競馬YouTuberとして一躍名を挙げ、各媒体に引っ張りだこの佐藤ワタルが、地方&海外レースを展望。若くして人並み外れた知識量、分析力を披露する。
【ケンタッキーダービー】日本馬に立ちはだかる大きな壁!
2024/5/4(土)
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ケンタッキーダービー(G1・ダ2000m)5月5日 7:57発走 チャーチルダウンズ競馬場出馬表左から馬番、ゲート番、馬名、騎手(※勝馬投票券は馬番で発売)① 1 ドーノック L.サエス
② 2 シエラレオーネ T.ガファリオン
③ 3 ミスティックダン B.ヘルナンデス
④ 4 キャッチングフリーダム F.プラ
⑤ 5 カタリティック J.オルティス
⑥ 6 ジャストスティール K.アスムッセン
⑦ 7 オナーマリー B.カーティス
⑧ 8 ジャストアタッチ F.ジェルー
⑩10 テーオーパスワード 木村和
⑪11 フォーエバーヤング 坂井
⑫12 トラックファントム J.ロザリオ
⑬13 ウエストサラトガ J.カスタノン
⑭14 エンドレスリー U.リスポリ
⑮15 ドメスティックプロダクト I.オルティス.Jr
⑯16 グランドモーザファースト E.ハラミーヨ
⑰17 フィアースネス J.ヴェラスケス
⑱18 ストロングホールド A.フレス
⑲19 レジリエンス J.アルバラード
⑳20 ソサエティマン L.デットーリ
㉑21 エピックライド A.ベスキッツァ
日本馬の評価前走のUAEダービーは厳しい形になりながらも抜け出し完勝。これまでケンタッキーダービーに挑戦した日本馬の中でも最上位の能力を持つのは間違いない。更なる距離延長もこなせそうだ。ただ外目を回る形が多い馬で、意外と広くないチャーチルダウンズ競馬場でロスのある競馬をする馬は評価を上げたくない。
新馬、伏竜Sと連勝してきた馬。キャリアが浅いこと、伏竜Sは少々楽な展開での逃げ切りだったことを踏まえると、正直食指は動かない。ここは消し。
外国馬の評価◎キャッチングフリーダム今年のルイジアナダービーを前走からの距離延長で勝った馬で、このレースが厳しいペースになりやすいことを考えるとペースは合いそう。2走前のリズンスターSでは外からシエラレオーネに差し切られてしまったものの、直線でモタれて追いづらそうにしていた。更なる距離延長で真っすぐに走れば面白い存在になりそう。
○フィアースネス昨年の2歳王者で、前走フロリダダービーは逃げの手に出ると、直線流しながら後続を突き放し、2着馬に13馬身半差をつけて楽勝した。勝ちタイムも優秀で、今年のケンタッキーダービー馬最有力候補。これまでの負けはスタート後に躓いたシャンペンS、出負けしたホーリーブルSとスタートが課題。まともにスタートを切れば上位争い必至。
▲シエラレオーネブルーグラスSを豪快に差し切った馬で、2走前のリズンスターSも大外から飛んできて差し切り勝ちを決めるなど、決め手に関してはメンバー中最上位と呼べる存在。包まれると怖いところはあるものの、ハイペースで前が止まる展開ならこの枠でも評価は下げられない。
△ストロングホールド前走サンタアニタダービーは砂を被って少し苦しい隊列になりながら、前の馬の間を割って伸びる味のあるレース運びを見ていた。そこまでレベルが高いレースにも感じなかったものの、相手なりに走るところを考慮し押さえる。
△オナーマリー大穴としてこの馬を取り上げたい。前走ルイジアナダービーは2着だったものの、そこまで速いペースではなく最後届かず。2走前のリズンスターSもそこまで速くないペースで、差し馬の宿命とも言える自分でレースを作れない状況。逆に言えばペースが流れればまた違った一面が出る可能性もある。
プロフィール
佐藤ワタル - Wataru Sato
1990年山形県生まれ。アグネスフライトの日本ダービーを偶然テレビで観戦して以降、中学生、高校生、大学生と勉学に勤しむ時期を全て競馬に費やした競馬ライター。『365日競馬する』を目標に中央、地方、海外競馬の研究を重ねている。ジャンルを問わない知識は、一部関係者に『コンビニ』とまで評されている。早稲田大学競馬サークル『お馬の会』会長時代に学生競馬団体『うまカレ』を立ち上げたり、北海道の牧場などに足繁く通うなど、若手らしい行動力を武器に、今日も競馬を様々な角度から楽しみ尽くしている。現在はサラブレ、一口クラブ会報などでも執筆中。血統派で大の阪神ファン。甘党でもある。