一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
嬉しい依頼に力が入ります!
2015/10/15(木)
この土曜は東京で6鞍に騎乗します。6Rのコスモアルマクは東京2100mが合っている馬。間隔が空いている分の状態が鍵になりますが、力を出せれば上位争いも可能です。使いつつ良くなるタイプなので、同じ事が8Rのコスモヨハネにも言えます。ただ、1400mの前走は追走に一杯一杯だったので、1600mに戻るのは大きなプラスです。10Rのシーギリヤガールは東京コースも悪くありませんし、しぶとさを発揮できる流れになれば頑張ってくれる馬。開催前半の馬場に対応できるかが鍵になりそうです。
日曜も東京で8鞍に騎乗します。6Rのミタイナは、交流で勝ち上がったとはいえ、500万でも十分に通用する素質を持っています。南半球産の馬なので、これからグングン良くなっていきそう。一度使うとガラッと変わるイメージがあるため、この馬も少し間隔を空けた分がどう出ますか。8Rのマイネルイルミナルは、外枠だった前走が自分の競馬に持ち込んで完勝。相手なりのタイプでもありますし、主導権を握れる展開になれば1000万でもやれるはずです。10Rのハーストイーグルは2週続けて追い切りに乗っています。能力的にやれそうな感触もあるのですが、レースに行くと脆さが同居するというタイプ。先々を見据えながら、特徴を生かす競馬を心掛けてみます。
11Rのエックスマークは、初めて関西の角居厩舎から依頼をいただけました。ここ2走は函館で重賞だったり長距離だったりと条件が厳しかった印象を受けますし、3走前までの競馬を振り返ると勝負になるはずの馬。昨年の同レースはエイシンヒカリの②着ですか。これからまた研究して、結果を求めて乗りたいと思います。12Rのラッフォルツァートは2走前の新潟でいい感触を得ましたし、それでも当時は万全ではなかったという話。昇級緒戦になりますが状態も良さそうで、春までの実績からいい競馬ができると思っています。
今週は24日(土)の富士Sで騎乗を予定しているマイネルホウオウについて触れておこうと思います。調教に乗って兆しを感じていた中での前走は津村騎手が乗って②着。自分なりに調教方法を変えてみて、それがいいほうに出たものと信じているのですが……。今度のレースは自分で確かめることができるため、復活に向けての手応えを得たいところ。最終追い切りの雰囲気などを含め、来週の更新で改めて感触を書かせていただきます。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。