前走の阪神大賞典で逸走し、調教再審査となったオルフェーヴル(牡4、栗東･池江厩舎)だが、11日に行われた調教再審査で合格。再審査後の池江泰寿調教師のコメントは以下の通り。

なお、オルフェーヴルは調教再審査において、主戦の池添騎手を背にダートのEコースを直線一杯に追い切られた。池添騎手は「まっすぐ走ってくれましたし、とにかくホッとしています」とコメントを残している。

－：審査合格おめでとうございました。

池：……ありがとうございました(笑)。今日はGIの一番人気より緊張しました。

－：結果が出て、ホッとされた印象でしょうか？

池：先週の時点で、一頭でも走れていたので、ある程度は手応えを感じていたのですが、試験となると、色々問題も出てくることがあるので……。とりあえず、一回でパスが出来て、本当に良かったと思います。
このところ、池添君がつきっきりで、調教をつけてきてくれたこと、ウチのスタッフが根気強くやってくれたお陰ですね。そして、オルフェーヴルの学習能力も高かった事もありますし、感謝の気持ちで一杯ですね。

－：オルフェーヴルも大人になったという感じでしょうか？

池：そうですね。少し大人になったのかという感じですね。

－：今回の再審査はある意味、調教の一環になったとは思います。その影響はいかがでしょうか？

池：天皇賞二週前追い切りという意味も兼ねてやっていましたし、ある程度、時計にはなっていると思いますが、それにしてもダートの走りは凄く良かったので、｢いずれは……｣という気持ちも出てきました。

－：では、選択肢が広がる調教審査と。

池：合格したので言えることでしたが、今回、頻繁にダートコースに入れていて、ダートの走りが凄くいい走りをしていたので、こういう面も見られて良かったと思います。でも、今年の大目標は凱旋門賞。とりあえずは芝の世界一のレースを目指して、全力投球していこうと思います。

－：その後はもしかすると、ということですか。

池：あの～、僕が勝手に決められるわけじゃないですけれど(笑)、一度は(ダートを)走らせてみたいですね。

－：前走の反動はありませんでしたか？

池：前走はあまり疲れてなかったですね。それは驚きでした。使った上積みもありますし、前走は完調一歩手前というデキでしたから、今回は完調に持って行けると思います。

－：なかなかない事だと思いますが、調教再審査の結果を心配されていたファンも多いと思います。

池：この前の阪神大賞典は沢山のファンの方に支持して頂いて、裏切るような結果になってしまったので、ご迷惑をかけて申し訳なかったと、スタッフ一同思っておりましたし、本当に今回は池添君を含めて、スタッフが一同団結して、オルフェーヴルの矯正に取り組んでくれました……。
報道関係者の皆さんも協力もあって、カメラの位置とかも配慮してもらいましたし、ファンの皆さんの温かいメッセージもいただき、本当にここまで良かったと思います。
そして、何とか天皇賞で強いオルフェーヴルの姿をみせる事で、少しは恩返しできると思いますので、あとは二週間ちょっとコンディションを整えて、万全の態勢で天皇賞に出走したいと思います。是非、当日は京都競馬場に来て、生で応援して欲しいと思います。

－：本当に応援しております。今後もメンコをつける予定ですか？

池：天皇賞だけはつけます。同じ馬装具じゃないとダメなので……、その次は外します。