一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
今年もリトルゲルダに騎乗
2015/7/30(木)
開幕週の土曜は新潟で11鞍に騎乗します。4Rのクートネイは、近2走で粘りが増しています。新潟の外回りが鍵になりますが、脚質は開幕週向きなので、後ろに脚を使わせるような競馬を心がけて乗りたい。5R(2歳新馬)のコスモアルコンは、2週続けて追い切りに乗りましたが凄く動きがいいです。仕上がりも良く、しっかりした馬で初戦から楽しみにしています。7Rのコスモピンパーネルは新潟外回りが合いそうなタイプ。前走は⑤着も福島で器用に立ち回れない感じだったので、展開さえ向けば着順は上げられるイメージです。10Rのマイネルコランダムは、ここ数戦は上がりが早い競馬でキレ負けしてしまった印象。前走で内にいれるとあまり良くないことが分かったので、新潟の直線で長くいい脚を活かしてあげたいです。
日曜も新潟で10鞍に騎乗します。アイビスSDはリトルゲルダに3年連続で乗せていただくことになりました。追い切りも随分動いていますし、休み明けですが昨年より間隔も短いくらいで仕上がりは問題ないはず。千直は上手に走る馬なので、今年も当然期待しています。同じ鮫島厩舎、先週のマコトブリジャールではありませんが、その成長が楽しみですね。
1Rのマイネルファンは、人気のなかった前走で④着と頑張ってくれました。今週の追い切りは元気よく動いてくれましたが、前走後に少し疲れもあったようなので、当日の気配が重要だと思っています。2Rのマイネルフレッチャの前走は、連戦の疲れが着順に出てしまったのだと思います。間隔を空けて持ち直していれば力上位の馬ですし、脚質的に不利な開幕週を割り引いても、ここで何とかしたいところ。5R(2歳新馬)のパラノーマルは、先週の追い切りに乗って奥の深さを感じました。新馬勝ちできるとは断言しませんが、先々は凄い馬になりそうな予感がします。将来性は間違いありませんし、今の段階でどれだけの競馬ができるかとても楽しみにしています。10Rのメイショウユメゴゼは、揉まれたり砂を被ったりを嫌がる馬ですが、気分良くスムーズに運べればここで勝つ能力はある馬。広い新潟コースは合いそうで、あとは枠と流れひとつだと思います。
昨年も話題にしましたが、日曜は地元(牛久)のかっぱ祭りでした。先週は土曜が中京だったので、いつもは車で行く福島まで新幹線の移動。最終レース後は猛ダッシュで帰路につき、何とか21時くらいに到着。出店もまだ全開で、1時間くらいは祭りの雰囲気を楽しむことができました。年間の行事と節目は気にしているほうなので、今年もその場に触れ合えたことに喜びを感じています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。