【1回京都】アンジュプリエール…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【1回京都】アンジュプリエール

アンジュプリエール
(牝3、栗東・橋口厩舎)
父:クロフネ
母:テンシノキセキ
母父:フジキセキ

父はクロフネ。フサイチリシャール(朝日杯FS)、スリープレスナイト(スプリンターズS)、カレンチャン(スプリンターズS、高松宮記念)、ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル)をはじめ、スピードが豊かであり、コンスタントに勝ち上がる。牝馬に大物が多いのも特徴といえる。

母テンシノキセキ(その父フジキセキ)は、フェアリーSやセントウルSをはじめ、9勝をマーク。橋口弘次郎厩舎史上でも、スリープレスナイトやカノヤザクラらと並び評される快速牝馬である。その持ち味がより際立つよう、師がアドバイスした配合である。同馬の半姉がカレンナホホエミ(2勝)、キミニアエタキセキ(1勝)。ユニオンオーナーズクラブの所属で、募集総額は2310万円だった。

育成先の吉澤ステーブルでも早くから頭角を現し、早期のデビューを視野に入れていたが、4月下旬に左前の繋靭帯を傷めるアクシデントがあった。あせらずに回復を待ち、秋口よりペースアップ。11月7日、吉澤ステーブルWESTへ移動して15-15を消化したうえ、12月5日に栗東に移動する。センスの高さを生かし、13日のゲート試験を一発で合格。馬なり中心であっても、動きは軽快である。

「牝らしからぬ立派な馬体。スピードだけでなく、ダートをこなすパワーも見込んでいるよ」(橋口師)

1月19日、京都の牝馬限定・ダート1400mにスタンバイ。小牧太騎手で初戦突破を目指す。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは 20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
清水成駿氏の公式サイト「SUPER SELECTION」に毎週連載中の「トレセン尋ね人」や、月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。