一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
東スポ杯2歳Sはマイネルラフレシアに騎乗
2015/11/19(木)
この土曜は東京で7鞍に騎乗します。2Rのスワンナプームは、再度の牝馬限定戦なら差のない競馬ができるはず。とはいえ、力が拮抗してそうな番組なので、とにかく上手に立ち回りたいです。3Rのコスモレティクルムの前走は、ムキになって一息で走ってしまった感じ。スタート後にハミを抜いて落ちつかせられれば、大きく巻き返せるだけの力はあります。11Rのプロトコルの前走は、勝ち馬が強すぎたという印象。それでも③着以下は大きく離しているので、改めて力を示したい一戦です。12Rのコスモキーマンは距離を詰めて結果を出した馬ですが、1400mまでは我慢してくれませんか……。東京コースで勝ち鞍もあるので、クラスに目途を立てたいですね。
日曜も東京で9鞍に騎乗します。2Rのトウショウスレッジと3Rのプールアンレーヴは、どちらも3度目の騎乗で勝手は知っています。条件もお馴染みなので、確実に着順を上げたいですね。8Rのマイネルカレッツァは、一度使われるとグンと良くなる馬。昇級緒戦でも②着に頑張っていますし、東京の長い直線は臨むところ。まさにベスト条件で力が入ります。12Rのホワイトウインドは、叩き2戦目の前走は良くなっていました。少し時計のかかる馬場が合う馬なので、更なる前進に期待しています。
祝日開催の月曜も東京で8鞍に騎乗します。先週も話題にした東京スポーツ杯2歳Sのマイネルラフレシアは先週強めにやって、予定どおりに今週は息を整える程度の追い切り。文句なしの状態で臨むことができます。相手が強くなるのは百も承知なので、その中でどういう競馬ができるか楽しみな一戦。もちろん勝ちたいですけれど、こればかりはぶつかってみなければ分からないというのが本音です。
3Rのコスモジャーベは、ここ2戦乗せていただいてしっかり走れています。使ってきての疲れは心配ですが、その分だけ決めてあげたい気持ちも強いです。6Rのパラダイスガーデンは、馬込みに入った前走でもしっかり走れていましたね。競馬を覚えてきた印象なので、立ち回りひとつで前進がありませんか。10Rのシーギリヤガールは、今の東京の馬場はマッチしそう。時計が速いと厳しくなるので、どちらかと言えば開催後半向きの馬です。
今週はこれと言った小ネタはないのですが、以前話題にした緑の中の詩という番組で東出昌大さんと僕の対談が先週金曜に放送されました……。直前に告知しようと思っていたのですが、うっかりしてしまって申し訳ありません。テレビ番組にちなんで、今クールのドラマは下町ロケットにハマっています。同じスタッフさん達で制作された半沢直樹を借りてきて見直してしまったくらい。キャスティングに一癖ありそうなガウディ編も相当に楽しみですね!
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。