一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
クイーンCはペルソナリテに騎乗
2016/2/11(木)
この土曜は東京で8鞍に騎乗します。クイーンCのペルソナリテは、ここ2週の追い切りに乗せていただいて、状態の良さを感じ取っています。小さい馬ですがカイ食いも良く、馬体のハリは目立ちますね。阪神JFはスタートしてから進んでいかなかったので、まず前半の位置取りが鍵になるのではないでしょうか。我が強いところも出てきており、それがプラスに向いてくれれば差のない競馬ができるはず。メンバーも揃っていますが、持っている力はヒケを取りません。
4Rのマイネルクラフトの前走は内容がある③着。厩舎の方々が「凄く力をつけている」というのも納得の競馬でした。スタートを決めて上手く流れに乗せていければ、東京コースでも頑張れると思います。5Rのルドロージエは前走から間隔が空いているものの、以前は頼りない部分があったのでむしろ楽しみ。成長して芯が入ってくれていればいきなり頑張れるはずです。いつも書くことですが、9Rのマイネグレヴィルは馬場が重くなるのが理想。いい時と悪い時がハッキリしている馬で、今は調教の動きも充実しています。時計がかかるコンディションでやれれば、見せ場以上もあるのではないでしょうか。
日曜も東京で7鞍に騎乗します。4R(新馬)のコスモハイタッチは、ここ2週の追い切りに乗せていただきましたが、まだ上手く体を使い切れていないという印象。競馬を経験してから良くなっていきそうなタイプです。6Rのハッピーサークルはスタートが決まるかどうかが最大のポイント。流れに乗せてしぶとく脚を使わせる型が理想なので、それが叶えば前進もあるでしょう。7Rのマイネルカレッツァは、間隔を空けた前走を叩いた上積みに期待。500万でも能力は上位だと思っているで、実績ある東京コースで巻き返したいところです。その他、今週は初めて乗せていただく馬が多いので、予習を入れつつひとつでも上の着順を目指して頑張ります。
今週は水曜に大井、木曜は佐賀に遠征しましたが、週末は東京で騎乗して、レース終了後は北海道に飛んでビッグレッドファームへ行く予定。牧場でも馬に乗せていただきますので、そこでの小ネタを来週に載せられたらと思っています。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。