土曜日には、ホウオウの冠でお馴染み小笹氏の高額馬が登場。日曜日は、新潟のダート戦が好メンバーだ。

8月11日(土)
◆新潟芝1800m

ホウオウサーベル(牡、ハーツクライ×バランセラ、美浦・奥村武厩舎)
半姉はビッシュ(紫苑S)。セレクトセール出身で、小笹氏が1億4680万円(税込)で落札している。「まだ完成は先だが、現時点でも潜在能力の高さを随所に感じる馬。クラシックに乗せていきたい」と奥村武師。1週前調教(以降も調教は主に1週前のもの)は美浦ウッドで5F67秒前半、上がり12秒後半と水準をクリアする時計で、古馬1000万のコンフィデンスに先着している。セレクト高馬の僚馬ホウオウライジン(栗東・矢作厩舎)はデビュー戦で4着に敗れたが、こちらは初戦から勝ち負けを見込める。鞍上はMデムーロ騎手。

サクラザチェンジ(牡、ストーミングホーム×ライサ、美浦・武藤厩舎)
母の兄にサミーミラクル(6勝)。サマーセールで、名相馬師・岡田繁幸氏のお眼鏡にかなった馬である。「予定通りのメニューを消化できているし、タフで根性がある。このくらい距離があって良さそうなタイプ」と武藤師。美浦ウッドの調教は、この厩舎らしく抑えたもので時計は目立たないが、新馬戦楽勝のラインカリーナと併入し順調に進んでいる。鞍上は柴田大騎手。

◆札幌芝1500m(牝馬限定)

トスアップ(牝馬、ジャスタウェイ×トップライナー、栗東・池江厩舎)
半姉に北米G1勝ち馬がおり、上のステラーインパクトは牝馬ながらにセレクトセールで1億3500万円(税込)の高額がついている。「入厩当初のひ弱さが抜けて動きにも力強さが出てきた。稽古もひと追い毎に良化しており、初戦から力は出せそう」と川合助手。調教は札幌のダートコースで4F54秒台、上がり12秒前半。同厩の良血2歳馬レースガーデンに大きく先着している。鞍上は藤岡佑騎手。

8月12日(日)
◆新潟芝1600m

アマーティ(牝、ルーラーシップ×アマファソン、美浦・武井厩舎)
母は3勝し、フローラS4着。母の兄に4連勝したヒカルカザブエがいる。調教は美浦ウッドで5F68秒台、上がり12秒後半で併せた相手に先着。全体時計は水準で、上がり13秒を切っているのだから合格点をつけてもいいだろう。

オルトグラフ(牝、Pyro×Lyrque、美浦・池上厩舎)
ゴドルフィン所有の外国産馬。美浦ウッドで5F66秒後半、上がり12秒後半の時計を楽にマークし動き良好。初戦から期待できる。

フライトストリーム(牡、タートルボウル×レースパイロット、美浦・高柳瑞厩舎)
母はフローラS2着。母の兄にダービー馬キングカメハメハがいる。調教は美浦ウッドで5F69秒台、上がり13秒前半。イダペガサスと併せて遅れたが、相手が相手だけに仕方あるまい。ただ時計はもう少し詰めていきたい。

◆新潟ダート1800m

クリソベリル(牡、ゴールドアリュール×クリソブレーズ、栗東・音無厩舎)
半姉は宝塚記念などG1を2勝したマリアライト、全兄はクリソライト(ジャパンダートダービー)、半兄はリアファル(神戸新聞杯)と、芝、ダート問わず活躍する一族。調教はCWで5F68秒後半、上がり12秒前半で、同厩の評判馬ミッキースピリットに先着。初戦はもちろん先々まで期待できる。鞍上は戸崎騎手。

ラズライトノヴァ(牡、オルフェーヴル×アナスタシアブルー、栗東・藤原英厩舎)
母は新馬戦を大楽勝、祖母はライラプス(クイーンC)、曾祖母はフサイチエアデール(重賞4勝)と一本筋が通っている。調教は1週前こそCW5F70秒と軽めだが、2週前にはCWで5F67秒台、上がりは12秒を切っており、1000万クラスの3歳馬グレートウォリアーと併せ馬。このあたりにも高い期待感が窺える。鞍上は内田博騎手。

ルバクオーリ(牡、ヴァーミリアン×マチカネホレルナヨ、栗東・吉田厩舎)
半兄はオレニホレルナヨ(5勝)。吉田厩舎なので調教日が変則だが、7月24日にはCWで一杯に追われ5F65秒後半、上がり11秒後半、7月28日にはCW馬なりで5F67秒後半、上がり11秒後半と好時計を連発し、初戦から期待できる。

ラティーンセイル(牝、ヴァーミリアン×カラベルティーナ、美浦・加藤征厩舎)
母は3勝。母の弟にカレンミロティック(G1で2着2度)がいる。美浦ウッド5F67秒半、上がり13秒と水準レベルの時計は出ている。

◆札幌芝1800m

ミリオンドリームズ(牝、Frankel×ミリオンセラーⅡ、美浦・藤沢和厩舎)
調教は芝コースで5F69秒台。7月18日には美浦ウッドで上がり12秒後半の時計を出しており、仕上がりは順調に進んでいる。ソウルスターリングをオークス馬に導いた藤沢厩舎。同じフランケル産駒の同馬はどのような将来が待っているのか。

ポベーダテソーロ(牡、ブラックタイド×スターカットジェム、栗東・小崎厩舎)
半兄はシャドウブリランテ(現2勝)、母の姉にタムロチェリー(阪神JF)。7月25日に函館ウッドで5F66秒後半、7月29日に函館ウッドで5F68秒台、8月1日には芝コースで5F67秒と活発に時計を出しており、初戦から勝負気配濃厚だ。

◆小倉芝1200m

タムロドリーム(牝、ジャスタウェイ×タムロウイング、栗東・西園厩舎)
母は3勝、母の弟にモルトベーネ(アンタレスS)がいる。CWで6F82秒、5F66秒、上がり12秒半と速い時計をマーク。ここを勝って小倉2歳Sに歩を進めたい。

新規入厩

サトノルークス(牡、ディープインパクト×リッスン、栗東・池江厩舎)
全姉はタッチングスピーチ(ローズS)、全兄に2連勝中のムーヴザワールド。セレクトセールでは、里見氏と岡田繁幸氏が壮絶な競り合いを展開し、最後は里見氏が2億9160万円(税込)で落札している。

レッドベルディエス(牝、ディープインパクト×レッドファンタジア、美浦・鹿戸厩舎)
全姉は現3歳のレッドベルローズ(2勝)。姉は惜しくもオークス出走はならなかったが、末脚が目立つ素質馬。この馬も姉に劣らず高い評判で、秋が楽しみ。

クルミネイト(牝、ディープインパクト×クルソラ、美浦・堀厩舎)
全姉は牝馬クラシックで活躍のクルミナル(桜花賞2着、オークス3着)、半兄にダート戦線で活躍のピオネロ(6勝)がいる。