ウインバリアシオン交わせず4つ目の銀メダル「またG1で2着」

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●14年5月4日(日) 3回京都4日目11R 第149回 天皇賞(春)(GⅠ)(芝3200m)

悲願のGⅠタイトルにまたしても手が届かなかった。5Rでシュタルケ騎手が落馬負傷したことで、急転直下の乗り替わりとなったウインバリアシオン(牡6、栗東・松永昌厩舎)。それでも、テン乗りの武幸四郎騎手は初コンタクトを感じさせない騎乗で後方からじっくりと進出の機会を窺うと、3コーナーから徐々に進出。直線入り口では、中団から運んだフェノーメノと併せる形になり、激しい攻防をゴール前まで続けるも2着に屈した。

「デキは良く感じましたし、スムーズな競馬はできました。直線では一瞬、前へ出て、勝ったかと思ったのですが。勝ち馬にもうひと伸びされましたね。ほんとうに惜しかった」と鞍上は悔しさを滲ませた。

一方の松永昌博調教師も「またG1で2着。残念ですが、これで負けたら仕方がないでしょう。幸四郎くん(武騎手)はうまく乗ってくれました。いい脚を長く使っていますが、最後に甘くなりましたね。勝った馬は上手に運びました」と、負けて強しの内容に、人馬の健闘を労った。

これでG1での2着は4度目となるが、屈腱炎による約1年5ヶ月ものブランクを乗り越えてのパフォーマンスは、勝ちに等しいといえる程の価値ある結果だろう。今後はNFしがらきへの放牧を挟み、6月29日(日)の宝塚記念(G1)を視野に調整が進められる見込みだが、不屈の魂でまだまだターフを湧かせてくれそうだ。






報道陣に対応する松永昌博調教師(中)