戸崎騎手が地方ラスト騎乗、安藤勝己元騎手、家族からもエール

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2月28日、戸崎圭太騎手を送る会が川崎競馬場で行われた。

3月1日付でJRA移籍するため、地方所属騎手としての騎乗はこの日が最後。計6鞍に騎乗し、最後の乗鞍となったメインレースのジュウクリュウオウは、大井の大先輩である的場文男騎手に阻まれ、1番人気に支持されるも惜しくも2着に終わった。「デビューが初騎乗初勝利だったので、最後も飾りたいと思っていただけに悔しかったです」と戸崎騎手は悔しさをのぞかせた。

レース後はウィナーズサークルでセレモニーの実施。ゲストとして駆けつけた地方出身のJRA騎手のパイオニアである安藤勝己元騎手からは「場所は変わってもやることは同じ。僕よりも活躍しないでね(笑)」とベテランらしいユーモアのあるコメントを受け取ると、サプライズゲストとして、麻衣子夫人をはじめ、家族、「陰ながら心の支えとなってくれた」と戸崎騎手も評する土井由明バレットが登場。本人も知らされていなかったという演出にジョッキーも驚きの表情をみせたが、これまでに苦楽を共にした“ファミリー”から花束を受け取り、ホッとした表情をみせた。

関係者、ファンからのエールを一身に背負った戸崎騎手は「本日は僕のために競馬場におこしいただき、ありがとうございます。僕はこの地方競馬でたくさんのことを学び、厩舎の方々、ファンの皆様のご支援のお陰で、ここまで来ることができました。また、安藤勝己さんが道を拓いてくれたことで、こうして、JRAに移籍することができたことも感謝しております。明日からはJRAの騎手になりますが、これからも地方競馬にも積極的に参加したいと思います。どうかこれからも地方競馬、戸崎圭太の応援をよろしくお願いいたします!」とコメント。地方競馬との別れに寂しさを滲ませつつも、新天地への移籍に明るい表情をみせた名手。最後の勇姿を観まいと詰めかけたファンからも「中央でもリーディングを獲って」「ダービーを勝ってよ」と激励の声が飛んだ。

移籍初日となる1日は、早速、美浦での調教に騎乗し、週末は土日共に中山で騎乗予定。土曜は10鞍、日曜は8鞍に騎乗するが、オーシャンSではツルマルレオン、弥生賞ではサトノネプチューンに騎乗。次週以降も中日新聞杯のジョワドヴィーヴル、フィリーズレビューのサウンドリアーナ、高松宮記念のフィフスペトルなど、主要レースでの騎乗依頼は殺到している。
5年連続南関東リーディング、地方通算2332勝の経験と技術、感謝の念を秘め、今後は中央の舞台で更なる飛躍を目指す。