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【菊花賞】矢作師「(ブリランテは)心肺機能が非常に優れている」
2012/10/17(水)
「2冠を獲るのはオレだ!」と言わんばかりのディープブリランテ
21日(日)に行われる菊花賞(G1)に出走予定のディープブリランテ(牡3、栗東・矢作厩舎)を管理する矢作芳人調教師の共同会見(17日)は以下の通り。
-:いよいよ最終の攻め馬が終わりました。今日の指示、内容、手応えを教えてください。
矢作芳人調教師:当然、折り合いに気を付けて、6ハロン81~82という指示で。あと、直線で追う、追わないっていうのはジョッキーの感性に任せましたんで。まあブリランテが凄すぎるのか、ちょっと併せ馬がだらしなかったので、その分だけですかね。もう少しついてきてほしかったんですけど……。まあ、それだけ能力も調子もイイというか、高いんだなと思いました。
-:今さっき、岩田騎手も非常に評価されていましたけれども、矢作先生の目から見ても今日のブリランテ自身の内容に関してはほぼ満点ですか?
矢:そうですね。併せ馬がちょっとチグハグになりかけたときっていうのは、自分のペースを保てるかどうかが大事なんで。それはレースにも生きることですから。自分のペースを保てたということは非常に良かったと思います。
-:今回はキングジョージからの、言ってみればブッツケ本番になるわけですけれども、そのあたりはいかがでしょうか?
矢:キングジョージが7月21日にあって、菊花賞が10月21日というのは分かってたことですから。キングジョージが終わった瞬間には自分の中には菊花賞。もっと前を言えば、ダービー終わった瞬間から岩田と二人で菊花賞と言っていたので、その点に関しては予定通りにきていると思います。
-:「ダービー終わった瞬間から菊花賞」というふうに今お話ありましたけれど、最近はそれこそ秋の天皇賞に向かう路線ですとか色々ある中で、菊花賞をお選びになったというのは?
矢:うーん……、まあ、挑戦ですかね。ダービーの前も随分「距離が長いんじゃないか」って言われましたし、例えばウチの馬ならグランプリボスも「サクラバクシンオーだから1600mはもたない」って言われましたし。そういうことに挑戦していくのが好きな人間なので。岩田と二人で挑戦しようと、そのときから話していました。
-:今度は3000mになりますけれども、だいぶ岩田さんとはお話になったんですか?
矢:まあ、話してもね、あんまりアレですけど(笑)。彼には彼なりに秘策があるというか、乗り方があると前から言ってましたし、ボクはそれを全面的に信じて任せるだけです。
-:その岩田騎手なんですけど、これまでデビュー以来、ずっと手綱を取られています。岩田騎手とディープブリランテの相性、いかがご覧になりますか?
矢:いや、ダービー勝っておいて悪いとは言えないでしょ(笑)。まあ、ホントにね、分かり合えている仲じゃないかなと感じています。
-:先ほど会見で岩田騎手が「とにかくディープブリランテが好きなんだ」と仰っていました。
矢:ボクも好きですけどね。彼の方がもっと好きかもしれない。
-:どのあたりにそれを感じられますか?
矢:うーん……、乗ってる感じでもね、月並みな言葉で言えば“人馬一体”というか。物凄いフィット感がありますよね。
-:今回はキングジョージからの久々ということで、この数ヶ月の間に体つき、気性面などで成長はございましたでしょうか?
矢:正直、体はそんなに変わってないです。精神的な面は、やはりヨーロッパで色んな経験をしたんで、もともと大人しい馬ですけど、以前以上にドッシリしてきたのかな、というのは感じています。
-:ディープブリランテ、矢作先生にとっても初めてダービーを獲らせてもらった馬だと思うんですが、改めてどんな存在ですか?
矢:そりゃ宝物ですよ、やっぱり。で、一緒にチャレンジして行く仲ですね。
-:今度、淀にも大勢のファンが訪れると思います。最後に菊花賞に向けてファンにひと言お願いします。
矢:皐月賞馬とダービー馬が菊花賞に出走するのは十何年ぶりと聞きました。非常に相手も強いイイ馬ですから、ホントに面白い競馬になるんじゃないかと思いますし、やっぱりね、淀の3000mというのはとても見応えのある競馬ですから。是非、1人でも多くの方に競馬場にきて頂いて、馬券を買って、応援して頂きたいと思います。頑張りますので応援よろしくお願いいたします。
-(追加の質問で):今、仰ったように、皐月賞馬とダービー馬の久々の対戦ということでファンも注目していると思うんですが、特に「ディープブリランテのココが武器だ、ココを見てほしい」というところはどんなところですか?
矢:皐月賞の後にね、みんなが「NHKマイル」って言ったのを、ボクが「ダービー」って言ったのは、やっぱり心肺機能が非常に優れているからと思ったからで、そういう点で距離がもつんじゃないかと思いましたし、あとは上手くコントロールさえできれば、その心肺機能の高さっていうのが武器になると思います。でも相手もそうですからね。
-:この菊花賞、楽しみにしてらっしゃると。
矢:いや、とっても楽しみですよ。人気は向こうですし。
-:今、再三、出ていますが、相手のゴールドシップ、神戸新聞杯はどうご覧になりました?
矢:いや、強いなと思いました。正直、調整過程を見ていたらちょっと不安があるのかなと思っていたんで。その中でのあの勝ち方っていうのは、メンバーが違うにしても、強い馬だなと思いますし、客観的に見たらウチの馬よりよっぽど菊花賞に向いていると思いますし。まあ、もちろんアノ馬だけではないですけど、やはり抜けて強い馬じゃないかなと思います。
-:でも、またそこに挑んで行くところが挑戦なわけですよね。
矢:そうなんですよね。“挑戦”なんです。それがモットーですから。
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