一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
勝って締めくくりたい東京最終週
2015/11/26(木)
この土曜は東京で7鞍に騎乗します。1Rのリュイールスターは、ダート替わりの前走でいい内容の競馬ができました。ここにきて落ち着きが出てモタれも解消してきたので、今回も力を発揮してくれると思います。2Rのパテティークは気を使うところがあるのですが、新馬ではしっかりと脚を使ってくれました。慣れが見込める2戦目で前進を期待しています。5R(新馬)のクレッシェンドは今週の追い切りに乗せていただきました。まだ手探りな部分があるものの、いい背中をしていて、経験を積んで変わってきそうなイメージ。走る要素を持っている馬ですよ。
9Rのマイネルバサラは、久々で昇級の前走がなかなかの内容。1ハロン延びますが、上手く溜めが利かせられれば、同じような脚を使ってくれるでしょう。むしろ距離延長はいいかもしれませんね。11Rのコスモソーンパークは、ここ2走は58キロが苦しかったのではないでしょうか。当日に雨でも降ってくれれば一番いいのでしょうが、荒れてきた最終週の馬場は合うはず。着順ほど悪い競馬はしていないので、この舞台で巻き返しに力が入ります。12Rのマイネルアウラートは、前走で復調の兆しを感じました。この馬も速い時計があるわけではないので、今の馬場は向いていると思います。
早くも開催最終日となる日曜も東京で6鞍に騎乗します。3Rのマイネルクラフトは、2走目の前走が競馬に集中して走れていました。直線かなり内にモタれてしまった分だけ⑤着でしたが、勝ち負けできる能力を持っていると思います。5Rのハッピーサークルは、3走前に②着だった時の好印象があります。あの時にどれだけ近づいているか、休み明け3走目の上積みが鍵ですね。9Rのマイネグレヴィルは、前走が持ってこいの展開で頑張ってくれました。今度は楽な展開にならないでしょうが、時計が掛かる馬場はプラスなので、改めて期待しています。
今週は3日間開催の月曜競馬終わりにビッグレッドグループのパーティーがありました。今年も大盛況だったのですが、自分の成績が伸びていれば更に貢献できるわけで、皆さんの顔を見て申し訳なく思ってしまいました。来週からは大好きな中山コースに替わるので、この最終週で勢いをつけて、追い上げたいと思います。今のところの予定では、次開催の2週目は土日ともに阪神で騎乗します。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。