【菊花賞】長丁場へ向けて、三者三様の旅支度!

提供:重賞トレンドジャッジ

ポイント①三者三様、3000の旅路へ

菊花賞

ブライアン

クラシック戦線も、いよいよ最終章。今回取り上げるレースは、菊花賞だ。

古くから「最も強い馬が勝つ」と言われてきたこの一戦。実際ここを制した馬は、その後も息長く活躍することが多いから要注目だ。

境和樹

今年は、皐月賞馬もダービー馬も不在。どの馬が勝っても初戴冠で、3つ目の椅子を懸けた争いは混戦模様になりそうだね。

ブライアン

ああ。その中でまず取り上げたいのが、前哨戦を制したエリキングだな。

陣営曰く、神戸新聞杯の時は8割仕上げだったそうだが、それでも危なげなく勝利。レース後には、川田も「現状の仕上がりでも、ここまで動けるのか」と驚いていたみたいだ。

境和樹

お釣りを残した状態で、本番に臨めるのはすごく心強いね。

だけど、今年の神戸新聞杯はレース上がり33.1秒っていう異質な競馬だったからね。菊花賞での再現性は微妙な感じもあるよね。

ブライアン

続いては、こちらも人気が想定されるエネルジコだ。

新潟記念では、初の前日輸送が影響したのか、だいぶイレ込んでいた本馬。ただ、この反省を生かして陣営も策を講じたようでな。

今回は、早めに栗東入りして滞在調整しているから、その部分は緩和されるんじゃないかな。

境和樹

長丁場になるだけに、前走時よりもリラックスした状態で臨めそうなのは何よりだね。

このレースを連覇中のルメール騎手が鞍上というのも、頼もしいね。

ただ、初の右回りがどうかな~。珍しいバランスで走る馬だから、周りの左右差やアップダウンは結構堪える気がするんだよな~

ブライアン

あと、もう1頭気になる存在がレッドバンデ

セントライト記念では、返し馬中にアクシデントが起き、あわや放馬という危機に。だが、大輔が必死に手綱を握りしめ、何とか出走にこぎ着けた。

境和樹

その結果、3着で権利取りだからね。まさに、佐々木騎手の意地と執念が掴んだ切符だよね。

ブライアン

青葉賞では4着に敗れ、ダービー出走を逃してしまった。その責任感もあったのかもしれないな。

思えばその青葉賞では、熱が入りすぎたあまり、鞭の使用回数で過怠金を受けていた大輔。レッドバンデに懸ける思いの強さが、そこからも伝わってくるな。

境和樹

まだまだ伸び盛りの若武者が、初めての菊舞台でどんな騎乗をするのか、要注目だね。

それでは、私からは近年の菊花賞で見られるあるトレンドについての解説を。

ポイント②2200m適性が問われる一戦

境和樹

菊花賞は、すべての馬にとって初めての3000m戦。未知の距離に挑む上で、どこに長距離適性を見出すか。これは多くのファンが頭を悩ませるポイントだと思う。

そんな中、近年トレンドになりつつあるのが

「2200m適性」

だよ。以下が、前走2200mを使って菊花賞で好走した馬たち。

【菊花賞・前走2200mの好走馬】(抜粋)
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24年:1着アーバンシック
(セントライト記念1着)
24年:2着ヘデントール
(日本海S1着)
24年:3着アドマイヤテラ
(茶臼山高原特別1着)
23年:1着ドゥレッツァ
(日本海S1着)
23年:3着ソールオリエンス
(セントライト記念2着)
22年:1着アスクビクターモア
(セントライト記念2着)
22年:2着ボルドグフーシュ
(神戸新聞杯3着)
22年:3着ジャスティンパレス
(神戸新聞杯1着)

(22年神戸新聞杯は、中京芝2200m)
ブライアン

昨年は、前走2200mを使っていた馬のワンツースリーだったんだな。

日本海Sなど、条件戦のレースを使っていた馬の活躍も、最近は目立っているな。

境和樹

その背景には、レースの質が大きく関係しているよ。

2200m戦は、ラスト4〜5Fのロングスパート勝負になることが多くてね。 特に、昨年ヘデントールが勝った日本海Sなんかは、ラスト5ハロンすべてが11秒台という、超ロングスパート戦だったんだよね。

こうした展開で勝ち切れる馬は、スタミナに富んでいることが多く、距離が伸びても問題ないんだ。

ブライアン

なるほど、それは興味深いな。たとえ距離が800m短いレースでも、長距離向きの資質が見えてくることがあるんだな。

境和樹

あと、3000mという特殊条件だからこそ、やはり「血統」の話も欠かせないよね。

中距離では取りこぼしていた馬が、長距離で一気に覚醒するケースは往々にしてあってね。

中には、2500m以上での産駒成績が際立って良い種牡馬もいる。今年の菊花賞には、まさにその産駒が出走するんだけど、詳しくは週末までのお楽しみということで。

ブライアン

続きが気になるところだが、ここは週末までじっくり待つとしよう。

今回は、三者三様の臨戦過程と、近年の菊花賞で問われる意外な適性について解説したぞ。

しっかり復習して、難解な長距離GⅠもズバリ的中させような!それではまた、来週!

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プロフィール

ブライアン梶田

ブライアン梶田

業界関係者と幅広い交友を持ち、陣営の“思惑”を予想に落とし込む一方、枠や脚質から展開を読むことにも長けている。勝った夜に呑む酒こそ、この世の至高らしい。長年培った勝負勘から厳選指名するターゲットは必見。

プロフィール

境和樹

境和樹

立教大学部法学部卒。『東京スポーツ』や『競馬の天才!』などで人気コラムを執筆し、『ラジオ日本』ではメイン解説を務めるなど各メディアから注目されている実力派血統予想家。血統理論により導き出された必然の穴馬から驚愕の大幅黒字収支を叩き出す。