一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
落馬で心配をおかけしました
2014/10/2(木)
神戸新聞杯のウインフルブルーム(4人気⑬着)は、背中の力の伝わり方が春先のものではなく、多分に休み明けの影響がありました。いい時は前に前に出ていく推進力がある馬なので、距離もあるのかも知れませんが、それ以前に状態が本物ではありませんでした。距離は短縮することになるのでしょうか、次走の変わり身に期待したいものです。
この土曜は新潟で10鞍に騎乗します。注目は後半の3レースですね。10Rのマイネルアウラートは輸送に気を使う馬なのですが、前走は厩務員さんの工夫によって結果を出すことができました。そういう意味で、パドックの気配と馬体重は一考されたほうがいいかもしれません。普通の状態であれば結果が出せると思います。11Rのマイネルメリエンダはクラスが上がっても安定しています。前走は自分の騎乗ではなかったのですが、改めて見ると、かなり力をつけているので勝ちたいです。12Rのウインネオルーラーは久々のダートですが、毎週ダートで追い切りは行っており、今週の動きも凄く良かったです。前走は包まれて動けないところもあったようなので、上手く捌くことに集中します。
日曜は新潟で5鞍に騎乗します。4Rのマイネルジャストは厩舎サイドからいいお話を聞いています。関西馬のためレースで初めて乗るのですが、返し馬で感触を確かめて頑張ります。12Rのマイネルバウンスは2走前の東京で乗った時に力を感じました。間隔が空いての昇級緒戦になりますが、準オープンでも通用して不思議ではありません。
先週は前述の落馬もあり散々の結果でしたので、筑波山神社にお払いに行ってきました。何とかリズムを変えられるように、気持ちの面から切り替えていきます。今週からG1シリーズが始まりスプリンターズSの騎乗はないのですが、秋華賞はマイネグレヴィル、菊花賞はマイネルフロストを予定していて、それこそ毎日調教にも乗っています。とりわけフロストはあんなものではないので、本番で違った競馬を見せられるように仕上げていきます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。