平林雅芳の2歳戦回顧

トピックス

土曜阪神1R
2歳未勝利
芝1600m
勝ちタイム1.35.2

勝ち馬:コルドバ(牝2、栗東・笹田厩舎)

千を1.00.0で通過の平均ペースに落として、危なげない逃げ切りとなったコルトバ
返し馬でも前脚を手一杯伸ばして走る、大きなフォームの馬。
ゲートの出はそんなに速いほうではなかったが、他馬がそう行く気を見せずスッと先手を取れ、そのままマイペースに落としての逃げ切りとなった。
もう1頭の人気馬パキッシュは、ややうるさい感じは緒戦と一緒。
ゲートオープンの瞬間に隣の馬が寄って態勢が悪くなり、後ろからのレース5となり、3角手前でも外から前に入られる感じで、また位置を下げてしまった。
しかし、外に出て行かないで内の進路を選び、4角のカーブも内を通り距離得をして、前をいくコルトバの直ぐ後ろまで取り付けた。
ただ、直線でこれからだと言うのに伸びがそうなかった。
むしろ後方の外目に位置していたケイアイプログレスが、直線も外からいい伸び脚でグイグイと前を行くコルトバにただ1頭迫る勢い。
クビ差届かなかったが大きな変わり身を見せた。
4着クレスコサンデーも、直線内目からマズマズの伸びを見せた。

コルトバの初戦は、速いペースでの先行で3着と粘り強かった。
その強い内容を裏づけた2戦目となった。
馬体は大きくないが、数字以上に大きく見せる馬。
大きなストライドで走る馬で、なかなかフットワークがいい馬だ。
そんな雰囲気があるだけに、これからもまだまだ良くなってくるだろうと思える馬だ・・。


土曜阪神4R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.24.4

勝ち馬:カリビアンペガサス(牝2、栗東・森厩舎)

17頭もの出走をみたこの新馬戦。
トールポピーの下、ヴェラブランカが圧倒的な支持を受けた一番人気。
だが初戦を制したのは、2番人気の外国産馬カリビアンペガサスだった。
坂路で早くから水準以上の時計を出して、いい仕上がりを見せていた同馬。

ゲートを一番に出て、スッと2番手につけるいいポジションに付けた。
逃げたのはポールラッシュだが、前半3Fは35.6とゆったりした流れ。
人気のヴェラブランカはと見ると、後方グループに付けていた。
千通過が1.00.7と、相変わらず緩いペースだから当然、手応え自体は十分。
このペースで、追走する後続馬もほとんどがいい手応えであった。
前の馬も後ろの馬も、手応え十分で直線に入ってきた。
逃げたポールラッシュがインで粘るところを、やや外目に進路をとったカリビアンペガサスが交わして前に出た。
道中内々の好位を追走していたラブソネットダンツミラションが、馬体を並べて追い上げてきた。
逃げ粘るポールラッシュを交わして、その2頭が首の上げ下げでの2番手接戦のゴールとなった。
外のダンツミラションが僅かに先着して2着。
先頭を行くカリビアンペガサスとの差も、終ってみればそんなに差はなくクビ、クビの大接戦となったゴール前であった。

人気のヴェラブランカは、前々での決着となった流れで道中の位置も悪く、直線で外を追い上げてきたが、鋭い脚も使えずじまいで流れこんだだけのデビュー戦となった。
でも勝ち馬からは0.6秒差でのもの。
今日の一戦だけでは評価は出来まい。
これから長~いサラブレットの一生が始まったばかり。
どう変わって行くかであろうと思える。
今日の新馬戦は、カリビアンペガサスが、入念な乗り込みで遺憾なく力を発揮できた分での勝利だったと言えよう・・。


日曜阪神4R
2歳新馬
芝1400m
勝ちタイム1.48.8

勝ち馬:マイネアロマ(牝2、栗東・宮厩舎)

この時期のこの距離の新馬戦で、15頭もの出走馬を観るとはちょっと意外。
4週目となって十二分に仕上がってきたから、新馬戦を使う段取りになったのだろうと推測してのパドックでの馬見となった。

ダノンアンチョは、大型馬と聞いていたので予測はしていたが、本当に大きな馬であった。
前を歩くローザミスティカが412キロと小さい馬だけに、536キロの馬体は威圧感があった。
ダイワバーバリアンもまずまず。
カミダノミは、ちょっと後脚を流すような感じだ。
サンライズモールは、調教で観るよりはちょっと薄く見える馬体。
マイネアロマよりも、同じ枠のエイシンフラッシュの馬体が凄く良く見えた。
そして馬場入りしてのキャンター。ダノンアンチョは走り出すと、やはり良かった。
サンライズモールのフットワークも、悪くはなかった。
ダイワよりも、エイシンのキャンターがよく見えてしまった。
ダノンアンチョが軸となる競馬だと思うのは、変わらずだった・・。
松岡Jを背にしたダイワバーバリアンが、好スタートから先手を取って出て行った。
2番手ブライトハーン
マイネアロマダノンアンチョと、前を形成していた。
ニシノマナザシも、この中に入っての先行グループであった。
千八の距離を意識して、レースはゆったりと進むんでいった。

前半千通過が1.01.8だから、かなり遅いペースでの新馬戦であった。
エイシンフラッシュは中団、サンライズモールはそのまだ後ろの外目といった位置での競馬となっていた。

そんなに位置取りが変わらないままに直線に入って、長い直線での追い合いとなった。

先行グループでは2番手を進んでいたフライトハーンが脱落したが、ほとんどのメンバーがまだ粘り強くジリジリとゴールへと進んで行った。
ダイワバーバリアンが粘るところを、51キロと屋根が軽いマイネアロマがスルスルと伸びた。
ダノンアンチョもジワジワっと伸びてくるが、そんなに切れる脚には見えなかった。
外目を追い上げてきたサンライズモールがジワジワと脚を伸ばし、そのすぐ後ろの内目をいい感じでカミダノミが伸びてきた。
しかし外の2頭には、前を行く3頭までに届く時間はなかった。
結局、前を行っていたグループの馬が上位を占めた先行馬ペースの決着となった。

勝ったマイネアロマは、この2週に渡り、CWでビッシリと追われて上々の仕上がりだった。
新種牡馬のロージズインメイの勝利となった。
長い距離の新馬戦で、折り合っての末脚勝負に勝っているのは、何よりも入念な乗り込みが功を奏したものと言える。
2着3着の馬も余裕残しの馬体であったから、これからガラリと変ってくるものと思える。