平林雅芳の2歳戦回顧

トピックス

土曜阪神4R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.22.2

勝ち馬:ツルマルジュピター(牡2、栗東・坂口則厩舎)

昼前のパドックを周回する若駒たち。
圧倒的1番人気のツルマルジュピターのテンションがちょっと高く、逆に2番人気のコルトバは実に落ち着いて周回していた。
牝馬でこんな雰囲気を持つ馬は、実戦でも実にいい仕事をすると、長年の勘が訴えていた。
馬場に入ってきて返し馬の段階でも、ツルマルジュピターはかなりうるさく鞍上の武豊Jを手こずらせているように見えた。
そしてキャンターに入ったが、硬さが目立っていた。
実に嫌な予感がした。
そしてコルドバの方は、とキャンターを見守ると、いい雰囲気で走って行った。

ゲートの出は外枠のツルマルジュピターも悪くなかった。
まずはひと安心。
内からダッシュをきかせてコルドバが出て行った。
ツルマルの方は好位の4、5番手か。
3角に入るあたりで好位の外にいたツルマルジュピターは、ちょっと下げ気味に。
3角をあんまり上手く廻れていない感じであった。
外へ膨れるの避けた、そんな感じかもしれない。
前のほうでは、軽快にコルドバがいい感じで逃げて行った。

4角でも、コルドバがそのまま最初にカーブを曲がってきた。
ツルマルジュピターも、この勝負所では外へと並ぶ勢いで上がってきていた。
そして直線へと向いた。

2番手につけていたマッシヴジェネラルがちょっとフラついた。
3、4番手の内ラチ沿いを進んでいたミヤジシェンロンが、モロにそのアオリを喰ってしまい少しよどむシーンがあったが、そのまま前を追った。
その前では、逃げたコルドバに後1Fあたりで横に並んだツルマルジュピターが、さらに前へと勢いよく進んで行った。
粘るコルドバを内目から伸び脚がついたミヤジシェンロンが交わして、前を追った。
しかしツルマルジュピターは、危なげなくゴールを駆け抜けていた。

レース直前までコルドバの方が雰囲気がいいと思っていても、実戦での結果は3着。
心配したツルマルジュピターは、道中も危ないところを見せていても、楽勝の着差。
武豊Jによると、最後は先頭に立ってソラを使っていたと言う。
武豊J、これで2009年の新馬戦は3戦3勝。
そしてツルマルジュピターの勝利で、阪神競馬場での1000勝が記録された。
ツルマルジュピターはソエが早くから出て、仕上げ面で陣営は苦労された様子。
今日の硬さも、そんな延長から出ていたものだろう。
これで一息入れられるそうだ。
むしろ2戦目に出てくる時の方が、今日より全てに絶対にいいはずだと思っている。


日曜阪神4R
2歳新馬
ダ1200m
勝ちタイム1.12.4

勝ち馬:ゴーオンホーマン(牡2、栗東・飯田厩舎)

ここまで武豊Jの新馬戦が3戦3勝。
この馬もおおいに期待したい処だったが、競馬はそう甘くはなかった。
そんなにどの馬も速いスタートではなかったが、ダッシュを利かせてキンショーダンデーが前と出て行った。
だが武豊J騎乗のトミケンパルテイも、楽な手応えですぐにその外へ並んで行った。
外枠の2頭も出脚が良く、特にゴーオンホーマンがすぐに3番手に取りつけた。
3角では、結局、内キンショーダンデー、外トミケンパルテイの2頭が並んでの先行となった。
むしろ前に出ていたのは外のトミケンパルテイの方で、クビぐらい先行している隊列となった。
武豊Jがこの競馬だから、ペースは速くなく、前半35.5とまずまずの流れとなった。
3番手のゴーオンホーマンが3馬身ぐらい後ろとなって、後続を引き連れて直線に入った。

直線に入った先頭の2頭だが、それでもまだ武豊Jのトミケンパルテイの方が手応えが良く、内のキンショーダンデーの鞍上、浜中Jの方が仕掛け気味。
後1Fのあたりで、後方3番手のゴーオンホーマンが追われて前に並び、交わして先頭にたつ勢い。
先行2頭では外のトミケンパルテイが少し失速気味となってしまい、追いどおしながら内のキンショーダンデーの方がまだ余力あって伸びていた。
前の態勢が決まって、先頭となったゴーオンホーマンがもう手綱を押すだけでのゴール。
2着にキンショーダンデーが粘り、3着には押して押してコスモファントムが上がり、4着にはバテたトミケンを交わして内目の中団を進んでいたエーシンホワイティが入った。
バテたトミケンパルテイが5着に何とか粘ったといった内容であった。

勝ったゴーオンホーマンは、前半を36.2で行き、上がりも36.2と、前後半がまったく同じペースでの競馬となった。
上がりがしっかりしていたという内容がよくわかる。
2着に3馬身差、3着には5馬身もの差をつけているように、この時計で走られては後続も仕方ない結果か。
キンショーダンデーが、2頭で雁行となって息の入りづらい流れで手応えも今ひとつだった割に粘っていただけに、自分のペースで行けてたらと思える内容だっただろう。
でも勝機は、直ぐにでも来よう。