まさかの4着フェノーメノ「渋った馬場がこたえた」

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好枠3番からの発走のフェノーメノはゲートをボコっと出るように立ち遅れると、大方の予想を裏切るようにジェンティルドンナ、ゴールドシップを前に見る形で追走。勝負処ではライバル達のスパートに併せ、競りかけていったが、いつもの伸びがみられず4着に留まった。
「前がきしているタイミングでゲートが開き、滑る感じでスタート。すぐに馬場のいい外目に出したんだ。それでも、3、4コーナーでの反応がひと息。思ったように上がっていけなかったね。最後まで渋太く食い下がっているんだが、思ったより渋った馬場が堪えたよ」と蛯名騎手は馬場に敗因を求めた。 少頭数とはいえ、馬場の悪い内を走らされる枠が、裏目に出てしまった。

「3強」対決に注目が集まった今回、昨秋に屈したジェンティルドンナにまたも先着を許し、“2勝”していたゴールドシップに逆転負けの悔しい結果。 しかし、今春は待望のG1タイトルを手にし、今回も宝塚記念を盛り上げる一役を担ったことは紛れもない事実だ。

「ここで放牧を挟みます。状態次第ですが、秋はたぶん天皇賞・秋へ直行することになるでしょう。ジャパンC、有馬記念と歩むことになると思います」と戸田調教師。 他馬のローテーションは不透明も、まだまだ見逃せない“ライバル対決”。晴れてG1馬の仲間入りを果たしたフェノーメノが、この敗戦を糧に秋のG1戦線も盛り上げてくれることだろう。

(戸田博文調教師)
「ジャパンCのときより、ジャンティルドンナとの差は詰めているのですが。思ったより馬場が響きましたね。きょうに限って内枠は不利。荒れた馬場に脚を取られ、スタートで躓きかけましたよ。後手を踏んだのが痛かった。
こなせると見ていたのに、経験がないぶん、対応できなかった側面もあるのでしようね。ゴールドシップがすっと上がっていったのに、モタモタしていました。それなのに走ろうという気持ちが途切れず、直線に向いて差を詰めたあたりは立派ですよ。これもひとつの経験になったはず」