JRAの秋山騎手、地方の的場文騎手ら/WSJS出場騎手決定

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12月5日(土)、6日(日)に阪神競馬場で行われる第23回ワールドスーパージョッキーズシリーズに騎乗する騎手が発表された。
今年は、地方からは初出場の大ベテラン・的場文男騎手。サマージョッキーシリーズを勝ち抜いた秋山真一郎騎手。海外からは、レイチェルアレクサンドラとのコンビで名高いボレル騎手。06年から3年連続で北米獲得賞金額1位を達成しているゴメス騎手が初出場。また、昨年のこのシリーズの優勝者・メンディザバル騎手らの出場が決定した。
出場騎手は以下の通り。※各騎手の成績は、的場文男騎手を除いて11月1日現在のもの。写真は的場騎手。

○JRA所属騎手
【関東】勝利度数1位
内田 博幸騎手
(美浦・嶋田潤厩舎)
[生年月日] 1970年7月26日 39歳
[通算成績] 2,889戦 379勝
[本年成績] 855戦 132勝(うちJRA以外の成績40戦5勝)【関東1位】
[本年の主な勝鞍]
フェブラリーステークス(GI) サクセスブロッケン など

【関東】勝利度数2位
横山 典弘騎手
(美浦・フリー)
[生年月日] 1968年2月23日 41歳
[通算成績] 14,165戦 2,029勝(うち障害12戦1勝)
[本年成績] 626戦 94勝(うち本会外4戦0勝)【関東2位】
[本年の主な勝鞍]
日本ダービー(JpnI) ロジユニヴァース
天皇賞(秋)(GI) カンパニー など

【関西】勝利度数1位
武 豊騎手
(栗東・フリー)
[生年月日] 1969年3月15日 40歳
[通算成績] 15,708戦 3,282勝
[本年成績] 653戦 120勝(うち本会外27戦6勝)【関西1位】
[本年の主な勝鞍]
ヴィクトリアマイル(GI) ウオッカ
安田記念(GI) ウオッカ
帝王賞(JpnI) ヴァーミリアン など

【関西】勝利度数2位
岩田 康誠騎手
(栗東・フリー)
[生年月日] 1974年3月12日 35歳
[通算成績] 4,532戦 612勝
[本年成績] 815戦 117勝(うち本会外51戦18勝)【関西2位】
[本年の主な勝鞍]
皐月賞(JpnI) アンライバルド
ジャパンダートダービー(JpnI) テスタマッタ など

勝利度数3位
藤田 伸二騎手
(栗東・フリー)
[生年月日] 1972年2月27日 37歳
[通算成績] 12,341戦 1,620勝
[本年成績] 678戦 97勝(うち本会外28戦4勝)【関西3位】
[本年の主な勝鞍]
高松宮記念(GI) ローレルゲレイロ
スプリンターズステークス(GI) ローレルゲレイロ など

(特別参加:2009年サマージョッキーズシリーズチャンピオン)
秋山 真一郎騎手
(栗東・フリー)
[生年月日] 1979年2月9日 30歳
[通算成績] 7,061戦 577勝
[本年成績] 490戦 35勝(うち本会外3戦1勝)【関西16位】
[本年の主な勝鞍]
2009年サマージョッキーズシリーズ優勝 など

【中央競馬補欠騎手】
(関東) 松岡 正海 勝利度数3位
(関西) 福永 祐一 勝利度数4位

○地方競馬代表騎手
的場 文男(まとば ふみお)騎手
(大井・庄子 連兵厩舎)
[生年月日] 1956年9月7日 53歳
[通算成績] 30,143戦 5,862勝
※中央競馬の成績を含まない
[本年成績] 1,187戦 196勝
平成20年の[成績] 1,634戦 264勝(大井2位)
※中央競馬の成績を含まない

1973年の初騎乗から着実に勝利を重ねる大井競馬を代表する騎手。大井競馬リーディングを21回獲得しており、2008年には史上3人目となる地方競馬通算5,500勝を達成した。
ワールドスーパージョッキーズシリーズの地方競馬代表騎手選定レースであるスーパージョッキーズトライアルでは、第2ステージで2連勝し、第1ステージ6位から見事な逆転で初の地方競馬代表騎手の座を勝ち取った。
(的場騎手の成績は11月13日現在)

【地方競馬補欠騎手】
●吉原 寛人騎手(金沢・宗綱 泰彦厩舎)

○海外招待騎手
カルヴィン・ボレル騎手
[生年月日] 1966年11月7日
[地区] 北アメリカ [国名] アメリカ
[成績] 08年 北米勝鞍 74位 947戦 148勝
[北米獲得賞金] 49位 米$4,844,522
[09年 北米勝鞍] 88位 718戦 116勝
[北米獲得賞金] 13位 米$8,331,065
[主な勝鞍] ケンタッキーオークス、ケンタッキーダービー、プリークネスS、
マザーグースS、ハスケル招待、ウッドワードS

83年ルイジアナ州のデルタダウンズ競馬場でデビュー。その後コンスタントに活躍を続け、昨年7月、北米の騎手としては34人目の通算4,500勝を記録した。本年はレイチェルアレクサンドラ号でケンタッキーオークスを制すると、その翌日のケンタッキーダービーもマインザットバード号で優勝。その後レイチェルアレクサンドラ号とのコンビでクラシック2冠目のプリークネスSを制し、同一年に異なる馬でダービー及びプリークネスSを優勝した史上初めての騎手となった。秋には3歳牝馬の同馬を、古馬の牡馬も参戦するG1レースで優勝に導き、同馬との活躍は現在米国競馬界で最も注目されている。本シリーズ初参加。

ギャレット・ゴメス騎手
[生年月日] 1972年1月1日
[地区] 北アメリカ [国名] アメリカ
[成績] 08年 北米勝鞍 25位 1,023戦 214勝
[北米獲得賞金] 1位 米$23,344,351
[09年 北米勝鞍] 21位 856戦 189勝
[北米獲得賞金] 3位 米$14,376,537
[主な勝鞍] サンタモニカH、サンタマルガリータ招待H、サンタアニタダービー、
マンハッタンH、デルマーオークス、デルマーフューチュリティ、
ウッドバインマイル、ノーフォークS、アンシェントタイトル、
カナディアンインターナショナル

騎手であった父親の姿を見て育ち、88年にニューメキシコ州のサンタフェダウンズでデビューし、翌年には見習い騎手として182勝を上げるなど早くから活躍が目立っていた。98年に主戦場を西海岸に移してからの活躍は特に目覚しく、06年から3年連続で北米獲得賞金額1位を達成し、07及び08年にはエクリプス賞を受賞している。獲得賞金が多いことが示すように大舞台での活躍が目立ち、デルマー競馬場における最高賞金額を誇るG1レースであるパシフィッククラシックSを過去4回優勝した他、昨年のブリーダーズCワールドチャンピオンシップにおいては4レースに優勝している。本シリーズへは初参加となる。

イオリッツ・メンディザバル騎手
[生年月日] 1974年5月2日
[地区] ヨーロッパ [国名] フランス
[成績] 08年 仏国勝鞍 1位 1,115戦 202勝
[獲得賞金] 3位 5,084,850ユーロ
[09年 仏国勝鞍] 1位 1,065戦 161勝
[獲得賞金] 4位 3,897,540ユーロ
[主な勝鞍] ガネー賞

スペイン・サンセバスチャン生まれ。90年代初頭まで競走馬取引を学んでいたが、本格的に騎手へと転向すると地元となる南仏を中心に勝ち星を重ね続け、2004年には念願のリーディング獲得すると、その後は05年3位、06/07年共に2位、08年はリーディング獲得と仏国のトップジョッキーとして、完全に定着した。本年度も2年連続3度目のリーディング獲得に向け、トップを独走中である。本シリーズでは、昨年度4戦未勝利ながらも2着2回、3着1回と安定した成績を残し初優勝。今回で04年、06年、08年に続く4回目の出場となる。

クリストフ・ルメール騎手
[生年月日] 1979年5月20日
[地区] ヨーロッパ [国名] フランス
[成績] 08年 仏国勝鞍 6位 662戦 94勝
[獲得賞金] 5位 3,699,155ユーロ
[09年 仏国勝鞍] 5位 614戦 89勝
[獲得賞金] 1位 5,278,095ユーロ
[主な勝鞍] イスパーン賞、仏1000ギニー、サンタラリー賞、
ジョッキークラブ賞(仏ダービー)、ディアンヌ賞(仏オークス)、
ヴェルメイユ賞

父はフランス障害競走界の一流騎手であったが、その父の考えの下、本人は競馬学校には行かずに、一般の学校に進学した。その様な環境の中でも、週末を利用し騎乗技術を磨き、1996年4月よりアマチュアライダーとして騎乗開始。翌97年に初勝利を挙げる。99年にフランスのプロ騎手免許を取得した。2002年以降は短期免許を取得し、日本でも騎乗しているが、中央・地方を問わずに大活躍している。今年はフランスの上半期のG1レースを5勝し、獲得賞金では2位以下を大きく突き放している。凱旋門賞2日前の落馬によって当該週の騎乗は叶わなかったが、騎乗予定馬がことごとく重賞を勝つ等、今後も一層の活躍が期待される騎手である。なお本シリーズは初出場となる。

ライアン・ムーア騎手
[生年月日] 1983年9月18日
[地区] ヨーロッパ [国名] イギリス
[成績] 08年 英国勝鞍 1位 1,020戦 192勝
[獲得賞金] 1位 £3,643,975
[09年 英国勝鞍] 1位 843戦 175勝
[獲得賞金] 1位 £4,797,699
[主な勝鞍] ロイヤルオーク賞、デューハーストS、モーリス・ド・ゲスト賞、
キングジョージ、サンクルー大賞、コロネーションカップ、香港QEIIカップ

2003年最優秀見習い騎手。06年に182勝を上げ初の英国リーディングに輝くと、ケガに泣いた07年を挟み、08年・本年と2年連続のリーディング首位を確定的としている。M.スタウト厩舎の主戦を務め、コンデュイット号でキングジョージを制し、同一厩舎による同レース上位3着独占に貢献したことは記憶に新しい。本年は英仏香の3カ国でG1計6勝を上げるなど、若干26歳ながら名実ともに英国を代表する騎手に成長。本シリーズは06年以来2回目の出場となる。

マイケル・キネーン騎手
[生年月日] 1959年6月22日
[地区] ヨーロッパ [国名] アイルランド
[成績] 08年 愛国勝鞍 7位 309戦 48勝
[獲得賞金] 5位 2,548,175ユーロ
[09年 愛国勝鞍] 7位 223戦 42勝
[獲得賞金] 2位 2,267,650ユーロ

[主な勝鞍] 英2000ギニー、英ダービー、エクリプス、インターナショナルS、
愛チャンピオンS、愛セントレジャー、凱旋門賞、カドラン賞

今回で本シリーズ13回目の出場を誇り、外国人騎手では最多参加騎手となる。近年は騎乗数をセーブしていることもありリーディング首位を取ることはなくなったが、J.オックス厩舎の主戦として毎年高い勝率を収めている。数々のG1レースを制してきた大ベテランであるが、50歳を迎えた今年は、20年ぶりの英2冠馬となったシーザスターズの手綱を取り、英・愛・仏で主要G1レースを席巻。まさに欧州競馬の顔として大活躍の1年となった。

クレイグ・ウィリアムズ騎手
[生年月日] 1977年5月23日
[地区] オセアニア [国名] オーストラリア
[成績] 07/08シーズン(主な騎乗:メルボルン地区)
[メルボルン地区勝鞍] 1位 530戦 86勝
[全豪獲得賞金] 2位 豪$8,363,918 08/09シーズン(主な騎乗:メルボルン地区)
[メルボルン地区勝鞍] 1位 557戦 71勝
[全豪獲得賞金] 1位 豪$9,239,698
[主な勝鞍] フューチュリティS、オーストラリアンカップ、シドニーカップ、ザギャラクシー

93年見習い騎手として豪州でデビュー。2000年の英国での武者修行を経て、2002年から3シーズンは香港を拠点として騎乗。2005年に豪州競馬(メルボルン地区)に復帰すると、4年連続でリーディング首位を獲得。2008/09年シーズンは71勝をあげ、同じく71勝をあげたダミアン・オリバー騎手とリーディングを分け合うが、全豪獲得賞金で1位に輝き、また、ヴィクトリア(VIC)州で最も優れた騎手に送られるスコービーメダルを4年連続獲得し、本年もVIC州ナンバーワン騎手となった。
本シリーズは4年連続4回目の出場。2回目の参加となった一昨年度WSJSにおいて、南半球の騎手として初めてWSJS優勝を果たしている。

ダグラス・ホワイト騎手
[生年月日] 1971年11月15日
[地区] アジア [国名] 香港
[成績] 07/08シーズン
[香港勝鞍] 1位 570戦 111勝
[獲得賞金] 香港$79,749,935 08/09シーズン
[香港勝鞍] 1位 598戦 96勝
[獲得賞金] 香港$79,702,813
[主な勝鞍] チェアマンズトロフィー(HKG2)、ナショナルデーカップ(HKG3)、
シャティンスプリントトロフィー(HKG3)、プレミアプレート(HKG3)

1987年南アフリカでデビュー。96/97シーズンから香港で騎乗。00/01シーズンから昨シーズンまで9シーズン連続でリーディング1位に輝き、07/08シーズンには前人未到の香港通算1,000勝を達成した。2004年に初めて日本での短期免許を取得し、アンブロワーズによる函館2歳ステークス優勝や騎乗機会5連勝など目覚しい活躍をみせた。昨年夏には4年ぶりに短期免許(約1ヶ月間)を取得し、70戦10勝の成績を残している。本シリーズへの参加は昨年に続き6回目となる。2004年にはスボリッチ騎手と同点優勝を果たしている。