一時は年間0勝というどん底を味わいながらも、今や大手の主戦ジョッキーとして活躍を見せる
不死鳥ジョッキー。諦めることなく復活を果たした男が日々の騎手生活を自らの言葉で紡いでいく。
2歳新馬戦が始まります
2016/6/2(木)
この土曜は東京で8鞍に騎乗します。1Rのプレアマールの前走は、大事にいって脚を使わせる内容で着順を上げてくれました。自分から競馬を作ると最後に甘くなってしまうので、同様の型で前進を狙いたいです。3Rのオートシャンティは、自分が勝たせてもらった前走(サマニー)で⑤着。内容のある競馬をしていましたし、更なる前進に期待しています。5R(2歳新馬)のマイネルバールマンは牧場からしっかり乗り込んで入ってきました。凄く気持ちが前向きな馬でゲートの出もよく、仕上がりは申し分ありません。世代最初の新馬に騎乗ですが、力が入りますね。6Rのベルフラワーはハミを取ったり取らなかったりと気ムラな部分がありますが、距離を延ばした前走で内容が良くなりました。1800mは合うと思うので、今回も集中して走ってくれませんか。
7Rのインスタイルの前走は、同タイムの③着で本当にもう少しでした。このコースも合っているので改めて期待しています。8Rのクラウンデピュティは凄くスタミナがある馬で、今回の舞台は合っています。しぶとさを活かす積極的な立ち回りをしたい。9Rのウインガニオンは、新馬当時(③着)の好感触を覚えています。1000万では苦戦していたようですが、今回は連勝で突破した500万に降級。休み明けを使った後の一戦ですし、力があるところを見せてくれるのでは。12Rのコスモラパンはいつも一生懸命に走ってくれる馬。東京コースだとひと押しが利きづらいので、ロスのない競馬を意識したいです。
日曜も東京で5鞍に騎乗します。2Rのゴーストノートは、能力があるのは間違いないのですが脚の使い所が難しい馬。前走は行った組に残られてしまいました。今回も気持ちが乗った所で動いていく型になると思うので、そろそろ展開とかみ合ってほしい。4Rのマイネルカラットは東京の長いコースとマッチしています。中間にも乗せていただいて元気一杯なので、今回も差のない競馬ができるはず。5Rのマイネルズイーガー(2歳新馬)は、牧場期待のアイルハヴアナザー産駒。随分早くから動きが良かった一頭なので、開幕週から弾みをつけたいところです。10Rのマイネルディアベルは、休み明けの前走がなかなかの内容。使われた上積みがあるでしょうし、ハンデを含めてベスト条件なので前進に期待しています。
先週から書かせてもらっているように、今週の2歳新馬は土日とも非常に楽しみ。来週以降も続いていけそうな馬が目白押しなのですが、とりわけ調教に乗せていただいているマイネルクラース(高木厩舎)は奥がありそうな雰囲気。兄弟にも乗せてもらっているのでデビューを待ち遠しく思っています。気がつけば夏競馬も迫ってきましたが、今年も福島を中心に乗っていく予定。大好きな競馬場に勢いを付けて向かえるように今開催も頑張ります。
プロフィール
柴田 大知 - Daichi Shibata
1977年6月18日生まれ、栃木県出身。
1996年に騎手デビュー。デビュー2年目までは年間20勝以上をマークする若手有望株として注目を浴びたが、年々勝ち星が減少。遂に2006〜2008年は未勝利に終わった。しかし、騎乗数を徐々に取り戻すと、2011年には中山グランドJで涙のG1制覇。「マイネル軍団」の主戦ジョッキーとしてのポジションも確固たるものとした。2013年にはマイネルホウオウでNHKマイルCを制し、平地・障害ダブルG1制覇を達成した。