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騎手コラム

盟友ダイワメジャー『オレと最も手が合っとった』

この秋3回目のコーナーやけど、マイルCSとなればダイワメジャーについて語らんわけにはいかねえやろ。かねてから言うとるように、メジャーはオレと最も手が合っとった馬。先行力があるのに掛からない、追っただけジワジワと反応するし、最後の直線で併せるともうひと伸びする。手術後もずっとノドに違和感があったでベストは2000mまでやったけど、有馬記念で2度の③着があって距離も我慢したし、フットワークからは一度でいいからダートで乗ってみたかった。ドバイDFの返し馬でダートコースに入った時は、本当にええ脚捌きをしとったもんや。そういった意味で無限の可能性を持っとる馬だったよね。そのあたりは産駒が上手く受け継いどる気もするけどな。

第23・24回 マイルCS連覇『遊ばせないようにするだけ』

最初に制した年は、毎日王冠から天皇賞(秋)を目下連勝中。②着やったダンスインザムードとはオレの中で勝負付けも済んどったし、前2走からメンバーが落ちるマイルCSは負ける気がせんかった。早めに先頭に立つとフワッとするところがあるで、気を付けたのは追い出しを遅らせてゴール前で併せる形にすることだけ。本質的にマイルは短かったのかもしれねえけど、前述したとおりノドに弱点があったし、この路線はライバルも弱かったからね。それが翌年に連覇できた最大の要因だったんじゃねえかな。あの時は天皇賞(秋)を⑨着と惨敗して、正直自信はなかったの。ただ、ちょっとメンバーを見れば地力で負けるわけがねえと思って、メジャーを信じてオレらの競馬をしただけ。引退レースの有馬記念は翌年からのことを考えてダイワスカーレットに乗ったけど、マイルCSを連覇した勢いで良くなる気配があったし、本音を言えばメジャーに乗りたかった。結果、スカーレットが少し先着したんやけど、あれはメジャーが妹とオレに遠慮してくれたんじゃねえかと思っとる。

天皇賞

ダイワメジャーとのコンビではG1を4勝挙げた


注目すべきは前走のメンバー『メジャーに共通するイスラボニータ』

マイルCSを連覇できたダイワメジャーやけど、どっちの年も毎日王冠→天皇賞(秋)からという王道ローテ。やっぱりこの路線だとスワンS組よりメンバーが一枚上やからね。これは引退レースでコンビを組んだスズカフェニックス(⑧着)あたりでも実感したし、そういった意味で今年はイスラボニータの参戦が興味深い。天皇賞(秋)は外枠を引いた時点で評価を下げざるを得なくて、実際に不利なレースを強いられたけど、それでも一番強い競馬をして③着。ベスト条件が1800mとして、今の感じなら2000mよりは1600m向きやと思うし、スワンS組でラブリーデイと互角に戦える馬がおるか……。同じ皐月賞馬というのもあるし、色んな部分でメジャーと共通するイメージやね。

天皇賞

安藤勝己がダイワメジャーとその姿を重ねるイスラボニータ


スワンSのレベルとモーリス『例外になる可能性がある惑星』

ここで重要なスワンSのレベルやけど、正直なところ例年とそう変わらねえように思う。ただ、前走時までとは一転の内容で勝ったアルビアーノ、外枠から前哨戦に徹したフィエロの2頭は気になる要素を持っとるんや。前者は成長力、後者は余力という部分やね。とりわけアルビアーノは笠松の後輩、柴山のお手馬やから贔屓目で見てまうんやけど、初めて試みた中団からの競馬でも力まんかったのは大きな収穫。まだ3歳馬やで、今年ダメでもG1奪取の瞬間は遠くないんやないかな。

最後に、春のマイル王であるモーリスをどうするか。しかも跨るのはユウガやなくてムーアや。勝って乗り替わりとは気の毒やけど、アイツもJCでラブリーデイが戻ってくるわけやし、ヴァンセンヌもノーチャンスではないからね。その経緯はさておき、予定しとった毎日王冠を使えなかったモーリスが、ハンデを覆すだけの底力を持ち合わせているのか……。現段階ではイスラボニータが筋であろう本命を覆す可能性がある惑星にしとくけど、もう1頭、2歳から目をつけてきたサトノアラジンもやっぱり気になる。それらの最終追い切りに枠順と馬場を加味した最終結論は、土曜夕方にメガ盛り競馬新聞で公開。仕留められるマイルCSやとオレは見とるけどな。

メガ盛り競馬新聞でアンカツの最終結論をチェック!
レース前日11月21日(土)夜に公開します。