超スロー、マトリックスコードが頭差抜けた!

トピックス


日曜阪神5R
3歳新馬
芝2000m
勝ちタイム2.07.6

マトリックスコード(牡3、父ハーツクライ・栗東・藤原英厩舎)

超スロー、マトリックスコードが頭差抜けた!

押し出される様に逃げたメイショウエゾフジ。1000メートル通過が1.06.3の超スローな流れとしていく。しかし、如何せんコーナーワークが下手。そのロスがもったいない程の頭差。2番手でガッチリマークしていたマトリックスコードが、直線での追い合いに勝ってデビュー勝ちをおさめた・・。

もう今年の3歳新馬戦も、本日を入れて残りあと7日間だけ。短い距離では除外馬が出るぐらいなのに、長い距離となると少ない頭数だ。パドックで馬を眺めていても、あまりワクワク感は出てこない最近だ。
日差しはあるのだが、風が冷たい阪神競馬場。スタンドの4コーナー寄りに近い処からのスタート。メイショウエゾフジが一番いいスタートを切った。一番内のマトリックスコードはマズマズの出だった。バンデが出て行って先頭となる。しかしどうも外へと逃げ気味な様子。物見をして若さを出してしまっているのかも。
メイショウエゾフジ2番手で最初のコーナーと入ってくるのだが、内のバンデが外へと膨れ気味で廻る。後続の馬も体勢を立て直したりして、次のカーヴを迎える。たまらずメイショウエゾフジが先手を取って行く。コーナーワークでマトリックスコードが3番手に上がる。一気にペースダウンしていくメイショウエゾフジ。14.0を2ハロンも続ける。2番手にオウケンマグリットが上がり、マトリックスコードが3番手。バンデが4番手と下げて、外にレッドジェラルド。やや気合を入れながら前と促すマトリックスコード。

1000メートルを通過したが、1.06.3の超スロー。メイショウエゾフジ先手で半馬身差でマトリックスコード。オウケンマグリットがさらに半馬身差で続く。全体の順位がほとんど変わらず。
各馬の間合いだけが縮まって4コーナーへと接近する。やっとピッチが上がったのが残り600過ぎぐらいから。逃げてマイペースで、しかも内を通っているメイショウエゾフジが断然有利なはずだが、後でパトロール・ビデオで観るとコーナーリングが全て下手。手前を替えられない感じで、ロスタイムがかなりある走り。それでいて勝ったマトリックスコードとは頭差の2着。

マトリックスコードとメイショウエゾフジの追い合い、叩き合いは400メートルぐらい続いた。内でステッキを入れて追うメイショウエゾフジに対してマトリックスコードは手綱を絞りながらの追い方。一度もステッキを抜く暇さえなかった。
勝ち時計は道中が超スローな流れだっただけに仕方ないのかも知れない。
ま、幼稚園の運動会的な新馬戦であったのは確かであろう・・・。

平林雅芳 (ひらばやし まさよし)
競馬専門紙『ホースニュース馬』にて競馬記者として30年余り活躍。フリーに転身してから、さらにその情報網を拡大し、関西ジョッキーとの間には、他と一線を画す強力なネットワークを築いている。