【1回阪神】レッドセイリング…小平奈由木の注目新馬レポート

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注目の新馬【1回阪神】レッドセイリング

レッドセイリング
(牝3、栗東・藤原厩舎)
父:ゼンノロブロイ
母:チャールストンハーバー
母父:Grindstone

父はゼンノロブロイ。初年度からサンテミリオン(オークス)、トレイルブレイザー(アルゼンチン共和国杯)などを輩出し、着々と勝ち鞍を伸ばしている。サンデーサイレンスの後継ながら、パワーやスタミナに優れた産駒が多く、大レース向きの底力にも富む。

母チャールストンハーバー(その父グラインドストーン)はアメリカで6勝をマークした。仏オークスやヴェルメイユ賞を制した曾祖母ミセスペニーに連なる優秀なファミリーだ。同馬の半兄がカレンデイムーン(現2勝)、そして、カレンブラックヒル(NHKマイルC、ニュージーランドT、毎日王冠など現5勝)。東京サラブレッドクラブに総額2800万円でラインナップされた。

500キロ超の雄大な馬格を誇り、ノーザンファーム空港での育成時よりパワフルな動きが評判だった。9月18日、栗東に入厩。ただし、まだ化骨が完全でないと判断され、いったんノーザンファームしがらきで調整を進めた。1月24日に帰厩すると、同ステーブルらしく丁寧に手順を踏んでペースアップされる。2月21日にはゲート試験をパスし、本格的な追い切りに移行。先週のウッドコースではエアラギオール(古馬500万下)らと併せ、コンマ2秒の先着を果たした。

「少しワンペースな面があるし、ダートが合いそう。この血らしい能力を見込んでいるよ」
と、藤原英昭調教師の期待も大きい。

3月17日(日)、阪神のダート1800mでデビュー。鞍上は調整中。


小平 奈由木(こだいら なゆき)
早稲田大学日本語研究教育センターに勤務した後、競馬関係に進む。競馬専門紙「1馬」の記者、法人馬主「サラブレッドクラブラフィアン」のレーシングマネージャーなどを経て、現在はフリーランス。業界のキャリアは20年近くになり、生産・育成現場からトレセンまで精通。
月刊誌「競馬最強の法則」の人気コーナー「トレセン最前線」をはじめ、幅広い知識を生かしたエッセーが評判になっている。