話は息子さんの話に戻りますけど、デビューが着々と近付いてくる訳ですけど、楽しみですね。一緒にレースに乗るということも当然ある訳で、その時のことを想像したりしたことはありますか。
岩:いや、想像というか、絶対にあると思うので、何とか僕自身、緊張せずに本気で戦えるようにするだけですね。多分、所属調教師の方が僕より良い馬を用意してくれていると思うので(笑)。
水:アンカツさんはもちろん向こう(笠松)でお兄さんと一緒に乗られていた時期があったと思うんですけど、親子で乗るのとはまた違うと思いますが、兄弟で乗るというのはどんな感じなのですか。
安:デビューした時から、絶対に負けたくないと思ったね。そういう部分で今は親子で乗ることがけっこう多いけどね。
水:横山さんもそうですし、木幡さんのところもそうでしたしね。
安:俺からしたら、孫みたいだからなぁ。坂井(英光)のところはおじいさんが厩務員だったから、俺が中学生で厩舎に入った頃、ウチの厩舎にいて4つしか違わなかったからね。その孫(瑠星騎手)だからね。そう思うとすごい時代は変わったなと思って。
水:そう考えると、アンカツさんも若々しいですよね。
安:でも、子供が一緒に乗ったら、気を使ってダメですよね。
水:その息子さんが乗ったレースをアンカツさんが観て、テレビで評論してコメントするということも当然ある訳で、何か楽しみですよね。かなり近い将来の話ですからね。
安:もうそんな時代だもんね。やっぱり岩田も歳なんだよ、ハハハ(笑)。
岩:44ですね(笑)。
水:まだ全然ですね。アンカツさんはいくつで引退されたのですか。
安:53だね。JRAに移籍してからちょうど丸10年。
水:JRAに移籍してから丸10年だったのですか。もっと乗っていらっしゃる感じがありましたけどね。それではいくつか質問もいただいているんですけど、後半はちょっとそんな話も聞いていきたいんですが、一番たくさんいただいているのは、今までの流れとは全く違う話なのですが、「新潟6R問題」を聞きたいのですが、岩田さんはあのレースをVTRでご覧になりましたか。