競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【桜花賞・結論】狙うはダート血統のキレる馬!
2019/4/6(土)
読売ジャイアンツ相手に内容の薄い試合を続け3タテされた我らが阪神タイガース。昨日金曜日は昨年のセ・リーグ覇者である広島カープと激突した。前日までの試合
内容があまりに酷かったため負けを覚悟していたものの、7回表に代打・中谷将大選手の逆転ホームランが飛び出してカープを下してみせたのである。
振り返ってみれば、大ベテランの福留孝介外野手がレフトへのフライをダイビングキャッチ、梅野隆太郎捕手が足の指を骨折しながら内野ゴロでも激走、ヘッドスライディングを試みるなど、勝利に対する執念を感じた1戦であった。読売との3連戦でもこのくらいの執念を見せてもらいたかったのは本音だが、勝利に繋がったのは何より。
ランディ・メッセンジャー投手はこれが日米通算100勝目。チームの状況が悪くとも、黙々と投げ続け阪神を支えてきた偉大な助っ人には改めて感謝したい。日本通算100勝まであと4つ。達成した日は記念に、メッセンジャー選手が愛してやまないラーメン屋である『吉村家』に足を運ぶ計画を立てている。
さて、日曜の競馬の話に移ろう。今日のカープ戦、3回に2失点ですでに0-3。だいぶ雲行きが怪しくなってきたのでパソコンの阪神戦速報を消した。
阪神11R・桜花賞は前哨戦の同条件・チューリップ賞よりペースが流れやすい。速くなる分、しっかりと末脚が使えるタイプが馬券になりやすい。阪神マイルは直線も長く、最後に急坂が控えており、このコースで過去にしっかり末脚を使えていた履歴がある馬は当然評価に値る。実際阪神外回りマイルで上がり3Fメンバー中3位以内、かつ33.9以内の脚を使った経験がある桜花賞好走馬は、近10年7頭の連対馬を送り出しており、昨年も2着ラッキーライラック、3着リリーノーブルはこの条件の該当馬だ。しかも昨年の場合、条件該当馬は4頭だけだったことを考えれば、高確率で来ると言っていいだろう。
今年の該当馬はクロノジェネシス、シゲルピンクダイヤ、ノーブルスコア、ビーチサンバの4頭。シゲルピンクダイヤの末脚は魅力的だが、気性面の不安が残ることから、間隔を詰めてもう一度前走のパフォーマンスができるかは未知数。クロノジェネシスは実力だけならメンバー随一も、桜花賞の行われる阪神外回りマイルは外枠有利になりやすく、内枠過ぎる点が気になる。ノーブルスコアも同様だ。
ということで◎ビーチサンバとしたい。クロフネ×サンデーサイレンスという配合で、これは昨年3着のリリーノーブルの母ピュアチャプレットも同じ組み合わせ。桜花賞向きの配合と言える。前走は出遅れながらクロノジェネシスとの差を詰めたように、素質はこの世代トップクラス。勝ち切れていないにしろ大崩れしないように、とにかく競馬センスがある。
体つきを見ても、正直昨年とは比べ物にならないくらい良くなっている点も強調したい。身体全体に筋肉がつき、上昇度という意味では人気3頭にヒケを取らないどころか、人気3頭より上では?と思わせるほど。7枠14番も絶好枠。楽しみな一戦だ。
2歳女王ダノンファンタジーは配合的にも体型的にも短距離に振れていいパターンなのだが、実際調教では以前に増して行きたがっているように、気持ちの面で不安をのぞかせつつある。グランアレグリアは前走の朝日杯FSと比べれば、格段に条件はいい。気性面の不安が露呈しなければチャンスはありそうだ。
桜花賞
◎ビーチサンバ
〇クロノジェネシス
▲ダノンファンタジー
☆ノーブルスコア
△⑧、⑨、⑫、⑯
中山11R・春雷Sは馬場が硬くなる開催後半に行われることから、勝ち時計が速くなりやすい。今週の中山は雨が少なく、馬場はだいぶ硬くなっている。今年も1分8秒を切るくらいの時計で決まるのではないか。そうなると強いのは高速決着に強いダンジグの血。ここ2年の春雷S勝ち馬はダンジグの血を持っているように、以前からこのレースとダンジグは相性がいい。
父にダンジグ系メイソンを持つ◎メイソンジュニアは一昨年のニュージーランドT2着以降大スランプが続いていた。ダンジグ系の馬にままある現象で、1~2年ほどスランプが続いた後、気持ちが持ち直した馬は連続好走しやすい。前走の下関Sは調教の工夫もあったにしろ力が一枚上であることを証明する勝ち方で、またダンジグの復調期に入ったと見ている。徹底先行型がオールインワンくらいと少なく、外から楽にポジションを取れそうなのもプラスだ。
その他からは合計3レース取り上げる。
まずは中山1R・3歳未勝利の◎フロントライン。前走は道中手応え良く運び、楽な形で直線を向いたものの、そこからまったく伸びず8着に大敗した。騎乗したルメール騎手のコメントを聞くまでもなく敗因は距離だと分かる負け方であった。
近親も短距離馬が多く、身体も筋肉質で胴が詰まっており、明らかにベストは1200m~1400m。今回はダート1200mへ距離短縮と条件は大幅に好転する。母父ストームキャットは外枠のほうが成績が安定するため、10番枠を引けたのも大きい。減量ジョッキーで前進を狙う。
福島10R・燧ヶ岳特別は今年、開幕週に行われる。タフなレースになりやすい福島芝2600mの開催後半でやるから面白いレースなのだが……。まあ元々13年~17年までの5年間は開幕から2、3日目に行われていたレースでもある。仕方ない。以前このレースが開催後半だった頃はサドラーズウェルズ系などがバンバン来ていたものの、開幕週に近くなったことで毎年のようにミスプロ系、特にキングマンボがよく馬券になるレースへ変わった。上がりが速くなり、ヨーロピアンな系統は対応しにくくなっている。
今年キングマンボを持つ馬は6頭。その中から◎ニッポンテイオーをチョイスしたい。前走の7着はスローペースで先行して垂れたもので、一見内容は薄い。ただあまり楽に先行しては味がない馬で、スローペースも相まって掛かってしまっていた 。ここ5走で大崩れしたのは他に道悪の時のみ。大きな不利を受けた3走前も5着に食い込むなど、このクラスでは力上位の存在だ。母系の配合も福島向きで、折り合いをつけて、外から早めに攻めるような騎乗ができればここでも十分通用する。
内枠なら集中力が持続するジャディード、そしてミスプロ系モンテロッソを父に持ち、母系も福島向きのシゲルシイタケあたりもぜひ買っておきたいところだ。
振り返ってみれば、大ベテランの福留孝介外野手がレフトへのフライをダイビングキャッチ、梅野隆太郎捕手が足の指を骨折しながら内野ゴロでも激走、ヘッドスライディングを試みるなど、勝利に対する執念を感じた1戦であった。読売との3連戦でもこのくらいの執念を見せてもらいたかったのは本音だが、勝利に繋がったのは何より。
ランディ・メッセンジャー投手はこれが日米通算100勝目。チームの状況が悪くとも、黙々と投げ続け阪神を支えてきた偉大な助っ人には改めて感謝したい。日本通算100勝まであと4つ。達成した日は記念に、メッセンジャー選手が愛してやまないラーメン屋である『吉村家』に足を運ぶ計画を立てている。
さて、日曜の競馬の話に移ろう。今日のカープ戦、3回に2失点ですでに0-3。だいぶ雲行きが怪しくなってきたのでパソコンの阪神戦速報を消した。
阪神11R・桜花賞は前哨戦の同条件・チューリップ賞よりペースが流れやすい。速くなる分、しっかりと末脚が使えるタイプが馬券になりやすい。阪神マイルは直線も長く、最後に急坂が控えており、このコースで過去にしっかり末脚を使えていた履歴がある馬は当然評価に値る。実際阪神外回りマイルで上がり3Fメンバー中3位以内、かつ33.9以内の脚を使った経験がある桜花賞好走馬は、近10年7頭の連対馬を送り出しており、昨年も2着ラッキーライラック、3着リリーノーブルはこの条件の該当馬だ。しかも昨年の場合、条件該当馬は4頭だけだったことを考えれば、高確率で来ると言っていいだろう。
今年の該当馬はクロノジェネシス、シゲルピンクダイヤ、ノーブルスコア、ビーチサンバの4頭。シゲルピンクダイヤの末脚は魅力的だが、気性面の不安が残ることから、間隔を詰めてもう一度前走のパフォーマンスができるかは未知数。クロノジェネシスは実力だけならメンバー随一も、桜花賞の行われる阪神外回りマイルは外枠有利になりやすく、内枠過ぎる点が気になる。ノーブルスコアも同様だ。
ということで◎ビーチサンバとしたい。クロフネ×サンデーサイレンスという配合で、これは昨年3着のリリーノーブルの母ピュアチャプレットも同じ組み合わせ。桜花賞向きの配合と言える。前走は出遅れながらクロノジェネシスとの差を詰めたように、素質はこの世代トップクラス。勝ち切れていないにしろ大崩れしないように、とにかく競馬センスがある。
体つきを見ても、正直昨年とは比べ物にならないくらい良くなっている点も強調したい。身体全体に筋肉がつき、上昇度という意味では人気3頭にヒケを取らないどころか、人気3頭より上では?と思わせるほど。7枠14番も絶好枠。楽しみな一戦だ。
2歳女王ダノンファンタジーは配合的にも体型的にも短距離に振れていいパターンなのだが、実際調教では以前に増して行きたがっているように、気持ちの面で不安をのぞかせつつある。グランアレグリアは前走の朝日杯FSと比べれば、格段に条件はいい。気性面の不安が露呈しなければチャンスはありそうだ。
桜花賞
◎ビーチサンバ
〇クロノジェネシス
▲ダノンファンタジー
☆ノーブルスコア
△⑧、⑨、⑫、⑯
中山11R・春雷Sは馬場が硬くなる開催後半に行われることから、勝ち時計が速くなりやすい。今週の中山は雨が少なく、馬場はだいぶ硬くなっている。今年も1分8秒を切るくらいの時計で決まるのではないか。そうなると強いのは高速決着に強いダンジグの血。ここ2年の春雷S勝ち馬はダンジグの血を持っているように、以前からこのレースとダンジグは相性がいい。
父にダンジグ系メイソンを持つ◎メイソンジュニアは一昨年のニュージーランドT2着以降大スランプが続いていた。ダンジグ系の馬にままある現象で、1~2年ほどスランプが続いた後、気持ちが持ち直した馬は連続好走しやすい。前走の下関Sは調教の工夫もあったにしろ力が一枚上であることを証明する勝ち方で、またダンジグの復調期に入ったと見ている。徹底先行型がオールインワンくらいと少なく、外から楽にポジションを取れそうなのもプラスだ。
その他からは合計3レース取り上げる。
まずは中山1R・3歳未勝利の◎フロントライン。前走は道中手応え良く運び、楽な形で直線を向いたものの、そこからまったく伸びず8着に大敗した。騎乗したルメール騎手のコメントを聞くまでもなく敗因は距離だと分かる負け方であった。
近親も短距離馬が多く、身体も筋肉質で胴が詰まっており、明らかにベストは1200m~1400m。今回はダート1200mへ距離短縮と条件は大幅に好転する。母父ストームキャットは外枠のほうが成績が安定するため、10番枠を引けたのも大きい。減量ジョッキーで前進を狙う。
福島10R・燧ヶ岳特別は今年、開幕週に行われる。タフなレースになりやすい福島芝2600mの開催後半でやるから面白いレースなのだが……。まあ元々13年~17年までの5年間は開幕から2、3日目に行われていたレースでもある。仕方ない。以前このレースが開催後半だった頃はサドラーズウェルズ系などがバンバン来ていたものの、開幕週に近くなったことで毎年のようにミスプロ系、特にキングマンボがよく馬券になるレースへ変わった。上がりが速くなり、ヨーロピアンな系統は対応しにくくなっている。
今年キングマンボを持つ馬は6頭。その中から◎ニッポンテイオーをチョイスしたい。前走の7着はスローペースで先行して垂れたもので、一見内容は薄い。ただあまり楽に先行しては味がない馬で、スローペースも相まって掛かってしまっていた 。ここ5走で大崩れしたのは他に道悪の時のみ。大きな不利を受けた3走前も5着に食い込むなど、このクラスでは力上位の存在だ。母系の配合も福島向きで、折り合いをつけて、外から早めに攻めるような騎乗ができればここでも十分通用する。
内枠なら集中力が持続するジャディード、そしてミスプロ系モンテロッソを父に持ち、母系も福島向きのシゲルシイタケあたりもぜひ買っておきたいところだ。
阪神10R・大阪ーハンブルクカップ
の予想は
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プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。