【NHKマイルC】エーシン西園師自信!「アクシデントもなく回ってくれば…」

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5日(日)に行われるNHKマイルC(G1)に出走予定のエーシントップ(牡3、栗東・西園厩舎)を管理する西園正都調教師の一問一答(1日、最終追い切り後)は以下の通り。

-:休養を挟んで重賞を連勝。特に前走のニュージーランドTは、トリッキーなマイルで素晴らしいレースでしたが、改めて振り返っていかがですか?

西園正都調教師:朝日杯のときに唯一負けたコースだったので、どういう結果を出してくれるか楽しみにしていたんですけれど、思っていた通りの結果を出してくれたので嬉しかったですね。

-:そのとき、体重がマイナス10キロということだったんですが、馬体的にはどうだったんでしょう?

西:その前の1走が真冬というか、1月の競馬で発汗の少ない時期だったので、10キロ減ったことは何の気にもしていませんでした。

-:前走もそうだったんですけど、前に壁もなく、折り合い面については問題ないんでしょうか?

西:そうですね。スローペースだった割には掛かることもなく、シッカリ折り合っていけましたんで。心配はしていません。

-:レースの後の調整過程なんですけど、どういった点に主眼を置かれたんでしょう?

西:間隔も短かったので、そのまま栗東トレセンに残しまして、2週前ですか、55秒5。先週が52秒5、今週が51秒4と、段階を踏んでピークに持ってきていますので、これで万全の状態に仕上がると思います。

-:その最終的な今日の追い切りなんですが、先生から乗り役さんにはどういった指示を?

西:「先週もやってますし、1ハロン目を14~15秒で入って、最後の2ハロンだけシッカリ馬を怒って、競馬だということを分からせるように、スイッチを入れるように」という指示をしました。上がり2ハロンで11秒8、12秒1と3歳馬らしからぬ脚で上がってきましたんでね。1回使った上積みもあると思いますので、すごくイイ状態だと思います。

-:前走がマイナス10キロ。今回、輸送もありますけど、馬体はどのくらいになっているとお考えでしょう?

西:前走くらいだと思います。

-:初めてオープンを勝った中京2歳Sのとき、当時に乗っていた浜中騎手が精神面の課題をあげていたんですけど、そういった点は現在はどうなってるんでしょう?

西:中京2歳Sの後、ジョッキーとも調教助手とも話をしたんですけど、あまりにも上の言うことを聞かなかったんで、話し合った末に、まずメンコで耳を隠して音を遮断してみようと。それと少しハミにモタれることがあるんでリングハミに換えてみようと。ということで京王杯2歳Sに臨みましたら、スローペースをシッカリと2番手で折り合って、上がり33秒3で上がってきましたんで、これでもう万全だなと思っていました。

-:では、一つ一つ課題をクリアして、イイ状態でG1に臨めると見てよろしいでしょうか?

西:そうですね。これから走るであろう、日本の4大開催場プラス中京という全コースで勝ち鞍をあげられましたんでね。

-:今回は東京のマイルになります。そのタフな東京マイルへの対応といのは、改めていかがですか?

西:東京のマイルというのは、直線も長いですし、馬場も広いですし、本当に紛れの少ない、力がなければ勝てない競馬場なので。逆にね、ウチの馬も何のアクシデントもなく回ってくれば力を発揮できると思いますので、十分対応できると思います。

-:現時点で、先生からファンの皆様にお伝えするならば、セールスポイントって何でしょう?

西:デビュー当時から派手に何馬身も離して勝ったことがないということもありまして、地味な勝ち方をしているんでちょっと人気もなかったんですけど。まあ、逆に言えばゴール板を知っているというか、ゴール板のところだけ前に出ればいいと。着差がクビ、アタマの競馬が多いので、今回もそんなふうになるんじゃないかなと思います。

-:今回は内田ジョッキーも2度目の騎乗。シッカリと手の内に入れてということで、より期待を持って臨めるんじゃないですか?

西:そうですね。アレだけのジョッキーで2回目ということもありますし。馬の方の状態に関しても、1回使ったことですごくイイ状態に上がっていますので、もう何の心配もしていません。

-:それでは最後に、レースに向けて抱負をお願いします。

西:皆さんに応援して頂きまして、ここまでくることができました。これが最終的な3歳のマイル王の決定戦ということで、何とか勝ってファンの皆様に喜んで頂きたいなと思います。応援のほどよろしくお願いいたします。

【内田博幸騎手のコメント】
「自分が追い切りに乗ると、馬の気持ちが入り過ぎて良くありませんし、馬のことをよく分かっている厩舎サイドに仕上げはお任せします。ここまで順調にきていると聞いていますよ。前走は、西園先生から、無理矢理ハナを主張しなくていい、行く馬がいなければ行ってもいいという指示があったので、周りを見ながら乗ろうと思っていました。良いスピードがありますし、それほどペースが速くないなかで折り合えたのは収穫だと思います。
朝日杯のときの走りを見て、折り合いが難しそうな馬だと思っていましたけど、折り合いがつくように厩舎スタッフが一生懸命に調整してきたことと、浜中騎手が折り合いを教えるレースをしてきたことが、前走で実ってきたと思います。左回りも苦にならないと思いますし、スピードと闘争心があります。気持ち良くリラックスして走らせることが課題だと思いますし、折り合いがつけば力を出せると思います」